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IT小僧の時事放談

翼幅120メートルの怪物「ストラトローンチ」が空を飛ぶ! PCに続き宇宙の民主化を目指した男の夢の話

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私達は、パソコンを使って仕事をしたり、ブログを書いたり、プログラムを書いたりしています。
スマートフォンで音楽を聴いたり、Netflixで動画をみたり、Twitterで空の写真をつぶやいたり
Facebookで友人に近況を報告したり

たった数十年で便利な世の中になったものです。

この便利なデジタル社会をつくりあげた最初の数人の一人が、ポール・ガードナー・アレン(Paul Gardner Allen)である。

今回のIT小僧の時事放談は、
翼幅120メートルの怪物「ストラトローンチ」が空を飛ぶ! PCに続き宇宙の民主化を目指した男の夢の話
と題して、巨大飛行機で宇宙への道を開こうとした男の話である。

最後まで読んでいただければ幸いです。

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ストラトローンチ(英:Stratolaunch)

2019年4月13日(米国時間)の朝
米国南西部のモハーヴェ砂漠(Mojave Desert)から世界最大の飛行機、「ストラトローンチ」(Stratolaunch)が、飛び立った。
その翌長385フィート(約117m)

ジャンボと呼ばれた旅客機 ボーイング747型の翌長が、211フィート5インチ(64.4メートル)なので、その2倍弱の大きさの大きさの飛行機である。

ボーイング747のエンジンを6つ搭載したその奇妙な形の飛行機は、ゆっくりと離陸

約150分のフライトは、時速189マイル(同約304km)の速度で高度17,000フィート(約5,182m)を飛行
そして モハーヴェ空港&宇宙港に着陸した。

テストパイロットは、エヴァン・トーマス氏
しかし、この飛行を一番、待ち望んでいた人の姿はそこにはなかった。

ポール・ガードナー・アレン(Paul Gardner Allen, 1953年1月21日 - 2018年10月15日)
昨年の秋、他界したこの男をみなさんごぞんじでしょうか?

いや、みなさんが使っているパソコンは、彼が深く関わっているのです。

ポール・ガードナー・アレン(Paul Gardner Allen)

ここからは、親しみやすくポール・アレンと呼ぶことにします。

2018年10月15日に65歳で亡くなったポール・アレン

Microsoftの社の創設者、ビル・ゲイツから寄せられたコメント

「最も古く親愛なる友人、ポール・アレンの訃報に心を痛めています。ポールは真のパートナーであり友人でした。彼なくしてパーソナルコンピューティングの世界は存在しえなかったでしょう」

ポール・アレンは、ビル・ゲイツとともに1975年世界初のパーソナルコンピューター「Altair 8800」にBASICを搭載、MS-DOSに代表されるMicrosoft社の共同経営者です。

IBMのパソコン(IBM PC)とその互換機が大成功、その後、Windowsの成功でMicrosoftの社は、巨大企業となっていった。
ポール・アレンは、1983年に悪性リンパ腫の治療のため退社、1990年に復帰するが、2000年に再び退社、取締役も退任

Microsoftの社の成功で得た富を使って自らの投資会社を通じてさまざまな分野に投資を行ってきました。
その最大の関心事が、宇宙でした、

宇宙の民主化

ポール・アレンは、積極的に寄付や資金提供を行ってきた。

  • 難病や人工知能(AI)、バイオテクノロジー分野の研究に何億ドルもの資金提供
  • 2014年に西アフリカを中心に感染が広がっていたエボラ出血熱に対処する費用として、1億ドルを寄付

兵器遺産の発見・保全の活動も行っている。

  • 2015年3月には旧日本海軍の戦艦「武蔵」をフィリピン沖の海底で発見
  • 2017年12月、旧日本軍の複数の戦艦を海底で発見したと発表
  • 地球外知的生命体探査(SETI)専門の巨大な電波望遠鏡の建設を実現させるために、2,000万ドル以上を寄付
    「アレン・テレスコープ・アレイ」という施設を構築、2007年から一部運用

そして 2011年
今回、初飛行に成功したストラトローンチ(英:Stratolaunch)をつくった 宇宙航空会社 ストラトローンチ・システムズ(英:Stratolaunch Systems)を立ち上げた。

