AIが日常生活に知らず知らずに入り込んできました。
あなたが使っているスマートフォンのサービスもAIが活用されています。
例えば、Googleフォト
キーワードで検索できるようにするために写真データをAIが分析して顔、犬、猫、建物の名前、メガネ、黒髪などを分類しています。
Googleフォトは、数万枚以上の写真をキーワードで取り出してくれます。
ちょっと考えたら凄い技術ですよ。
今回の「小僧のオススメ」では、
AIと人間が共存したときに人は、AIと人間は?何を考え感じるのだろう
というテーマをコミックで表現したものをご紹介いたします。
目次
AIの遺電子
タイトル:AIの遺電子
著者:山田胡瓜
出版社:少年チャンピオン・コミックス
巻数:全8巻 完結
AIの遺電子は、”あいのいでんし”と読みます。
AIは、”あい”と読みます。
・AIと愛をかけたものと推測されます。
遺電子は、遺伝子ではなく”遺電子”です。
・AIは、電子によって遣わされるという意味でしょうか?
背景
時代は、近未来
AIが搭載されたヒューマノイドと呼ばれる「人々」と人間が共存しています。
脳移植などのアンドロイドではなく完全な機械です。
「攻殻機動隊」とは、違っていますね。
機械といっても姿は、人間そのもので外見からは区別がつきません。
コミックでは、眼の書き方が違っているのですのでよく見ないとわかりません。
日本は、国民の1割がヒューマノイドで人間と婚姻関係にあったりヒューマノイド同士の婚姻も成立しています。
つまり、人権が認められている世界です。
AIと言っても歳をとり、病気になったりします。
寿命も設定されていて、人間と同じように亡くなります。
子供のヒューマノイドもいて、同じように学校に通っています。
AIだから成績が飛び抜けたとも感じられません。
AIなのでバックアップも可能ははずですが、法律で禁止されているので生まれ変わりなどは、ありません。
社会は、AIが運営しているので社会保障などはきちんとなっているようです。
という社会背景の中、人間とヒューマノイド、ヒューマノイド同士の関係などが日常の生活の中で描かれています。
主人公は、AI専門の医者です。
街の開業医のようなところで病気になったAI患者を治療しています。
看護師さんは、ヒューマノイドです。
それとヒューマノイドが共存できるほどの近未来なのに街並みは、今とさほど変わらない気がします。
みどころ
人間と基本、同じ生活をしているのですが、ヒューマノイドならではの悩み、葛藤、人間との関係を主体的に展開されています。
AIが日常に入り込んだ世界ってどのようになるんだろう?
この先に起きるであろう世界を垣間見るようでとても興味深く一気に読んでしまいました。
いままでのアンドロイドものや、サイボーグものにはないリアルな日常が、描かれているのが興味深く、1話完結なのが、読後感があっていい。
登場してくるヒューマノイド達は、人と同じように悩み、苦しみ、主人公の医者に助けを求めてきます。
そんなAI達から感じることは、「人類滅亡」とか「世界征服」とか想像もできない世界観です。
ヒューマノイドの感情がプログラムと言ってしまったら、人間の頭脳も電気信号の塊だし基本変わらないのではないか?と思わせる物語も出てきます。
そしてこの物語は、AIを搭載したヒューマノイドをとおして
「心とはなんだろう?」
「感情とはなんだろう?」
「愛ってなんだろう?」
と心を揺さぶられるような気がします。
オススメしたい人
AIに興味がある方
攻殻機動隊が好きな方
リアルな「近未来」を見たい方
愛について悩んでいる方
ぜひ読んでみてください。
小僧のオススメ指数(MAX 5)
★★★★☆
星4つです。
星を1つ減らしたのは、続編を描いてほしい。
という理由です。
まとめ
実写化できそうなストーリーなので実写化しないかな?
映画やドラマ化すると「よけいなドンパチ」を入れてくるのでやらないほうがいいか・・・
作者の方って、心理学、脳科学、AIなどに詳しいですね。
専門のスタッフが助言しているのかな?
一話完結なのですが、一話目から読まないと世界観がつかめないこととAIについての知識を深めるためにも順番に読まれることをオススメします。
久しぶりに一気に読んでしまいました。
よろしくお願いいたします。