IT小僧の時事放談

社内SEに転職した話 仕様のつくれない45歳のエンジニア

2021年11月6日

先輩がやさしく教えるシステム管理者の知識と実務

ある企業の社内SE部門に45歳のITエンジニアが転職しました。

今回は、知人から聞いた話をモトニ進めます。

今回のIT小僧の時事放談は、
社内SEに転職した話 仕様のつくれない45歳のエンジニア
と題して 日本のIT業界の闇をお話します。

45歳 社内SEに転職

ある人から紹介していただいた45歳 ITエンジニア氏の話です。

大学を卒業後、機器メーカーに入社、数年後にIT業界に転職、その後 主に派遣のような形で客先に常駐しシステムを開発してきたそうです。

経歴書には、VisualBasic、C#、SQLServer、Oracle、HTML?、Linuxなど多くの項目が並んでいました。

実際に入社してから あるプログラムの修正を頼むと 予想以上の速さで機能追加完了

「いい人材が入ってくれたものだ・・・」
と担当部署は、この人材募集の成果に満足していました。

仕様を作成できないエンジニア

その数日後、社内エンジニアが、持っている案件を任せた。

その数日後

45歳の転職SE
「あのう 仕様書はないんですか?」

担当者
「社内の部署と打ち合わせて仕様を作成して構築してください」

45歳の転職SE
「仕様書の作成はやったことがないのでサンプルありますか?」

担当者
「仕様書書いたことがないって? 機能概要書でもいいですよ。」

45歳の転職SE
「いや それも経験がなくて テスト仕様書なら書けます。」

担当者
「え?・・・」

仮にも20年近くこの業界にいるのに 仕様書の作成もなしとは???
よく話をきいたら、彼は、これまで 仕様書ありきの仕事しか経験がなく、自分でプロジェクトを取りまとめたこともない。

完全なプログラマー いや コーダーをしてきたわけです。

データベースの経験も利用しただけで0スクラッチでデータベース設計も経験がないことがわかりました。
IT業界の最底辺 コーディングする仕事ばかりだったそうです。

確かに決まった(仕様)に対しての作成は、すごいものがあるけど、0から生み出すことが未経験だった。
そのため、Visual Studioでアプリの配信も経験がなく、アプリに証明書があることも知らなかったわけです。

どうしてこうなった

IT業界では、大手SIと呼ばれるところが企業から発注を受け、元締め?となり 協力会社とよばれるシステム構築企業へと下請けに出す場合が多い。
元締めは、プロジェクト管理、 協力会社は、システム設計を行いますが、実際にプログラムを構築、試験をするところは、更に下請け企業に発注する。
そして 下請けの下請け、下請けの下請けの下請け などという中間搾取業者が元締めからの受注金額を手数料と称して掠め取り、結局最後は、派遣社員が作成するとか、さらには、海外に発注するという。

信じられないような話ですが、3次受け、4次受けなどもあるという。

実働部隊には、当然 かなり安いギャラで働くこととなり、下手したら バイト並みの時給でプログラムを組むという。
最近では、さらに安い プログラマー(実動隊)を探して 中国に発注しようとしたら あまりにも単価が安すぎて断られたという。

IT小僧の時代にも下請けの下請けぐらいはありましたが、それでも同年代ののサラリーマン程度の手当をもらっていました。
いつから こんなに悲惨な状況になったのでしょうか?

実働部隊(プログラマー? コーダー)の人たちは、システムの全容もよく知らないで 与えられた仕様書通りにプログラムを書き、試験して納品という流れです。
ですから、仕様書など作成することもなく、システム全体の設計もデータベースの摂家、構築もないという人が結構多いです。

そんな経験しかない人が、「仕様をつくれ」と言われても できるわけがない。

誰が悪い

こうした、多重下請け構造は、かつて建設業で行われていました。
IT産業は、この建設業などを参考にして 同じ手法を取って 最下層以外が手数料で儲けるという手法を行ってきたのです。
人を集めるだけでカネになる いわゆる 人月 とよばれる工数の出し方もこうした現場で必然な手法です。

しかし、最下層?失礼 最前線でプログラムを組んでいた人たちは、仕様書にあわせたことだけしか作業をしていない。

このような仕組みになったのは、誰が悪いのでしょうか?

孫請禁止などのルールがなければ、このような 多重下請けはなくならない 結局、法律で禁止していないことが問題で法律があれば、元請けが直接作業をするか、下請け企業のみで対応することになるわけですが、派遣社員という仕組みがある限り 多重下請けがなくても派遣社員という枠組みで低賃金で作業という 結局同じことが行われてしまう。

こうしたことが、人月という概念が生まれ、日本のIT業界が堕ちていった原因だろう。

まとめ

最近、話題になっている ノーコーディングでシステム構築、クラウドERPソリューションなどが普及すれば、多重下請けどころか、人月でメシを喰っている企業も消滅する可能性があります。

「そんな未来のことを話しても・・・」
と言っているうちにプログラムを書く仕事の大半がなくなります。

に業務系システムで現場で働いてきた人の多くは職を失い、一握りのAi技術者や高度な分析ができるエンジニア以外は生き残れないでしょう。

あなたは、45歳で仕事があると思いますか?

そうなる前に生き残る方法を考えよう

社内SEになった彼には、能力があるという話なのでぜひ ここから才能を磨いてほしい。



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