ストラトローンチ・システムズの目的は、

「巨大な飛行機でロケットを上空まで運び、そのまま発射する」

という、低価格で衛星などを宇宙に運ぶことを目的にしています。
ロケットの場合、ロケット基地からしか発射できないため、国などの施設を使用することになります。
ストラトローンチの場合、飛行場からロケットを空中に運んで発射できるため特別な施設がいらなくなります。

つまり、民間が衛星を打ち上げることが、安価にできるようになるわけです。

ロケット事業

NASAがスペースシャトル計画を終了、宇宙開発計画を縮小することになった。
代わりに民間企業が進出しはじめる。

Space X

ロケットと言えば、テスラ社で有名な イーロン・マスクのSpace X社
打ち上げに使ったブースターが、地上に再着陸するシーンは、SF映画を見ているようだ。

ブルー・オリジン

サー・リチャード・チャールズ・ニコラス・ブランソン(Sir Richard Charles Nicholas Branson, 1950年7月18日 - )は、イギリスの実業家。コングロマリット、ヴァージン・グループの創設者で会長です。

世界最初の宇宙への民間旅行を計画している。
其の名前は、ブルー・オリジン こちらも先日、試験を行っている。

他に提案できるビジネスはないか?

ポール・アレンは、考えた。

スリル溢れる宇宙旅行に民間人を送ることは、
リチャード・ブランソンに任せればいい。
火星に行くのは、イーロン・マスクに任せればいい。

宇宙開発の民主化

ポール・アレンが考えたものは、宇宙開発の民主化である。

宇宙開発は、ロケットが必要です。
ロケットは、打ち上げに巨大な施設が必要であり、その施設は、国が管理している。
Space X社のロケットも軍やNASAが管理している施設からの打ち上げとなっています。

ポール・アレンは、宇宙航空会社ストラトローンチ・システムズで実現しようとしたことは。
巨大な飛行機でロケットを上空まで運び、そこから発射して宇宙に向かう。
というものです。

これだと、ロケット発射施設は、必要なく、飛行場さえあれば、ロケット発射既知のスケジュールに関係なく宇宙に人や物を運ぶことができる。

人工衛星を安く、確実に打ち上げる方法があれば、人々はもっと多くの用途を思いつき、マーケットもさらに拡大するだろう。

かつて、コンピューターが、国家や団体だけが管理、使用するものであった。
ところが、パーソナルコンピューターの登場により、一般の人が気軽にコンピューターを使えるようになってきた。
それは、コンピューターの民主化とも言える

宇宙開発も同じように民主化できるのではないだろうか?

そこで開発されたのが、翼幅120メートルの怪物「ストラトローンチ」である。
この巨大な飛行機の真ん中にロケットを積んで宇宙を目指す。

とはいえ、問題の発射すべきロケットが見つからない。

自前でロケットの開発

当初 Space X社との契約もあったのだが、彼らは、自前でロケットを作成、驚異的な短期間で安定してロケットを飛ばすことに成功している。

その後も衛星打ち上げができる企業を探すが、見つからない。
結局、自前でロケットの制作を開始  2022年に実現予定です。
これが、できあがれば、地球低軌道を回る人工衛星を3,000万ドル以下で打ち上げ可能となり、Space X社の半額程度となる。

搭載するロケットができあがらない状態であり、資金は、ポール・アレンのものだけ
この状況下で、世界最大の飛行機が離陸した。

ポール・アレンの夢は、今後も引き継がれてゆく予定で2020年には、ロケットの試験も予定されている。

前途多難でライバルが多い

2019年2月には、SpinLaunchというスタートアップ企業が、空母から飛行機を射出するカタパルトに似た装置で、ロケットを使わずに人工衛星を宇宙に発射するシステムを開発

Space X社は、NASAと契約して衛星ビジネスを実施中

米軍も自前でロケットを持っていて衛星ビジネスを展開中

もちろん、JAXAのH2ロケットも衛星ビジネスを実施しています。

まとめ

ポール・アレンは、残念ながらこの巨大飛行機が空を飛ぶことを見ることができなかった。
まずは、飛ぶこと!

それは、実現した。

次は、ロケットの発射である。
2020年 ストラトローンチが太平洋上3万5,000フィート(1万670メートル)の上空で、ロケットを切り離し、ロケットはブースターに点火し、2分間上昇して、宇宙に達する。

そんな映像が届くのを楽しみに待っています。

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