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日本のIT屋に一言

あなたは、2020年にIT技術者として生き残れる自信がありますか?

2018年4月24日


北國銀行は、Azure上にインターネットバンキングサービス「北國クラウドバンキング」の開発を開始しました。

2018年度中にサービス開始を目指しています。
今年になってから、金融系、特に地方銀行が相次いでクラウドサービスに切り替えを発表をはじめました。
日本マイクロソフト社は、自社のクラウドであるAzure上で基幹システム(FIXER)を売り始めました。

そうです。

Sier業界、最後の砦と言われた銀行系が、ここにきて相次いでクラウドサービスに切り替えようとしています。
汎用機と呼ばれる大型コンピュータの時代が、終焉を迎えるのも間近
巨大恐竜の終焉が見えてきました。
それは、人を集めるだけで潤っていたSIerと呼ばれる「労働集約型ビジネス」の終焉を意味します。

今回の「日本のIT屋にひとこと」では、
「あなたは、2020年にIT技術者として生き残れるか」
と題して
「ビジネスが急変するIT業界で生き残るには」
というお話です。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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労働集約型ビジネスは、儲かるビジネスだった。

日本のIT業界は、ここ30年間で劇的に変化しています。
30年前は、汎用機と呼ばれる「大型コンピュータ」全盛期で銀行も大企業も「ビルの1フロアーを占める特別な部屋」でコンピュータを動かしていました。

24時間勤務でオペレータが常駐し、どこからか派遣されてきたエンジニアが日夜コンピュータのお守りやシステム開発を行ってきました。
派遣されるエンジニアは、所属する企業もバラバラで「大型コンピュータ」が契約した系列会社から、出向という形で常勤します。

企業は、「一ヶ月 いくら」でエンジニアを雇い、元締めの会社に支払いをします。
元締めの企業は、支払いから上前を撥ねる(だいたい20%~40%)
残ったお金を下請けに払い、実際に出向していた社員に給料を払います。

当時、90万円~200万円ぐらいで一ヶ月エンジニアを雇っていました。
これが、人月ビジネスと呼ばれるものです。

元締めの企業は、コンピュータを納品している企業が多く、
コンピュータの保守料+エンジニアの派遣料
というビジネス形態でした。

当時は、元締めの企業は、系列会社を形成し、そこからエンジニを派遣していました。
ですから、元締めが、「上前を撥ねた」としても系列会社のエンジニアは、ギャラがよかったわけです。
平和な時代でした。

儲かるところに人があつまる
というわけでこのビジネス形態が儲かることがわかってきた企業が次々と参入してきます。
これが、日本のSIer(システムインテグレーター)と呼ばれる企業形態です。

急激な変動

2007年のiPhoneが登場したあたりから、一気に世界が変わります。
クラウドの登場です。

クラウドの登場でデータセンターと呼ばれるビジネスが危うくなってきます。
データセンターは、顧客のコンピュータを預かる場所です。
ハイテクのような顔をしていますが、はっきり言って「コンピュータの倉庫」です。

Amazonを先頭にMicrosoft、Googleとクラウドという海外からの黒船がやってきて、世界が変わります。
さらにAI,IoTなどのデジタル技術がビジネスの主流となってきました。

エンジニアを抱えない「労働集約型ビジネス」で潤っていた日本のSIerは、これらの技術に対応できなくなります。
下請け企業も新技術をしなくても儲かっていたので対応できません。

企業は、それまでSIerに頼ってきたビジネスを新技術に対応できるITベンダーに直接発注するようになってきました。

また、SIerが、得意としてきた「業務系」とよばれる企業の基幹システムもクラウドのパッケージを採用するところが増えてきます。
コスト削減が主目的ですが、新しいデジタル技術に対応するには、従来のやり方では、遅すぎて対応できないのです。

北國銀行など地方銀行もクラウド+パッケージでコストダウンを行い、
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)などのメガバンクも追随しています。
やがて日本の金融業界は、すべて クラウド+パッケージとなるでしょう。

企業も従来のSIerでは、対応できないビジネスが増えたため、ベンチャー企業に直接発注する仕事が増えてきました。
そうです、今までの「労働集約型ビジネス」では、対応できない時代が目前に迫っています。

人手不足になるのは、あたりまえ

人手不足が言われています。
IT業界も同じように「人手不足」です。

しかし、人手不足にしてきた要因は、SIerがはじめた
「労働集約型ビジネス」
「多重下請構造」
が招いた
「IT業界は、辛いけど給与が悪い」
という弊害です。

「人手不足」の原因は、
「労働がきつく」「給与が安い」
です。

これらが、共通するのは、
「今までは、給与が安くても労働者が集まった」
ことで潤っていたからです。

でも、みんな気が付き始めました。
給与が安いところで仕事をする意味がなくなったからです。

労働=喜び

ではなく

労働=見合う対価

と意識変化が起きています。

「愛社精神」を植え付けて安い賃金で労働力を得ていた時代は、とっくに終わっています。

そんなの昭和時代の会社だろ

いいえ、ここに気がついていない経営者が、まだだまだ多いです。

人手不足でもあり、人あまりでもある

「業績悪化を人手不足を言い訳にしている経営者もいます。

人手不足なんて簡単に解消できます。
「給与を上げれば人は来ます」
「優秀な人も来るでしょう」

一方、IT業界ではどうでしょうか?

人手不足でもあり 人あまり

というのが、私の意見です。

人手不足は
・AI
・IoT
・データベース
・クラウド
などのエンジニアで

余ってくるのは
・業務系プロジェクトマネージャー
・業務系エンジニア
・中間搾取してきた業界
です。

余っているひとの多くは、40代前後
特にSIer各社が大量雇用した人たちです。
また、下請け業者のエンジニアも高年齢化が進んでいます。

SIer各社が大量雇用したエンジニアは、この先、どうなるんでしょうか?
「労働集約型ビジネス」の崩壊で一気に人が余る時代が来ます。

東京オリンピックが終わった時あたりからリストラが始まると予想しています。

仕事が続けられるか考えよう

40代前後のエンジニアのみなさん
これから、仕事が続けられるか考える時期が来ています。
今の会社で満足しているならそれでもいいでしょう

いつ、リストラを言い渡されるかわからない時代がやってきます。
企業は、所詮、あなたを労働力としか判定していません。
いらなくなったら、捨てられる時代がもうすぐ来ています。

40代だと定年まで、20年ほどあります。
家族のこともあると思います。

自分の経験と技術をいかせる場所を準備しておいたほうがよいかも知れません。
自分を分析してどうするか考えるましょう。
いつどうなってもよいように準備しておくことは大切です。

自分のいる会社がどのような状態なのかよく観察してください。
なんか、危険な感じでしたら、あらかじめ次を準備しておくことは、悪いことではありりません。

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自分の価値を客観的に知ることができます。



まとめ

自分は、40代直前で新しい分野の会社に転職しました。
インターネット取引が、まだ一般的ではなく、モデム接続で行っていた時代です。

前職は、大手コンピュータ企業の系列会社でした。
会社を起こした経営者から声がかかり 思い切って転職しました。
かなり苦労をしましたが、金融業界の電子取引で爪痕を残せる仕事をしたと自負しています。

50代手前で再度転職しました。
社内SEとして、自分の経験と技術を買ってくれる企業があったからです。

年齢も56歳となり、どこまでIT業界で仕事ができるかわかりませんが、適材適所をみつけて仕事を続けるつもりです。

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