日本のIT屋に一言

みずほ銀行の統合プロジェクト 相次ぐトラブルに対応できるのか?

2021年10月10日

みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」
史上最大規模のプロジェクト みずほ銀行システム入れ替え後トラブルが続いています。

今回のIT小僧の時事放談は、
みずほ銀行の統合プロジェクト 相次ぐトラブルに対応できるのか?
と題して、最新のトラブル状況のニュースを追記しました。

最後まで読んでいただけると幸いです。

目次

みずほ銀行 システムおさらい

みずほ銀行 勘定系システムについては、以前、別の記事で記載したので読んでいただけたら幸いです。

みずほ銀行 勘定系システム
開発費用が、4000億円台の超大型プロジェクトの2019年に完了しました。

プロジェクトの人月換算で推定で20万人月
ピーク時には7000~8000人規模の技術者が動員され
世界最大規模です

みずほ銀行システム統合 16年目の春を迎えられるか?

最新ニュース

みずほFGの坂井社長とみずほ銀行の藤原頭取 来年4月の辞任発表

みずほフィナンシャルグループは、相次ぐシステム障害をめぐって金融庁から業務改善命令を出されたことを受け、経営責任を明確にするため、坂井辰史社長と傘下のみずほ銀行の藤原弘治頭取が来年4月に辞任するなど、経営体制を刷新することになりました。

みずほ銀行で相次いだシステム障害をめぐり、金融庁は26日、みずほフィナンシャルグループと、傘下のみずほ銀行に経営責任の明確化などを求める業務改善命令を出しました。

これを受けて、みずほではグループの坂井辰史社長と銀行の藤原弘治頭取が、責任をとって来年4月1日付けで辞任します。

さらに、グループのシステムを担当する石井哲CIO=最高情報責任者と、コンプライアンス=法令順守を担当する高田政臣執行役も責任をとって辞任します。

このほか、グループの佐藤康博会長については、来年4月に会長職を、6月には取締役を退任するとしています。

銀行の新しい頭取には、加藤勝彦副頭取が昇格しますが、グループの新しい社長は決まっておらず、社外取締役からなる指名委員会が人選を急ぐことにしています。

一連のシステム障害を受けて、みずほは経営体制を刷新することになりました。

NHKニュース 2021年11月26日 19時11分

ついに社長と頭取の退任という状況になってしまいました。

責任者は、高い給与をもらっているわけで そのもっとも大きな仕事は責任を取ることということになります。

4000年に1回の2重故障

2021年10月8日 日経クロステック記事(有料会員記事)

 みずほフィナンシャルグループ(FG)は2021年10月8日、傘下のみずほ銀行で2021年8月以降に起こったシステム障害の詳細と、再発防止策の見直しに向けた課題認識を明らかにした。8月19~20日の「5度目」のシステム障害を巡っては、データセンター(DC)の切り替えという「奥の手」を使わなくても復旧させられたという見解を示した。

みずほ銀行に関しては、2021年に入ってから既に8件のシステム障害が表面化している。みずほFGが10月8日夕に開いた記者会見では、8月以降に発生したシステム障害の詳細を説明し、特に「5度目」の障害について時間を割いた。8月20日午前9時から午前9時45分まで、全463店舗で店頭取引ができなくなったという障害だ。午前11時58分まで融資や外国為替の一部取引も不能になった。

「4000年に1回」の2重故障
システム障害のきっかけは、営業店端末などと勘定系システム「MINORI」とをつなぐ「業務チャネル統合基盤」において、データベース(DB)サーバーのディスク装置が故障したことにある。ディスクはミラー構成だったため、2台目のディスクが単独で立ち上がったものの、約1時間後に2台目も故障し、読み取り不能になった。

みずほFGによると、ディスク装置が2重に故障することは極めてまれで、「ITベンダーからは4000年に1回と言われた」(石井哲執行役デジタルイノベーション担当兼IT・システムグループ長兼事務グループ長)。富士通が故障したディスクを分解するなどして解析した結果、特定の型番において、読み取り不良などによる故障率が足元で高まっていたことが分かったという。

日経クロステック 2021.10.08

(石井哲執行役デジタルイノベーション担当兼IT・システムグループ長兼事務グループ長)

