Clubhouseが、日本で騒がれ始めました。
まだ、英語版で招待制、そしてiPhoneでしか使えない状況です。
Clubhouseは、仕掛け人がYouTubeを中心に火をつけたもので、今の所、ある程度成功しつつあります。
招待制という「昔どこか日本のSNS」がはじめたものと似たようなものが、日本で受けたものと思います。
ただし、本当に普及するかどうかわかりません。
今回のIT小僧の時事放談は、
音声SNS Clubhouse,Discord,Audio Spaces の普及と影 Clubhouseは、米国のフリをした中国アプリか?
と題して、ブーム化する音声SNSについて考えてみよう。
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目次
音声メディアが見直されています。
Podcastを皆さんは、聴いていますか?
IT小僧は、iPhoneでアプリがリリースされてから、今日まで 毎日のように聴いています。
混んでいる通勤電車の中でラジオのように聴けるという利便性は、文字情報より有利です。
自分の興味のあるものや最新テクノロジー、最新ニュースなどを手軽に得ることができます。
現在、GoogleのPodcastやSpotifyのPodcastなどiPhone以外でも多くの音による情報サービスが多くなっていて、書籍に関してもAmazonのAudible (オーディブル) という 本を聴くAmazonのサービスがあります。
時間に追われる現代人にとって 音による情報は、大きな物となっています。
Clubhouse
Clubhouseという音声のSNSが、日本のごく一部でブレークしています。
仕掛け人が火をつけてYouTuberが、ネタとしてこぞって取り上げ始めました。
Clubhouseは米国発のSNSサービスで、スタートは2020年春。まだスタートしてから1年経っていない新サービスだ。日本では2021年1月後半からユーザーが増え始めている状況だが、正式に日本版がローンチしたわけではないため、アプリのインターフェイスや規約などに日本語は用意されていない。
サービス内容としては、いわゆる音声チャットだが、会話している内容を関係のないユーザーもオーディエンスとして聞くことができる。さらに会話の主催者であるモデレーターが許可をすれば、その会話にスピーカーとして参加することもできる。イメージとしては、自分も参加できる可能性がある公開討論番組といった感じだ。
Clubhouseで話されている内容はログとしては残らない。さらに録音を含む記録は規約で基本的に禁止されていて、会話に参加した全ユーザーから書面で同意を取らない限りメモなども残すことはできない。
TechCrunch
ログに残らない Signalというメッセージアプリが流行り始めたように
ログに残らない というのが、新しいサービスの特徴である。
Signal
Clubhouseに話を戻そう
Clubhouseは、現在のところ招待制である。
かつて日本でも人気があったSNSのmixi(ミクシー)も最初、招待制だった。
招待制という「自分は特別」という誘導は、特に日本では有効と言われています。
Clubhouseが、本当にメジャーになるかどうかは、現時点では、なんとも言えません。
Clubhouse
Clubhouseの情報は、中国に流れていた
拡散の仕方が、強引でTVなどで取り上げ始めたと思ったら こんなニュースが一斉に流れた。
Clubhouseのデータは中国企業Agora社に送られている。スタンフォード大が警告
Clubhouseが開発したのはUI的な部分であって、Clubhouseの音声プラットフォームを動かしているのは上海Agora社なんです。音声データのホスティングをしているのもAgora、インターネット配信をやっているのもAgora。
となると、気になるのはAgoraのサーバーの所在地ですけど、これは米中両国にまたがっていますので、仮にClubhouseの音声データが中国側のサーバを経由する場合、中国政府から捜査や治安目的で会話のデータの引き渡しを求められたら応じなければならないという、やっかいな法的義務が生じます(このことはAgoraが米国証券取引委員会(SEC)に提出したIPOのF1目論見書にも明記されている)。
中国国内では外資系も含めて当然の義務だけど、Clubhouseは「リアルタイムで世界中の人とおしゃべりができる。音声は録音・保存・公開禁止だから気兼ねなく話せる」ことで中国で爆発的に広まりました。今月中国国内で利用禁止になる直前まで、天安門、 新疆ウイグル自治区、香港問題で大盛況だったので、言いたい放題したデータが逮捕に使われたら目も当てられませんよね。
そこで心配になってスタンフォード大がネットワーク解析ツールのWiresharkなどを使って調べてみたら、データは案の定Agora経由で処理されていることが判明。ユーザー固有IDとルームIDのメタデータが暗号化もない平文で送られている実態までわかってしまったのでした。
