仕事や生活でもギリギリになるとなりふり構っていられない状況になります。
「恥も外聞もおかまいなし」
プロジェクトも追い詰められると「あらゆる手段で対応」しようとしますが、アップル社もついにオープンせざる得ない選択を迫られました。
今回のIT小僧の時事放談は
Apple Music「Alexa」対応 「HomePod」は、なかったことになるのか?
と題して、「iPhoneの売上に陰りがみえたアップルが、アマゾンに急接近」
という話をブログにまとめました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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12月17日から「Apple Music」をサポート
アマゾンがスマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズで、12月17日から「Apple Music」をサポートすると発表しました。
これで「Amazon Echo」で、
「Amazonプライムミュージック」
「Spotify」
そして
「Apple Music」
の3つとなります。
「Amazonプライムミュージック」は、基本、アマゾンプライム会員向けなので、プライム会員のサービス的な側面があると思います。
一方「Spotify」は、世界最大の音楽配信専業サービスなので「Apple Music」とライバル関係にあります。
「Apple Music」は、「iPhone向け」と言っていい音楽サービスでAndroid版もありますが、(iPhoneに比べると)使い勝手が悪く、Androidユーザーがわざわざ「Apple Music」を使うというのも少ないかと思われます。
他のプラットフォーム進出
iPhoneユーザーの囲い込みの意味合いもある「Apple Music」ですが、そのサービスが、わざわざ他のプラットフォームに進出する理由は、どこにあるのでしょうか?
アップル社は、iPodという革命的な音楽プレーヤーで音楽業界の常識をひっくり返しました。
古くは、レコードそしてCDという音楽媒体をiTunes Music Store(現在 iTunes Storeと改名)でひっくり返しました。
2001年に開始されたときは、ただの音楽プレーヤー
・CDの取り込みが主体
その後、iPod専用転送アプリケーションに進化
2003年に音楽販売を開始
「1曲 99セント」という破壊的な値段でダウンロード販売を開始すると爆発的に普及
それまで、アルバム単位で購入していた楽曲をバラで販売するという手法が主流となりました。
iPodが発売されたときは、Macintoshがないと音楽の転送ができませんでした。
アップルお得意の囲い込み戦略でしたが、iPodの売上が伸びなかったことに気が付き、Windows版のiTunesをリリース
これが大正解で、iPodが一気に普及し始めます。
このとき、頑なにiTunesをMacintoshだけのアプリにしていたら、iPhoneも登場していたかどうか微妙です。
当時のアップル社は、存続の危機から立ち上がったばかりで、次のヒット作が必要だったのです。
iTunesのWindows版が発表されるとiPodが一気に売れ始めます。
ここでこれまで音楽を持ち歩くというコンセプトのWALKMANの敗北が決定したと思います。
SONYも慌てて類似製品を発表しますが、iTunesのような優れたソフトウェアではなく下降線をたどります。
iPodの音楽転送アプリケーションだったiTunesは、Windowsユーザーの通りこみとダウンロード販売という新しい音楽の購入方法を確立しました。
アップル社がWindowsのアプリをつくったため成功したわけです。
この流れは、iPhoneにつながるのですが、iPhoneが売れ始めると、アップル社は、囲い込み戦略を強化しはじめます。
囲い込み戦略
iPhoneが、半端なく売れました。
Androidの初期バージョンの出来が悪く、iPhoneのインターフェイスには遠く及びませんではいた。
スマートフォンの先頭に立ちます。
これは、Macintoshが、インターフェイスの最先端を切り開き、続いたWindowsの初期バージョンが酷かったのと似ています。
その後、Androidの完成度が上がり、低価格なスマートフォンが登場すると台数は、Androidが圧倒的となります。
現在では、Androidのほうが機能が充実、iPhoneが、その機能を取り込むという状況で甲乙つけにくい状況になっています。
さてiPhoneがめちゃくちゃ売れたアップル社は、囲い込みを開始
Googleのcマップを追い出し、自社で地図をつくって失敗
書籍は、アマゾンのKindleが優勢
動画は、Netflixが、優勢
とアップル社のサービスより充実したものが、存在します。
音楽は、ストリーミング&無料という新しいジャンルを作り上げたSpotifyが、急成長、追ってAppleMusicもストリーミングに対応
音楽は、ダウンロードして聴くものではなく、月額支払いでいつでもどこでもネットさえあれば聴き放題という時代になっています。
12月17日から「Apple Music」をサポート
アップル社は、囲い込み戦略を主軸にしてきたことをこれまで話してきました。
しかし、唯一「Apple Music」だけは、Androidでも聴くことができるようになっています。
が、しかし Androidでわざわざ「Apple Music」を聴くまでもなく、音楽サービスは、Spotifyをはじめ充実しています。
「Apple Music」は、次の戦略を考えたことでしょう。
AI搭載のスピーカーが売れています。
俗に言う「スマートスピーカー」ブーム
日本では、昨年から販売が開始さえました。
現在は、アマゾンのEchoシリーズが先行し、Googleが後を追っています。
Echoは、米国で圧倒的に普及していて、5000万台以上を販売、多くの家庭で「アレクサ」と呼びかけられているでしょう。
そのEchoシリーズ
音楽は、AmazonプライムミュージックとSpotifyしか対応していません。
ここに12月17日から「Apple Music」が入ってきます。
アマゾン Echoのなかで、「Spotify」と「Apple Music」の対決が開始されようとしています。
でもアマゾンって「Amazonプライムミュージック」があるよね?
