IT小僧のブラック時事放談

テスラのチリが合わないから やっぱり日本車と言っていたら「自動車の街が消えてゆく」

2021年12月6日

先日、こんなニュースをみた

「テスラのチリが合っていない」

チリというのは、自動車のパネルの隙間のことである。
数百万円のクルマで こんな品質 なんていっている。

やっぱり日本車だよね

そう日本車は、優秀です。
精密機械のように組み立てられていてよく走るし壊れない。
でも それでシェアを獲得できるのでしょうか?

今回のIT小僧のブラック時事放談は、
テスラのチリが合わないから やっぱり日本車だなんて言っていたら「自動車の街が消えてゆく」
と題して、日本の産業が、中国の下請けになる下がっていることを考えようというお話です。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

テスラ ジャパン

上海工場

テスラのモデル3をはじめ 日本に輸入されるテスラは、上海で生産されています。
上海の工場は、たった1年で稼働

そしてこれまで米国で生産されていたものよりも品質が上がり、このブログで話題にしたチリなども驚異的に向上しています。
また、価格もかなり安くなってきています。

テスラの方針は、これまでの自動車産業の構造とは違い、全部、自社で賄う という王式になっています。
これは、サプライヤーというこれまでの産業構造は壊滅します。

価格もかなり下がっています。

中国生産だからダメ! なんて言っている考えだと、あっという間に産業界は消滅の危機となるでしょう。
iPhoneだって中国で生産していますから その品質を考えれば 安かろう悪かろうは、考えを変えたほうが良い。

YouTubeなどで 中国の電気自動車の爆発ばかり流されていて、それを笑っている人が多いと思います。

【日本向けモデル3の価格変更】※消費税込
スタンダードレンジ プラス :5,110,000 円(消費税込)→ 4,290,000 円(消費税込)

ロングレンジAWD :6,552,000 円(消費税込)→ 4,990,000 円(消費税込)

パフォーマンス :7,173,000 円(消費税込)→ 変更無し

ガラ携にこだわって iPhoneに駆逐されてしまった国内の携帯電話産業と同じ結末を無開けるような気がします。

「ものづくりニッポン」

なんて言っているうちに 取り返しのつかない状況に追い込まれます。

自動車の街が消えてゆく

2021.12.09の週刊現代に障碍系的な記事が掲載されています。

日本のクルマ「EV化」のウラで、これから「自動車工場の町」に起こるヤバすぎる事態

日本の自動車メーカーは、下請けとの「共存共栄」をモットーとしてきた。前編の「EV化で大ピンチ…ここにきて、自動車メーカーの「下請け工場切り」がいよいよはじまった」に記した豊田社長の言葉も、そうした意識から出たものだろう。しかし、それでは海外勢とは渡り合えない。

EV量産の先駆者である米テスラは、製造拠点を分散させず、電池もボディもモーターも巨大な自社工場で作る。パーツはなるべく一体成形にして、工数を減らす。機材を集約すればするほど効率が上がり、工場からの排ガスや二酸化炭素排出も減って、脱炭素の要求も満たせる。一石何鳥にもなるのだ。

日本の大手も、このノウハウを遅れて追いかけ始めた。

つまりこれまでの自動車産業のサプライヤーありきの構造は、消滅します。
日本のメーカーもこの方式を推し進めることになるし、すでに行われています。

その結果 街が消えてゆきます。

埼玉県狭山市では、およそ4600人が働くホンダ狭山工場が今年度いっぱいで閉鎖される。従業員の大半は、約40km離れた同社の寄居工場へ転勤となる予定だ。

関東有数の工業団地を擁し15万人の市民が暮らす狭山は、坂祝ほど一つの工場に依存しているわけではないが、それでも「関連企業や従業員の家族が納める税金を考慮すると、市の歳入およそ500億円のうち、100億円近くが自動車関係とみられる」(狭山市幹部)。

工場閉鎖を機に人口流出が始まり、縮小と衰退への坂道を転がることにもなりかねない。

これは、自動車だけの問題ではありません。

製鉄業界では、大量の二酸化炭素を排出する高炉の閉鎖・休止が相次いでいる。
日本製鉄は茨城県鹿嶋市、和歌山県和歌山市、広島県呉市、福岡県北九州市の各高炉を今後数年以内にストップし、関連会社も含めて1万人の人員削減を徐々に進める予定だ。隆盛を極めた「鉄の町」も、一つ一つ消えつつある。

現場の声も掲載されています。

これまで長年、日本の自動車産業を支えてきた栃木県真岡市内の町工場、アオキシンテックの青木圭太社長が言う。

「ある大手自動車メーカーの人には『欧米人は日本人の雇用なんて構ってくれません。苦しいからといって、EVシフトや脱炭素を遅らせることはできないんです』と言われました。

川上の大企業が号令をかけ、川下の中小零細まで一丸となってモノ作りに励む。そんな時代は二度と戻ってこないのでしょう。もう誰も守ってはくれない。自力で生き残るしかない」

工場の灯りが消えるたび、この国はまた一歩、衰退へと近づいてゆく。

この流れは、数年でやってくると思います。
iPhoneが登場したころを考えてみてください。

多くの人は、
「おサイフケータイもない」
「バッテリーがもたない」
「使い物にならない」

と判断していませんでしたか?

同じように 自動車産業は、一気に変わります。
間違いなく 変わるでしょう。 そのとき、自分たちの仕事はあるのだろうか?