4000年に1回って断言するITベンダーも(本当だったら)馬鹿だけど 信じるみずほ銀行も馬鹿だとしか言えない。

かかった費用もピラミッド建設レベルなら、故障率もピラミッドの歴史レベル
ベンダーの名前(富士通)を明かさないマスコミも忖度メディアのクズっぷり

みずほ銀行、外為取引387件遅れ 今年8度目システム障害

2021年9月30日に再びトラブル発生

みずほ銀行で30日午後、システムの不具合により387件の外国為替取引に遅れが出た。主に法人顧客の送金が滞ったが大半は同日付で処理ができるめどがついたというが一部は翌日に持ち越す可能性がある。詳細な原因は特定できていない。みずほで顧客に影響が出るシステム障害が明らかになるのは今年に入って8件目。9月22日に金融庁がみずほのシステムを実質管理する業務改善命令を出したばかりだった。

日本経済新聞 2021年9月30日 16:35

システム自体に問題があることは明らかだろう。

作り直すにも莫大なカネが、かかるので「だましだまし」使うしかないのだろう。

あるいは、金融パッケージそのまま導入して みずほ銀行の業務を変えるしかなさそうである。

金融庁、直接「管理」検討=みずほ銀システム障害多発で

障害が多発したみずほ銀行のシステムについて、金融庁が直接監督する「管理命令」の発動に向けた検討に入ったことが21日、分かった。

時事通信社 2021年9月21日 21時48分

別の記事では、

年内いっぱいをメドに、同行が進めるシステムの更新作業や保守業務を共同で管理し、必要に応じて運営体制の見直しも命じるという。

ブルームバーグ 2021年9月21日 21:48 JSTブルームバーグ 2021年9月21日 21:48 JST

管理命令とは、業務改善命令のなかでも金融庁が字のごとく直接乗り込むんで管理するということで、「もうお前らには、任せられない」と言う厳しいものである。

金融庁が、民間金融機関のシステム運営の管理に乗り出すのは異例で、みずほ銀行のシステムが危険水域であることがわかる。

ただし、金融庁に銀行システムに長けている人材がいるかどうか?

IT小僧 個人的には疑問である。

パッケージされた銀行システムをそのまま導入するしかないと思われるのだが?

IBMのシステムになるとかとばし記事もあるようですが、まだそこまでは行っていないだろう。

みずほ銀行は8日、午前9時半ごろから最大100台規模のATMが使えなくなるトラブル

2021年9月8日

またトラブル発生

[東京 8日 ロイター] - みずほ銀行は8日、同日午前9時20分ごろ、ハードの不具合により一部の現金自動預払機(ATM)とインターネットサービス「みずほダイレクト」が一時的に利用できない状態になったと発表した。現在は復旧している。

広報によると、一時利用不可となったATMは最大100台で、そのうち27台で現金の取り込みが発生した。すでに対応は完了しているという。

みずほ銀を巡っては、2月―3月に4件のシステム障害が発生。外部の識者・専門家で構成される第三者委員会を設置し再発防止に取り組んでいた中、8月にも2件の障害が起きていた。

ロイター

これは、危険水域に入っている。金融庁も怒り心頭に違いない。

みずほ、新システム導入後に要員6割減らす…トラブル遠因になった可能性

2021年8月31日

 システム障害を相次ぎ起こしたみずほフィナンシャルグループ(FG)が、新しい中枢システムを全面導入した後に担当の社員数を4割に減らしていたことが30日、わかった。運用や保守・管理に関するノウハウが十分に引き継がれずトラブルの遠因になった可能性もあるとみて、金融庁はみずほ側に原因究明を求めている。

2019年に導入された中枢システム「MINORI(みのり)」の運用には、21年3月末時点でみずほ銀行やみずほリサーチ&テクノロジーズなどグループ会社で計490人が関わっている。全面稼働に向けた作業が本格化していた18年3月時点の約1140人に比べて6割近く少ない。開発担当者らがグループ外向けの業務に配置転換されたとみられる。

みのりは、預金や融資、決済といったサービスごとにシステムを構築する先進的な仕組みで、他の大手行のシステムより複雑で運用の難易度が高いとされる。一般的にシステムの稼働後は開発段階に比べて担当人員は少なくて済むものの、金融庁幹部は「異動した人員規模が大きく、ノウハウや技術の低下を招いた可能性がある」と見ている。