つまりどういうことかというと、「ユーザーのネットワークにアクセスできる第三者」は簡単に送信内容にアクセスできて、「同じチャンネルに入っているかどうかを見れば、ユーザー同士がしゃべっているかどうかもわかる」ほか、発言主のIDとプロフィールの照合も可能。ぜんぜん「ここだけの話」じゃないってことですね。
ほかにもいろんなセキュリティの脆弱性が見つかったけど、そっちはもっと危険なので「Clubhouse社に直接連絡した。解決されるか修正期限になり次第、公表する」と同大は話しています。
中略
Clubhouseは72時間以内にセキュリティ強化を約束
Clubhouseは同大の協力を得ながら、暗号化を強化し、中国国内のサーバーに情報が送られないよう対策を進めることを明らかにしました。GIZMODEより抜粋
https://www.gizmodo.jp/2021/02/clubhouse-agora.html
というわけで、Zoomと似たような話が出てきてしまいました。
中国国内のサーバにデータが送られていたとしたら、中国当局が「事実上閲覧できる」というわけです。
Zoomもかつて同じようなことで多くの企業、公共団体からNGをくらいました。
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ZoomもClubhouseも米国のフリをした中国アプリと言っていいでしょう。
ライバルたち
Clubhouseだけが、音声SNSではありません。
2015年に開始された Discord は、現在、1億人を超えるユーザー数となっています。
Discordは、ゲーマー専門のプラットフォームの色合いが強かったのですが、2020年からは、「ゲームだけではなく、多くの人のプラットフォーム」と方向を転換しています。
Clubhouseは、すでにユーザーが1億人いるわけで、これをうまく誘導できれば大きな勢力となるでしょう。
Discord
また、Twitter社は、 Audio Spaces という新しい音声SNSをテスト公開をはじめました。
それ以外にも Wavve, Riffr, Spoonなど音声SNSもサービスを開始、サービス中で、いまや、音声サービスを次のSNSとしての競争が始まっています。
普及の鍵は、音声デバイスの増加
音声サービスは、ラジオからPodcastへの移り変わりでしばらく停滞していました。
ここにきて、再び音声SNS(サービス)が活発になったのは、SpotifyがPodcastをはじめたという意味も大きく、これまでiPhoneが中心だった世界から、Android、特にAlexa、Google Nest Hub(旧:Google Home)などの音声デバイスの普及も影響があると言われています。
また、ヘッドフォン、イヤホンが、Bluetoothなどの無線接続が当たり前になり、価格が下がり、気安く使えるようになったことも要因であろう。
そして、新型コロナウイルスで自粛生活が続くことにより、人と人の繋がりが、ネット中心となったことの影響も大きいと思います。
これまでの文字による繋がりより もう一歩踏み込んだ 生の声 による交流は、動画ほどのハードルが高くないために、参加しやすいということもあるだろう。
インフルエンサーの登場
音声SNSもこれまでのTwitter、Facebook、Instagramのようにインフルエンサーの登場待ちとなると思われます。
音声なので声優さんを出せばOK というものでもなく、YouTubeのように動画という「絵の表現」もないために これまでと違った分野からのアプローチとなるとIT小僧は考えている。
音声だけなので
「話だけでどれだけ人の心を掴むことができるか?」
という難しいサービスは、ラジオからの進出も多くなりそうな気がします。
マネタイズ
SNSと言えども どうやっておカネを集めるか という問題がある。
これまでは、広告が主な収入源だったが、やはり 音声SNSも広告主体になるのでしょうか?
SNSではありませんが、Podcastは、Apple社は、有料を考えているようです。
また、Podcasによっては、独自にスポンサーを集めてCMをはさみながら放送していますが、Appleは、許さないだろうなぁ
音声SNSの場合、アプリ上で音声を邪魔することなく広告を展開することができます。
また、ラジオショッピングのような展開もあるでしょう。
ガジェットの広告とか、絵がなくてもやりかたによっては、売れるかも知れない。
まとめ
今後、さらに音声SNSは、登場してきます。
文字と写真のTwitter、Facebook、Instagram
動画のYouTuber、Tik Tok
これらにならぶ音声SNSの戦いは、これからです。
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