景気は、回復しているのであろうか?
東芝
2019年~2023年までの中期経営計画 7000人規模のリストラ案
NEC
2019年もまた3000人
アルペン
社員の約1割 300人の希望退職者開始
日産、カシオ、エーザイ、昭文社、千趣会、日本ハム、大正製薬
多くの企業でリストラを実行しています。
そしてそれらの多くが、45歳以上という決まったかのような年齢がキーワードになっている。
企業の経営が厳しいところならば、リストラも仕方がない場合もあると思いますが、事業が好調なところも
「まるで流行に乗り遅れてはいけない」
とでもいうように次から次へとリストラを発表している。
今回のIT小僧の時事放談は、
IT案件は、景気の悪化で最初に切られ、景気回復の最後に復活する。生き残る道は?
と題して、今は、IT案件が多く人手不足と言われるけど今後どうなるか?
今後どうなるか考えてみよう。
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目次
45歳というキーワード
東京商工リサーチによると
2019年にリストラ(希望退職)実施を公表した企業は2019年5月13日までで16社
この数字は、2018年、1年間の12社をすでに上回る。
希望退職募集、好業績の企業でも 年間1万人超す勢い:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM5Q4TVPM5QULFA01R.html
そしてその多くの企業でキーワードになっているのが、
「45歳以上」
定年までに20年近くあるというのに「会社を去ってください」というのは、厳しいものです。
もちろん、企業ですから、企業を守るためにそのような手段に出ることもあるだろう。
IT小僧も前職で希望退職制度で約半数の社員が会社を去って行った。
一度、リストラを行った企業の社員は、会社に対する意識が大きく変わることを実感している。
今回、45歳以上のリストラを行った(行う計画)をしている企業は、スリム化することで生き残りをかけようとしていますが、将来自分がリストラの可能性があると思ったら新入社員は敬遠するかも知れない。
もちろん、人員の流動性があるということは、経済の活性化に繋がりますが、終身雇用制が長く続いてきた日本企業の場合、途中退職者を受け入れる土壌が育っていない。
IT小僧は、人材部門のサポートをやってきたのですが、40歳以上の正社員への再就職が非常に厳しいという実態を見せつけられてきました。
求人案件には、年齢については、記載できないようになっていて現場では、応募者の年齢だけで内容も見ないで切るところもあるようです。
45歳という年齢で再就職先を探し、前職より年収が上る人がどのぐらいいるのでしょうか?
専門職ならば、可能性はあるかも知れませんが、事務職など総合職の場合、かなり厳しいことは事実です。
中高年の採用事情が改善されないのに「45歳以上というキーワード」でリストラされることは、その先のライフプランが大きくく座売れ去ってしまいます。
さらに、経団連会長の「終身雇用制は、無理」トヨタからも同じような発言が出てきました。
この発言以降
「あそこが言ったのなら・・・」
とリストラが続くことでしょう
「リストラは経営者にとって経営回復の媚薬のようなもの」
だと思っています。
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年金が足りない
金融庁が、いきなりこんなことを言い出しました。
「年金が財源不足なので 自分でなんとかして・・・」
年金の運用を行なっている「年金積立金管理運用 独立行政法人(GPIF)」が、2018年第3四半期の運用で、14兆8,039億円の損失を出したと発表しました。
GPIFは、国民年金や厚生年金の過去の積み立て分である「年金積立金」の運用を行なっている団体です。
GPIFは、過去にも運用による損失を出していますが、四半期単位では、今回が最大級の損失です。
GPIFは、現在「150兆6,630億円」の資産を運用しているので、その1割近くを失ったことになります。
つまり
「年金予算の150兆円のうち、約15兆円を2018年第3四半期だけで「株式を支えるために投資、資金を失った」ので、あなたたちに支給する年金は、減るよ
だから、もう国に頼らないで自力でなんとかしなさい」
「事務局説明資料(「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案))」
ということです。
2013年ごろから、アベノミクスというわけのわからない政策を下支えするために年金をはじめ日銀からも日本株式を買いささえるオペレーションを何度か行ってきした。
そのため、民主党が政権をとっていた時代と比べて日経225は、2万円台をキープ、やばくなったら、別名「日銀砲」ともよばれる資金が投入され、株価を上げてきました。
実際は、そのオペレーションを狙って海外ファンドが、儲けてきたと言われています。
つまり、これまで収めてきた年金は、政治のために使われてきて、足りなくなったから、払えないよ
と防御線をはってきたのです。
そのため70歳まで雇用するようにと企業に働きかけて、年金をできるだけ払わないようにしてきたのです。
さらに
「若いうちから投資などを行って老後に備えよ」
なんて広報を始める始末
以前は、40代の年金は、危ない
と言われてきたのですが、すでに50代の年金も危うくなっています。
それどころか、その下の世代は、「ないんじゃない」
なんじゃそれ!
って思いませんか?
もう、年金なんてあてにならないのです。
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IT業界の変化
企業は、消費税増税後のことを考えています。
今後、消費が冷え込み、業績悪化、再び消費が増えるまで耐えることを前提にスリム化して耐え抜こうと考えている。
このような状況でIT業界で何が起こるか考えてみよう。
- 案件即時停止
- 外注を減らし内製化
- SIerは下請けに出さずに内製化
- フリーランス多用
- 労働集約型のIT案件開発の崩壊
カネのかかるIT関連は、最初に予算を削られます。
企業内で内製化が進み社内エンジニアの立ち位置が変わると予想されます。
すでに社内SEの人材募集が大手を中心に増えています。
これまでのようにITの知識が乏しくて外注スタッフとのつなぎ役が主な仕事だった社内SEは、用済みとなり
業務知識とシステム構築などができる実践的な人材を求めています。
今後、クラウドとRPFなどのパッケージをそのまま使い企業が増え、企業単位にシステムを構築する時代は終わります。
何百億もかけて今のシステムを再構築するような企業は、コストがかかり、競争に負けてしまい、業界からの退場を余儀なくされるでしょう。
これからの社内SEの役目は、社内システムのお守りではなく、ITによる新しい価値を生み出すことが要求されてきます。
そのためには、業務知識と実践能力が問われ、ある程度の経験者が必須となるため、新卒では対応できないはず。
そこで経験豊富なエンジニアの出番となるはずです。
もし、社内SEにご興味がありましたら以下のリンクから内容を見てください。
登録は、無料なので登録して自分の価値を見極めるのもよいでしょう。
まとめ
今後、IT業界は、多重下請けの構造は、徐々に消滅し、フリーランスの多様が現実的になるでしょう。
また、社内SEのように業界や企業に特化したエンジニアが、要望されるはずです。
今までのように Javaが書けるからとか、マネジメントができるからなどの単一のスキルでは、生き残れない。
経験と実務を兼ね備えたエンジニアならば、「社内SE」として活躍できる時代が、来ていると思います。