同庁は、システムの管理態勢に対する経営陣の認識に問題があったとして、みずほに業務改善命令を出す方向で調整している。

読売新聞オンライン

エジプトのピラミッド建造ができると言われた人月です。
維持費も半端ないはずです。 もちろんオリジナルのシステムですから維持の人員も必要となるはず。
しかし、みずほ銀行は、人員を大きく削っている。

稼働したシステムですから人員削減は、当然なことです。

記事のように人員削減が、システムトラブルの原因とは思えませんが、巨大なシステムを作りすぎた弊害だと思われます。
この巨大なシステムを抱えながらみずほ銀行は業務を続けなければならない。

問題は、まだあるだろう と予想できます。

やはり パッケージを使うべきだと元金融系エンジニアは感じています。

約5300台あるATMのうち最大130台が一時使用不可 2021年8月23日

みずほ銀行は23日、ATMの一部が昼すぎから一時使用できなくなっていたと発表した。ネットワークが不安定になったのが原因とみられる。全国に約5300台あるATMのうち最大130台が一時使えなくなったが、午後1時半ごろまでに復旧した。通帳やキャッシュカードの取り込みはなかった。みずほ銀行で利用者に影響が出るシステム障害が明らかになったのは今年に入って6回目。

入出金の途中にATMが止まり、預金の引き出しなどができなかったケースが8件あったが、復旧後に手続きを終えたという。店舗内では一部が使用ができなくなっても正常に機能するATMが残されたため顧客への影響は限定的だったもよう。

みずほ銀行では、20日に機器の故障が原因で全国の店舗窓口で取引ができなくなる事態が起きたばかり。改めて早期の改善策が求められそうだ。

日本経済新聞

トラブルが止まらない
普段ならここまで大きく取り上げられないこともトラブル続きが起こると大きく取り上げられてしまう。

2021年8月20日 金融庁 業務改
善命令?

 みずほ銀行のシステム障害をめぐり、金融庁は近く業務改善命令を出す。問題視するのは、親会社みずほフィナンシャルグループ(FG)を含めた企業統治(ガバナンス)のあり方だ。大きな障害を3度も繰り返す事態に、経営陣による管理・監督のまずさが根底にあると金融庁はみている。
朝日新聞

まず 記事が誘導的な記事で正確ではない。
業務改善命令ではなく 業務報告命令である。その後に業務改善命令になるかどうかで いきなり業務改善命令は出ないだろう。

 金融庁は、みずほ銀行で起きた今年5度目となるシステム障害を受け、実態解明へ調査を急ぐ。今回トラブルが発生した同行やみずほ信託銀行に対し状況を把握して的確に対応するよう指示し、銀行法に基づく報告も要請。度重なる障害に、同庁は厳正に対処する方針だ。

時事通信

業務改善命令は出ると思いますが金融庁が何度 改善命令を出しても無駄だと思っています。
なぜなら 改善命令で問題点が修復できるとは思えない。根本的な解決にならないし、問題点のあるハードウェア、ソフトウェアの解決などこれほど大きなシステムになると見直しだけでも数年単位でかかると思われます。

また設計当時のしきい値も取引量が増加する銀行業務に対応できない日が必ずやってきます。
そこに対応できるのか? OS、フレームワーク、セキュリティなどの更新だけでもかなりのコストがかかっているはずです。

すでに「運営で対応する」ことに限界げ来ているだろう。

そして、金融機関コード:0001のみずほ銀行に対して強気に出れる金融庁の役人はいるのだろうか?

2021年8月20日 みずほ銀行でシステム障害、窓口の取引できず

みずほ銀行でシステム障害、窓口の取引できず

みずほ銀行は20日、システムの障害により窓口での入出金や振り込みができない事態が起きていると発表した。店舗での取引を処理するシステムの部品故障が原因といい、ATMやインターネットバンキングの「みずほダイレクト」は通常通り使える。復旧の...

2021年8月20日

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB200S20Q1A820C2000000/

またですか?

