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IT小僧の時事放談

仮想通貨から暗号資産に格下げ ビットコインは、もう通貨ではない。

2019年1月18日

通貨が、国家の戦略商品である限り
仮想通貨は、消え去る運命である。

仮想通貨の「イーサリアム・クラシック」が、トークンの二重使用が存在することが発覚してしまいました。
つまり、偽札(正確に言うと本物が複数存在)が出来てしまったようなものだ。

あれ? ブロックチェーンという技術は、完璧ではなかったの?

今回のIT小僧の時事放談は、
仮想通貨から暗号資産に格下げ ビットコインは、もう通貨ではない
と題して、暗号通貨の終焉について
小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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「イーサリアム・クラシック」トークンの二重使用

事件内容
2019年1月7日(米国時間)
通貨取引所のコインベース(Coinbase)は、暗号通貨のひとつである「イーサリアム・クラシック」が、2019年1月5日(米国時間)に二重使用が発覚したため取引を中止したことを報じた。
クラーケン(Kraken)という取引所も取引を中止した。
被害額は、二重使用12件(総額約110万ドル、約1.1億円相当)になったとコインベースが発表

仮想通貨は、Token(トークン)と言う
「何か価値あるものと交換できる引換券」のようなもので取引をしています。
もっと簡単に言えば「楽天ポイント」もトークンと呼ぶことができます。
トークンは、この世で1つしかないということで暗号通貨は成り立っています。
暗号通貨は、コンピュータープログラムとデータで構成されているのでトークンは、1つ以上存在出来ない仕組みになっていたはずですが、同じトークンが、2つ以上発生してしまった。

つまり 偽札(厳密に言えば 本物が2つ)が発生したことになります。

※1 コインベース(Coinbase)
Coinbaseは、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く仮想通貨取引所。世界32ヶ国でビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコインなどの仮想通貨の取引所サービスを提供している。

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仮想通貨のおさらい

仮想通貨は、ブロックチェーンという技術を使っています。

ブロックチェーンとは、

仮想通貨を送付する際の取引履歴のデータを「トランザクション」(Transaction)といい、一定数のトランザクションを格納したものを「ブロック」(Block)といいます。銀行の預金通帳に例えると、「トランザクション」は預入・引出などの取引履歴で、「ブロック」は複数の取引履歴をまとめた通帳の1ページというイメージです。
取引が新規に生成されたブロックやそれに続くブロックに取り込まれる流れを「承認」(Confirmation)といい、ブロックが新しく追加されて次々と鎖(チェーン)のように連なり、「ブロックチェーン」になります。

GMOコインより抜粋
https://coin.z.com/jp/corp/information/blockchain/

これも簡単に説明します。

通貨の取引を行うと取引履歴が残ります。
取引履歴は、通常 銀行やクレジットカード会社のコンピューター内のデータベースに格納されています。
つまり、取引履歴は、一箇所で管理されています。

一方、仮想通貨は、取引履歴を一箇所ではなく、複数の場所(ノードと言われています)で管理しているので取引履歴を誤魔化して2重引き落としなどをしようとしても他のノードが、正式なデータを保管しているため、すべてのノードを一度に書き換えない限り、不正取引はできない仕組みになっています。

この複数のノードとブロックチェーンと呼ばれる取引履歴を組み合わせたものが暗号通貨の仕組みとなります。

思い切り端折って説明したので細かいツッコミはあると思いますが、要約すれば「国家や金融会社」という枠組みに捕らわれない仕組みで通貨を流通させようというのが目的です。
「国家や金融会社」が、かかわらないため、手数料がかからない(取引所の手数料があります)ので海外への送金などが、やりやすくなる。

ちょっと待ってください。

「それじゃマネーロンダリングなど犯罪にも利用されやすくなりますね?」

確かにそのとおりで「仮想通貨の中でも特に匿名性を高めた通貨も存在」しているため使われていた(いる)ことも否定できません。

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仮想通貨の危険性

昨年のちょうど今頃、ビットコインが大ブーム、テレビでは、CMが流れていて
1ビットコインで200万円を超えるという状況になりました。

そしてコインチェック事件※2の発生以後、ビットコインをはじめ多くの暗号通貨が値下がり
ビットコインは、40万円を下回る状況となっています。

コインチェックという取引所から暗号コインが大量に盗まれてしまいました。
暗号コインは、デジタルデータでしかないため、ハッキングの対象となります。
データなので金庫を破る必要もありません。
サーバーに侵入してデータを持ってくればよいのです。

※2コインチェック事件
2018年1月26日コインチェック(取引所)のNEM流出事件が発生
日本円にして約580億円のNEMが盗難された。
事業者のずさんな管理体制が次々に表面化し、金融庁は業務停止命令などの処分を実施
暗号通貨のブーム終焉の引き金となった。

取引履歴を改ざん

「イーサリアム・クラシック」の二重使用は、コインチェック事件とは違います。
こちらは、同じデジタルデータを複数作成し、取引履歴を改ざんしたという事件です。

ちょっと待ってください。
複数のノードとブロックチェーンなのだから取引履歴の改ざんってできませんよね!