「音楽再生はAlexaで最も人気が高い機能の1つです」と、アマゾンのデヴァイス部門担当上級副社長のデイヴ・リンプは、Apple Musicの機能搭載を発表するブログへの投稿で記している。「わたしたちはお客さまが最高の音楽ストリーミングサーヴィスを利用できるようにすると、固く誓います。先月、デヴェロッパー向けに『Music Skill API』を公開して以来、Alexaで利用できるサーヴィスは拡大し、一流のサーヴィスもさらに利用可能になります」
WIREDより抜粋
アマゾンは、顧客第一主義なので「Amazonプライムミュージック」、「Spotify」と「Apple Music」が顧客のためになるので大歓迎と言ったところでしょうか?
現在、スマートスピーカーは、アマゾン「Echo」と「Google Home」がシェア争いを行っています。
アマゾンとすれば、「Apple Music」の顧客が、「Echo」を使ってくれるのは、大きなアドバンテージがあるはずです。
陰りが見えてきたiPhone
iPhoneが売れていない
ということで米国の株式市場が下がりました。
「iPhoneショック」
と言われています。
これまでiPhoneを軸に囲い込み戦略をしてきたアップル社ですが、iPhoneのシェアが下がれば売上が下がる。
その下がった分を別のサービスで補うとすれば、唯一「AndroidやWindowsに門を開いてきた「Apple Music」をシェアの大きいプラットフォームで稼ぐしかないわけです。
アマゾンは、「Google Home」とシェア争いをしているので
ここで「両社の思惑が一致」ということで「Apple Music」がEchoでサービス開始となったと想像できます。
HomePod「なかったこと」
スマートスピーカーブームの中でアップル社もスマートスピーカーを発表しました。
HomePod
アップル社らしく音重視、音声は、Siri搭載
もちろん、音楽は、「Apple Music」
値段も5万円するとかしないとか?
というのも国内では、未だに販売されていません。
アマゾンのEchoで「Apple Music」がサービス開始となるとHomePodは、国内販売は、ないと思われます。
というより「なかったこと」になるかも知れません。
何度かブログでかいてきましたが、Siriは、やグーグルのアシスタントには、かないません。
特にグーグル アシスタントは、音声認識AIでかなり先に進んでいます。
衝撃的な登場で注目を浴びたSiriは、アップルがiPhoneの付属品れべるとしか考えていないためライバルたちに追い抜かれてしまいました。
アップルは、おカネがあるんだからSiriを育てることができたはずなのに「やらなかった」
AIを個人の端末内だけで完結させようとしているアップルには、できなかったのかも知れませんね。
iPhoneの次がない
アマゾンやグーグル、マイクロソフトは、クラウドを中心に置いて事業展開をしています。
一方、アップルは、iPhoneを軸にしすぎたためにクラウドは、iPhone(アップル製品)を使うためと限定しています。
そのため、クラウドを重要視していませんでした。
そのためAIの進化も遅れています。
iPhoneが売れているうちは、よいのですが、売れなくなったら一気に下降線
と言っても「おカネもち」なので当分は、問題ないはずですが、投資家は黙っていないでしょう。
アップルは、iPhoneに続く次がみえていません。
ここ数年、放置気味のMacintoshに慌てて力を入れてもWindowsに流れた顧客を取り戻すのは難しい状況です。
自動運転車をやってみたり、やめてみたり
スマートスピーカー(HomePod)も消え去ることでしょう。
クラウドも閉鎖的でクラウド事業は展開していない。
iPhoneだけに頼ってきた「ツケ」が回ってきたような気がします。
Apple Watchが、iPhoneのように売れるとは思えません。
得をしたのは
アマゾン「Echo」に「Apple Music」のサービス開始で一番、得をしたのがアマゾンに違いありません。
ライバル「Google Home」には、「Apple Music」がサービスを提供することはないでしょう。
昨年、アマゾンの「Prime Video」アプリがApple TVで使えるようになった。
数週間前、アマゾンでアップルの最新製品を購入可能にすると合意
現在、アマゾンでは、アップル製品を購入することができるようになりました。
(と言っても新製品は、周辺機器だけ)iPhone、Macintoshは、最新ではない
でもアマゾンにとってアップル製品の取扱は、大きな前進です。
まとめ
アップル社にとって、「Apple Music」のEchoサービス開始は、画期的だと思います。
背に腹を変えられないとは言え、Echoユーザーにとっては、喜ばしいことです。
これが、「Apple Music」の拡大に繋がるかどうかわかりません。
ここで、もう一歩進んで「Google Home」まで展開したら・・・
もし、そうなったら、アップル社は、そうとうなダメージを食らっているということになります。
まぁ ないでしょうけど
アマゾンは、ホリデーシーズンを前にして、少し早いプレゼント(「Apple Music」)をもらったようですね。
これでGoogle Homeに差をつけられるでしょうか?
「Apple Music」とセットでEchoが、売れそうですね。