カネをかけてリニューアルしてもトラブルか続く

みずほ銀行は20日、システムの障害により全ての店舗窓口での入出金や振り込みができない事態が起きたと発表した。店舗での取引を処理するシステムの部品故障が原因といい、ATMやインターネットバンキングの「みずほダイレクト」は通常通り使える。午前10時ごろ、外国送金など一部の取引を除き復旧した。午後にも記者会見を開き、原因などを説明する。

障害が起きたのは、2019年に全面稼働した新勘定系システム「MINORI」の業務システムで、国内外への送金や預金口座の開設などの手続きが一時全面的に止まった。

障害はシステム機器の故障が発端で、その後にバックアップの系統への切り替えも機能しなかったとみられる。みずほ信託銀行でも同様の障害により窓口取引を停止していた。

日本経済新聞日本経済新聞

元金融系エンジニアのIT小僧が推測によるとかなりヤバい状態に入ってると感じています。

おそらくシステムを把握できている人がいないため、根本的に対処できずに、「運用でカバーする」と言う段階に入っていると思われます。

つまり、システムのブラックボックス化が進んでいる。

これは、システムとして致命的な欠陥で同じことが発生ことを意味しています。

思い切って他の銀行のようにパッケージ化されているものに切り替えをオススメします。

最も4000億を捨てるわけには行かないだろうけど

2021年3月7日 みずほ銀でまたトラブル…ATMなどで一時、定期預金の一部取引できず

ATM・みずほダイレクトにおける定期預金取引の一部停止について(3月7日19時00分現在)

一部報道にあります通り、カードローン取引のプログラム更新に伴い、一部エラーを検知したため、本日9時00分からATM・みずほダイレクトにおける定期預金取引の一部について、一時的に抑止させていただいておりましたが、13時30分に既に再開済みです。

みずほダイレクトにおいては、ログイン後の画面にご案内をいたしております。なお、9名のお客さまの取引不成立を検知しましたが、既に個別にご連絡のうえ対応をすすめております。
ATMでは、お客さまがお困りの場合に備え、各拠点には行員を待機させ、個別に対応いたしました。なお、不成立となったお客さまの取引はありませんでした。

お客さまにご迷惑・ご心配をおかけしておりますことをお詫び申しあげます。

みずほ銀行

またですか・・・

原因は、カードローンのプログラム更新作業の問題

明日は、ちゃんとATM動くんだろうな・・・

と思いたくもなります。

2021年3月5日 みずほ銀、3月上旬のオンライン口座移行を断念

 みずほ銀行は、2月28日のATM(現金自動出入機)の大規模な障害を受け、定期預金の既存口座をデジタル口座へ移す作業を延期する。3月上旬までに終える予定だったが、障害の原因究明が終わっていないため、3月中の作業を断念する方針だ。コスト削減のために進めてきたデジタル化の施策が障害で遅れる。

みずほ幹部は5日、朝日新聞の取材に「全体の真因究明ができていないなか、データ移行だけ大丈夫というのは経営判断として甘い。拙速な対応は絶対に避けたい」と述べた。作業再開は早くても4月になる見通しという。

朝日新聞

今度、やらかしたら 致命的になります。
それを考えたら、この判断は正しいと思える。

どちらにしろ、みずほ銀行のシステム担当者は、眠れない日々が続きそうだ

2021年3月4日 みずほ銀行 一部ATMで再びトラブル 最大3時間使えず

みずほ銀行 一部ATMで再びトラブル 最大3時間使えず

2021年3月4日 7時11分

2月末、システム障害で全国各地のATMが利用できなくなったみずほ銀行で3日夜、一部のATMが最大で3時間使えなくなるトラブルがあり、キャッシュカードが取り込まれたケースもあったことが分かりました。
銀行は、さきのシステム障害とは別の要因だと説明しています。

みずほ銀行によりますと、3日夜、東京や大阪などにある28か所のATM、合わせて29台が午後7時58分から最大で3時間にわたって使えなくなったということです。

キャッシュカードがATMに取り込まれて戻ってこなくなったケースもあり、これまでに利用者への返却は完了したということです。

ATMどうしを結ぶネットワークセンターの機器に不具合が発生し、その後バックアップ機能が働いて現在は復旧しているということです。

みずほ銀行は4日の営業に支障はないとしたうえで「ご心配、ご迷惑をおかけし、おわび申し上げます」とコメントしています。

みずほ銀行によりますと、4日午前7時現在、全国各地のATMは正常に稼働しているということです。

みずほ銀行の首脳は4日朝、記者団に対し「ご不便をおかけし申し訳ありません」と述べました。

NHKニュース

これで3度めの大きなトラブル発生です。

藤原弘治頭取は「長い時間、顧客を待たせるなど対応が不十分だった。2度と(トラブルを)起こさない強い決意のもと、再発防止の徹底に全力を尽くす。深くおわびしたい」と謝罪した。

