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IT小僧の時事放談

AIの普及が引き起こす“電力・水”の深刻な環境負荷──Geminiや大規模モデルの実例で見る現状と対策

AIは私たちの生活を便利にしてくれますが、その“便利さの裏側”では膨大な電力と水資源の消費が進行中です。

例えば、Geminiに1回質問するだけで、テレビを9秒見る電力と5滴程の水が消費されるという衝撃的なデータすら報告されています。

この記事では、AIの環境負荷を数字で捉え、日本の現政策の矛盾点にも光を当てながら深く掘り下げます。

AIの1クエリが消費する資源とは?

GoogleのGeminiはMetaのLlama 3.1やOpenAIのGPT-4oと比べてエネルギー効率が高い

GoogleのGeminiはMetaのLlama 3.1やOpenAIのGPT-4oと比べてエネルギー効率が高いことが分かります。

Googleが電力や水の消費量を算出した具体的な手法

Googleが電力や水の消費量を算出した具体的な手法は、以下の論文にまとまっています。
Measuring the environmental impact of delivering AI at Google Scale

(PDFファイル)https://services.google.com/fh/files/misc/measuring_the_environmental_impact_of_delivering_ai_at_google_scale.pdf

巨大モデル・AI普及が拡大させる影響

  • OpenAIのGPT‑5は1クエリあたりおよそ 18 Whの電力を消費。1日あたり25億クエリ基準で、45 GWhの電力使用となり、これは 150万人の家庭の電力消費に相当
    Windows Central

  • AIデータセンター全体の電力需要は2030年までに倍増し、日本全体より多い電力が必要になる見通しです。
    ニューヨーク・ポスト+7IEA+7Times Union+7

  • 英国では6kWの小型原子炉(SMR)導入やGPU仮想化、AI駆動の冷却管理などを通じた対策が議論されています
    TechRadar

 

水資源への負担も深刻に

  • OECD予測によると、2027年までにAI関連は年間42~66億m³の水を消費し、デンマーク全体または英国半分の量に相当します。
    ウィキペディア+3News.com.au+3arXiv+3

  • Mistral社の例では、1プロンプト(400トークン)あたり 45mlの水使用1.14gのCO₂ を消費し、同社のモデル全体で 年間5,100人分の水量をAI処理が消費していたことが明らかに
    IT Pro

  • また、データセンターでは1日で200万リットルの水が使用される例もあり、特に乾燥地帯では地域の水不足と深刻に衝突しています。
    ウィキペディア

電力インフラと環境政策への影響

  • 米国ではデータセンター向け電力需要が急増し、2028年には全電力消費の12%占める可能性も。これにより電力料金上昇やクリーンエネルギー政策への圧力が高まっています。
    ザ・タイムズ+6Times Union+6IEA+6

  • 英国ではAIによる電力需要増に対し再生可能エネルギーでは対応しきれず、原子力などへの依存が議論に
    ウィキペディア

  • Googleは水力・原子力との連携で50MWの電力供給契約を結び、AI施設の安定運用確保を模索しています
    ニューヨーク・ポスト

社会的コストと持続可能なAIへの取り組み

  • AI開発・運用がもたらすCO₂や水以外の社会負担として、大気汚染による健康被害や公衆衛生への医療費負担が報告されています。2025年には、米国データセンターによる健康負担が 200億ドル超に達する見通し
    arXiv

  • 一部企業(例:Mistral)はAIのライフサイクル分析(LCA)を公開し、透明性強化と環境配慮型設計を推進しています。
    IT Pro

  • 世界経済フォーラムなど多くの機関は AI活用時の炭素や水の排出量計測・報告、効率的なモデル利用の推奨、ISO規格の導入など、業界横断の取り組みが必要であると提言しています。
    weforum.org

日本のケースと“見えない矛盾”

  • 電力需要予測:日本は2050年までに電力出力を35~50%向上させねばならず、AIや半導体工場の需要を支えるための政策が急務です。
    note(ノート)+15Reuters+15キヤノン+15

  • 再エネ vs 火力のジレンマ:AIは安定した電力を求める一方で、日本の自然エネルギー主体戦略とは相いれず、結局は火力頼りの現実になる恐れが指摘されています。
    キヤノン自然エネルギー財団

  • 社会インフラへの圧迫:電力網や冷却用水容量が不足し、AI集中による地域間のバランス崩壊が現実的課題に。安定供給の前提が揺らぐ日本の貧弱な議論構造も問題視されています。
    一般社団法人 日本原子力産業協会 |

まとめ

AIの進化が私たちの利便性を飛躍的に高める一方で、その裏で**「電力」「水資源」「CO₂排出」「公衆衛生」**という形で社会インフラや環境に大きな負担を与えています。GeminiやGPT‑5に代表される「1クエリ単位」の消費はわずかでも、膨大なクエリ数と大規模AIの普及によって累積的なインパクトが大問題になりつつあるのです。

このまま無秩序に拡張を続けるのではなく、効率的なモデル設計、クリーンエネルギーの利用、産業全体での排出義務化や透明性の確保が不可欠です。AIがまさに「社会のインフラ」となる今だからこそ、「環境への負荷を見える化し、責任ある利用を」進める時期にきています。

ひとりごと

大量にエネルギーを消費するAI 人々の社会生活に導入されればされるほど その消費量は増えて行くことになり、近い将来 大きな社会問題化すると予想しています。

といっても「AIの流れは止められず 加速する」ことを考えれば、資源のない日本は、どうすればよいのか?
現実問題として原子力発電が解決策ですが、政治問題もからめてなかなか進められない。

日本の世界最高レベルの効率の良い火力発電もCO2削減というある意味政治的な問題になっていることも弊害になっているだろう。

そして 再生エネルギーなんて所詮 利権の巣窟で現時点で何の解決にもなっていない。
国民から「こそっ」と税金をかっさらう手段としてしか使われていない。

その証拠に電気代は安くならないですね

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