お答えいたします。
複数のノードの取引履歴を直接書き換えができれば、取引履歴の改ざんは可能です。

といっても、世界中のどこかにある「ノード」にある「ブロックチェーン」の書き換えは不可能のはず

いいえ!
「イーサリアム・クラシック」のシステムの51%を乗っ取れば可能となるはず。
つまり「イーサリアム・クラシック」のネットワークを半分以上掌握すれば、取引履歴の改ざんが可能となる可能性がある。

とここまでは、あくまでも仮定の話である。
犯人が、どうやってネットワークを半分以上掌握できたのか?
どうすれば、そのようなことが可能であるのか?

原因は、調査中となっています。

仮想通貨の可能性

ここからは、個人的な意見です。

仮想通貨は、種類が増えすぎた。
通貨自体が、システムで構成されるため、ある程度の資金力があれば、通貨を増やすことができる。
そのため、現在、数多くの仮想通貨が発生している。

ビットコインも今では、
ビットコインキャッシュ、ゴールド、ダイヤモンドなどなど分裂を繰り返しています。

もともとビットコインが通常の通貨として使えるようにという目的だったのですが、その目的は廃れてしまい、単なる投棄対象となりつつある。

価格変動も激しく「通貨として使えない」

犯罪に利用される可能性が大きい

通貨の暴落等に対して保証ができない。

新しい仮想通貨の詐欺事件も発生

など、ダークな面しか持たない。

そもそも、通貨という経済の戦略上を考えて「国家」が、「勝手な通貨をつくって取引など」許すはずもない。
現に世界中で「仮想通貨」の取引を規制しているところが増えてきました。
また、仮想通貨の決済で必要なマイニング※3を行っていた中国でも規制をはじめています。

さらに、「仮想通貨の決済に必要なマイニング」は、高速なコンピューターと多くの電力を必要とするため、採算割れが発生するところが続出
中国が多くマイニングをしていましたがその中国も撤退するところが増えてきた。
日本でもDMM、GMOが昨年、マイニングから撤退を発表したばかりである。

「仮想通貨の決済に必要なマイニング」を行うところが、減少すれば、決済の時間が長くなり、なかなか決済されないという状況になります。

※3マイニング
コンピュータで仮想通貨の取引をチェックし、ブロックチェーンという取引台帳に追記していく作業
追記ができれば、作業量として多少の暗号通貨をもらうことができる。

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1000人が保有する仮想通貨

これは、以前ブログで書いたのですが、こんな事情もあります。

ビットコインの大部分は市場の一握りの人たち、つまりビットコインの40%はわずか1000人が保有している。
http://www.businessinsider.com/40-percent-of-bitcoins-are-held-by-just-1000-people-2017-12

1000人にこの通貨の運命が握られています。
相場の値段をこの1000人が操作できるということにもなります。

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取引所登録が最後の望み

ニューヨーク証券取引所で仮想通貨が上場するのではないか?
という話が出ています。

そもそも「国家や金融組織に属さない仮想通貨」が、取引所の商品として組み込まれること自体
仮想通貨の終焉を表しているのではないでしょうか?

また、取引所が扱うことで仮想通貨の値段が上昇することを待ち望んでいる投資家がいることも事実です。

しかし、仮想通貨のニュースは暗い

  • bitbank Trade(ビットバンク・トレード)」のサービスを2019年3月31日を以って終了
  • 2018年4月にVC(ベンチャーキャピタル)を含む多くの投資家から約133万ドルの資金調達をした、ステーブルコインの仮想通貨プロジェクトBasis(ベーシス)は13日、同プロジェクトの公式ブログにてプロジェクトを終了
  • ビットトレードが、2019年1月18日をもって現在の仮想通貨取引所のサービスを終了
  • 仮想通貨交換事業者のテックビューロ(大阪市)は17日、同社のスマートフォン向けアプリ「Zaif」の配信を10月15日で終了(取引は継続)

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暗号資産

金融庁はビットコインなどインターネット上で取引される仮想通貨の呼び名を「暗号資産」に改める。日本円やドルなどの法定通貨と誤解される恐れがあるほか、20カ国・地域(G20)会議などの国際会議で暗号資産との表現が主流であるため日本でも統一する(2018年12月18日付 日本経済新聞)。

つまり、法律上では、「仮想通貨」ではなく「暗号資産」という名称になりました。

法律上 通貨として認められなくなりました。

「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第11回)の報告書
https://www.fsa.go.jp/news/30/singi/20181214-1.pdf

まとめ

単なる投機の対象となってしまった仮想通貨は、通貨ではないと法律上決定することでしょう。

バブル状態が去って 本格的な取引になるかと思いきや、通貨の種類が増え、通貨の下落が続き、禁止する国々も増えてきました。

通貨は、信用が第一です。
円やドル、ユーロが、使われているのも信用があるからです。
米国の景気が悪くなると円が買われるのは、なぜか? 考えてみればわかります。
コンピューターのハッキングで大量に盗まれたり、取引履歴を書き換えられたりする通貨は、信用されません。

取引する人は、それなりのリスクを覚悟しなければならないと思います。

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