前日に障害を起こし2度と(トラブルを)起こさない強い決意と言ったわけですが、またまたトラブルが発生

2021年2月28日 ATM異常発生しました

2021年2月28日

みずほ銀行で28日に起きたシステム障害は、ATMに挿入したキャッシュカードや預金通帳が出てこなくなり、預金者の間に不安と困惑が広がった。被害は全国の店舗内ATMの過半数に及んだ。同行は過去にも大規模なシステム障害を起こしており、金融という重要な社会インフラの担い手として厳しい視線が注がれている。

日本経済新聞より抜粋

このブログを書いた2019年のシステム全面移行後 大きなトラブルが発生しました。

2021年2月28日 ATM異常発生

2021年3月1日は、正常稼働中です。

メガバンク誕生まで

銀行合併におけるプロジェクト

1996年 東京三菱銀行からはじまり
2001年 UFJ銀行
2006年 東京三菱UFJ銀行

1990年 太陽神戸三井銀行
1990年 さくら銀行
2001年 三井住友銀行

2000年 みずほ銀行
2013年 みずほ銀行(みずほコーポレート銀行合併)

1991年 あさひ銀行
2002年 りそな銀行

昭和~平成にかけて銀行合併が続きました。
また、地方銀行も合併が続いておりました。

銀行の再編、合併は、システムの統廃合の歴史であり、巨大な費用が発生しました。

この時代、銀行だけではありません、証券、保険会社も合併が続いていたためシステム屋さんはかなり忙しい時期でした。

国家プロジェクト

民間企業だけではなく国家プロジェクトもこの時期に集中しました。

住民基本台帳(住基ネット)
特許庁システム
年金システム
ゆうちょ銀行の融資システム
マイナンバー

失敗と言われるプロジェクトもありますが、別の機会で追求するとして
そのどれもが、数十億円~1兆円(保守も含めて)の費用をかけて開発されました。

来年で終わりを迎えようとしている平成の時代は、「平成システム大改変」の時代でした。

システムインテグレーターが儲けるわけ

この「平成システム大改変」の主役企業は、システムインテグレーター(SIer)と呼ばれる企業が主役でした。

このSIerという企業は、巨大プロジェクトの受注を行い、プロジェクトを立ち上げシステム構築という仕事をしていましたが、その実情は、建設業界と同じような構造で

元請け⇒1次下請け⇒2次下請け⇒n次下請け

というようにすべて下請け企業に流すことで中間マージンを受け取っていました。
酷いときは、5次下請けでそこから個人契約や派遣で人を出していた時代もあったそうです。

受注競争も醜く
「1円入札」とかもありました。

巨大プロジェクトの場合、1社では受けきれないため、分散して
ハードウェアは、A社
ネットワークは、B社
ソフトウエアは、C社
などという事例も多かったわけです。

さらに「今回はA社」次は「B社」などという談合もどきも多かったと聞いています。
断定はしませんが、昔の建設業界と同じような世界でした。

問題は、建設業と違って「失敗が多く」動かなくて頓挫することもしばしばありました。
また、造ったのに使われない、住基ネット、特許庁システムもあって税金無駄遣いも多数ありました。
しかも、責任は、「うやむや」状態、特に国家プロジェクトの場合など誰も責任を取らない状況でした。

人月ビジネス

儲かったのは、元請けであるSier企業
なにせ人を集めればお金が毎月湧いてくるビジネスです。

これを「人月ビジネス」と言います。
※1人月=”いちにんげつ”と読みます。
「一月いくらで契約しますよ」
という契約です。

さらにこの人派遣型ビジネスは、例えばですが
元請け  120万で契約
1次受け 80万で発注
2次受け 60万で発注
3次受け 40万で発注

というように中間マージン抜きまくりです。
これで儲からないわけはない。

元請けは、プロジェクトマネージャーと称して人を送り込み人を管理します。
(現場監督ですね)

このプロジェクトマネージャーは、本来ならば、システムについての知識が豊富で顧客との折衝や人員の士気を高め、予算とスケジュールを管理してプロジェクトの成功を導くことが仕事です。

ところが、多くのプロジェクトマネージャーは、会社支給のマニュアルでしか経験がなく、システムなどよくわからない、EXCELとプロジェクト管理ツールしか使えない人が多いです。
顧客との折衝は、特にひどく「ただの御用聞き」レベルの人も多く見られました。

