IT小僧の時事放談

なぜこのタイミング? AppleがAndroidのマルウェアの実態を報告

Appleは、スマートフォンにおけるマルウェア(悪意を持ったソフトウェア)の実態を細かく紹介したホワイトペーパーを公開(PDF)
報告書はApple社米国サイトの「プライバシー」のページに掲載されている。

「Building a Trusted Ecosystem for Millions of Apps」
日本語:何百万ものアプリのための信頼できるエコシステムの構築

Apple社がAndroidに対しての報告書になるわけですが、なぜ このタイミングなのだろう?

今回のIT小僧の時事放談は、
なぜこのタイミング? AppleがAndroidのマルウェアの実態を報告
察しのよいかたでしたら「ああ あのことへの牽制ね」とおわかりであろう。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

何百万ものアプリのための信頼できるエコシステム

「Building a Trusted Ecosystem for Millions of Apps」
日本語:何百万ものアプリのための信頼できるエコシステムの構築

Appleが掲載した報告書には、大まかに言ってこのようなことが書かれている。

  • 過去4年間、AndroidはiPhoneに対して15~47倍多くマルウェアによる攻撃を受けている
  • 2019年から2020年初頭にかけて、欧州規制当局は毎週23万件のモバイルマルウェアによる感染を報告している
  • Kaspersky Labは、毎月管理しているAndroid機器に月間600万件の攻撃を確認

AndroidはiPhoneに対して15~47倍多くマルウェアによる攻撃
と言われてもiPhoneとAndroidのシェア(大まかで75;25ぐらい)を考えたらそれほど騒ぐこともないし「15~47倍」という数字も幅がありすぎる。

決定を翻したApple

Appleは、世界中のいろいろな団体、組織などから訴えを起こされている。

有名なところでは、Epic社に「反トラスト法」にひっかかるのではないか?
というところですが、これは 先日、決心した

Epic社の訴えを棄却!
しかし 「Apple社は、決済方法についてApp Store以外のものを用意せよ」
というわけで、一度は、アプリから他の決済の導線(URL等)の許可を出すことを発表したのですが

「Apple、App StoreおよびiOSアプリ以外での課金誘導を許可へ」
米Appleは26日(現地時間)、米国における中小の開発者の集団訴訟の解決、ならびに中小のアプリ開発者を支援するため、App Storeをアップデートすると発表した。

App Storeのアップデートにより、iOSアプリ外での決済方法を提供。アプリ内購入は、メールといった手段で外部の支払いに関する情報を共有できるようになる。外部で購入が行なわれた場合、Appleに手数料を支払う必要もないとしている。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1346716.html

しかし、その数日後、勝訴したはずのEpic社との裁判で上訴することになった。

Appleは、9月にEpic Games vs. Appleの訴訟でイボンヌ・ゴンザレス・ロジャース裁判官が下した判決に対して上訴することを選択し、2021年10月8日、カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所に上訴の通知を提出しました。

これで、先に決定された「iOSアプリ外での決済方法を提供」は、上訴が受理されれば、裁判が決するまで「iOSアプリ外での決済方法を提供」は、中止となる。

一度は、喜ばせておいて「やっぱり やめた」 実にセコい(巧妙な)Appleのやり方で 結局は、当分の間 「iOSアプリ外での決済方法を提供」はなくなり、引き続き、30%(15%)の手数料(Apple税ともいわれる)でApple社は、利益を上げることになる。

欧州の独占禁止法の裁判とサイドローディング

一方、欧州では、Appleに対してプラットフォームの独占状態に対して 裁判が複数行われている。

結局

EUは2020年に提案され、2023年以降に施行される可能性のある「デジタル・マーケット法案」(DMA)の中で、収益が大きいApp Storeに限定したアプリ入手ルートを開放させ、利用者がインターネットや第三者からアプリを入手する「サイドローディング」を認めさせることが盛り込まれている。

という流れになり、米国でも利用者がインターネットや第三者からアプリを入手する「サイドローディング」という流れができつつある。

牽制

もう、ここまで話したら おわかりですよね

Appleが、わざわざ、他社陣営の問題点を丁寧にレポートした「Androidのマルウェアの実態を報告」の意味です。

Appleの大きなウリである。安全安心神話が「収益が大きいApp Storeに限定したアプリ入手ルートを開放」によって崩壊してしまうからである。

長年、「Appleは、安心安全」と刷り込まれてきた多くのiPhoneユーザーは、App Store以外からのアプリの導入を許したら、それこそ 「かもネギ状態」となるのは必須で多くの悪意を持った連中に狙われるであろう。

iPhoneユーザーは金持ちとかセレブが多いからね
格好のターゲットであろう

アプリに対しての危険リスクを体験(または、意識が低い)していないユーザーのiPhoneを乗っ取りや中身を見るなんて簡単でしかも乗っ取られることに気が付かない場合も多いだろう。

「Appleは、iPhoneユーザーのためにこれらの不正義と戦っているんだ」

それは、正しい

しかし、同時にApp Store独占が破られることで これまで独占してきたアプリの売上が、ごっそり消える可能性があることも事実
Appleとしては、「iPhoneは。安全安心」が駄目になるイメージダウンと大きな収益を失うことで Appleの利益が失われ、そして株価の大幅ダウンを防ぎたいというのが、本音だろう。

Apple社にとって、App Storeと決済の独占は、絶対防衛戦でこれが破られると大きな収益ダウンとなる。
相手側は、独占禁止法という最終兵器でこのApp Storeと決済の独占を壊そうとしています。

iPhoneユーザーにとっては、「頑張れApple」だと思います。

まとめ

ここまで読んできた読者のみなさんは、もうおわかりですよね

このタイミングで「Androidのマルウェアの実態を報告」という キャンペーンとも言うべき報告を出してきた理由

App Storeは、Apple社がカネをかけてつくりあげてきたものです。
なのに なぜ ここを攻撃するのか?
いい迷惑だと思います。

GDPRからはじまったEUの裁判でマウントを取ってカネをふんだくるぞ!

という 傾向は、目を付けられたら 非常にやっかいです。

どうも「インチキがばれた クリーンディーゼル」以降 イチャモンが多くなってきたような気がするのは自分だけだろうか?

-IT小僧の時事放談
-,

Copyright© IT小僧の時事放談 , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.