また、プロジェクトに参加する人は、n次受けの人が多く「IT奴隷」などと揶揄され、低賃金、高負荷、劣悪な環境で仕事をしていました。

そのようなプロジェクトでうまくいくはずもなく、失敗が続きます。
「システムは、人がつくるのでバグがないものはない」
という免罪符の元、トラブルを多発します。

みずほ銀行などは、銀行業務だったので社会問題に発展しましたが、国家プロジェクトなどは、なぜか?マスコミも口を塞ぎ、失敗がなかったかのように報道すらしませんでした。

「住基ネット」などは、「森友問題」など吹き飛ぶような「税金無駄遣い」です。
「特許庁システム」など、可動すらしていない状況で開発中止となってしまいました。

政治家の皆さんは、システムに関しては、わからないので「突っ込みなどできず」マスコミも自分が詳しく説明できないのであまり報道しませんでした。
※報道規制があったかどうかは、定かではありませんが・・・

これら甘い汁を吸ってきたIT亡者たちが、「みずほ銀行 勘定系システムの完了」で終焉を迎えようとしています。

バブル崩壊

多くの国家的プロジェクト、銀行、保険、証券会社等の大型案件が一区切りを迎えようとしています。

銀行もオープン系システムを使い、クラウドに移行しようとしています。
となると、今までのSIerさんも出番が減ります。

建設業を手本にして巨大な利益を得てきたSIerは、これからどうするのでしょうか?

約30年続いてきた、「人月バブル」が消え去る時代へと突入してきました。

一見、案件があるようですが、企業は、業績が落ち込んだときに真っ先にIT予算を削ります。
また、派遣法の改正、現場のプログラマーの待遇の悪さから、肝心のシステムを組む人がいなくなってしまいました。
SIerの社員の多くの人は、システムなど組めるわけもなく、多くの案件を抱えたまま沈没するかも知れません。

それも、すべて、人月構造と多重下請けの反動です。

来年は、運がよいことに年号と消費税の改が予定されているけど、その先って 大丈夫?
さらにオリンピックでおカネが回っていますが、終わったあとのことを考えていますか?

企業は、行政機が悪くなると「最初に人件費を削ります」
年齢を重ねたあなたが、邪魔になる日が来るかも知れません。

人手不足は、特定の分野だけ

IT業界は、つねに人手不足と言われてきました。
人月商売で儲かっていたときは、人を集まればお金になったので、企業側からすれば「個人レベルなどどうでもよい時期」もありました。

これからのシステムは、オープン系、パッケージ使用が前提となり、1からシステムを構築する時代では、ありません。

企業は、クラウドの積極的活用を推し進め、パッケージの利用とカスタマイズは、ユーザー自身で行う時代が来ています。

次の時代は、AIなどを中心に少数精鋭の開発へと移ってゆくことでしょう。
人手不足は、「使える人の人手不足」ということで、その他、大勢が仕事を失う時代となる可能性があります。

プロマネだけではやっていけない。

大人数で数千万単位のビジネスは、確実に減ってゆきます。
金融、医療などの専門分野の知識があれば、まだなんとかなりますが、それ以外の分野では、厳しい現実が待っています。
プロジェクトマネージメントを主戦場にしてきたエンジニアは、遠からず職を失うことになるでしょう。

特に「SIer企業のの40代」は、企業の大量採用の時期と重なって「つけ」が必ず来ます。

そんなことはないって?
いや、システムを刷新した銀行が、リストラを始めています。

そうなる前になんとか生き抜いてゆく術を見つけなければなりません。

まとめ

エンジニアが、同じ環境、システムで喰って行ける時代は、終わろうとしています。
専門知識や技術を持たないプロジェクトマネージメントしかできないエンジニアは、急いで別の道を模索したほうがよいと思います。

企業は、生き残るためには、社員が泣いてもかまわないと思っています。

人月商売をしてきたSIer企業も変わろうとしています。
残れなかったエンジニアは、路頭に迷うことになることは、必然です。

今からでも「遅くない」自分の武器を見つけましょう。

みずほ銀行のシステムについては、こちらでも書いています。
合わせて読んでいただければと思います。

エンジニアの仕事を続けるのならば、常にステップアップをしないと

「あなたは、そこで終わりです」

常に自分を売り込めるところをチェックすべきです。

 

 

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