米国大統領選挙

この原稿を書いている2020年11月5日現在

売国の大統領は、共和党、民主党 どちらの政権になるかわからない。
しかし、米国議会では、上院、下院とも民主党が優勢になることはほぼ決定した。

これは何を意味するか・・・

グリーンニューディール政策
要は、温暖化対策のためにCO2削減

そのやり玉に挙がっているのが自動車 民主党が米国の政治中になるということは、電気自動車の普及とガソリン車の制限に拍車がかかるということになります。

そうなるとやばいのは、日本車 バッテリー技術がすぐtれていると言っても、その総合的な運用は、テスラには絶対にかなわない。
どんなに優れたバッテリーを開発しても、それは、ただの供給メーカーの一つでしかない。

「日本だって電気自動車は研究しているし、やればすごい」

という声もありますが、何万台のクルマを行動ですでに走らせているノウハウは、絶対に追いつけない。
特に自動運転技術は、研究所で試験的に動かしているものと実際の日常の中で走らせているテスラと大きく差が開いていて、追いつく可能性は絶望的である。

米国の政治情勢いかんによって、数少ない 世界に誇れる製造業である自動車産業は、ピンチを迎えることは必須である。

携帯電話で世界的にトップだった日本のフューチャーフォンは、iPhoneの登場で一気にひっくり返されたことと同じことが迫っている。

部品は汎用的なものだった。

ドローンで有名な、DJI 実は中国の企業であることはご存知かと思います。
このDJIのドローンは、コストだけではなく性能もブッチギリ

国産のドローンなど 最初から勝負にらない。

おそらく日本企業がおなじものをつくったら、10倍以上の価格になるだろう。

これを単なる労働力のコストと考えている経営者がいるとしたら、数年先にはその企業は消え去るだろう。

DJIのパーツは、多くが、汎用品であったことは報じられた。

中国DJIドローン、汎用部品8割

空中撮影や農薬散布など幅広く活躍するドローン(小型無人機)で、世界シェアの7割を握るとされるのが中国のDJIだ。最新機種を分析したところ、約8割の部品(金額ベース)で汎用品を使い、競合比で約半分という低コストと技術力が競争力の源泉として浮かんだ。

ドローンが登場したとき、日本の多くの技術者は、「おもちゃ扱い」して真面目に取り組まなかったと噂されています。

しかし、いまや そのおもちゃすら手が届きません。

テスラは、バッテリーをソフトウェアで制御していた。

テスラ ご存知かと思いますが、EV(電気自動車)の企業です。
この会社、もともと自動車など製造していなかったのです。

電気自動車で重要なのがバッテリーです。

1,000個のセル(乾電池のようなもの)を搭載したテスラは、自動車企業から嘲笑されていました。

そんな乾電池のようなものを1000個以上積んで まともに走るわけがない。

バッテリーの開発こそが、電気自動車の鍵を握る。

たしかにそうです。日本の電気自動車が、登場が遅れたのは、このバッテリー問題です。
完璧なバッテリー?の開発に時間がかかっていたのです。

そんなことで時間がかかっている間にテスラは、クルマを販売し始めます。
1,000個のセルをソフトウェアで制御すれば問題がない。

実際、テスラはEVで使用しているバッテリー 1,000個のセルをソフトウェアで負荷を分散させて管理してきめ細かい情報収集と制御により 問題を解決

バッテリーを開発している間にテスラは街を走り始めました。

一方日本は、バッテリーの開発に時間がかかり、開発が成功した段階でテスラへのバッテリー提供となってしまいました。

パナソニックは、すでに テスラへのバッテリー供給企業にしかなれませんでした。

一方、自動車会社は、ルノーに吸収された日産はともかく、トヨタは、プリウスという中途半端なもので茶を濁しただけでした。

クルマは、工場を出たら完成品でなければならない。
という日本の工業技術の常識から脱出できなかったのです。

テスラは、自動車という発送からではなく 動くスマートフォンとも言えます。
クルマの中心であるソフトウェアをネットで配信して更新するなんて、日本の自動車関係者には、想像できなかったでしょう。

液晶技術

家電は、すでに日本製がトップブランドではありません。
テレビも国産はほぼ消滅、液晶技術もすでに海外のものとなっています。

3Dテレビとか、亀山品質なんてやっている間に有機ELで韓国のサムスン、LGに持っていかれてしまい、台湾、中国が猛烈な勢いで追っている。

日本のシャープは、すでに台湾メーカーに買収されてしまい。
ジャパンディスプレイは、倒産寸前のところを税金投入で息をしている状況です。

掃除機

掃除機は、日本の家電業界でハイテクなテクノロジーが使われてきました。
高度なセンサー搭載でゴミをキャッチ

なんてやっている間に吸引力という掃除機の基本を突き詰めたダイソンにやられてしましました。
さらに、勝手にお掃除するルンバが登場、勝手に掃除して終わったら充電スポットの戻る。

日本では、AIBOというロボットが、10年以上前に登場して 掃除はしないけど充電スポットに戻ることができていたのにルンバをつくりあげることができなかった。

日本の技術は世界一

そう、世界一かも知れません。
しかし、その技術は、完成品を生み出すことが美徳とされ、中途半端で販売するなんて常識外だったでしょう。

欧米、そして中国では、とにかくアイデアを作り上げ、ブラッシュアップを続け、ある程度のところで販売を開始する。
問題が生じたら都度修正を行うことで製品価値を上げていきます。

一方日本では、最初から完成品で完璧を目指します。
テスラもルンバもDJIも完璧なものではない状態でしたが、気がついたらシェアを圧倒していたわけです。

iPhoneだって最初は、ダメダメでした。
それを笑っていた日本の携帯電話メーカーは、ソニー以外は壊滅しました。

そのソニーもシェアを落として復活の途中です。

こわれることを前提に設計された技術

クラウドは、ほぼ勝負が決してしまいました。
AWS(Amazon)、Azure(Microsoft)、Google この3強で勝負ありでしょう。
日本のクラウド(正確にはデータセンター)は、おもてなし なんて馬鹿なことをいっている状況です。

そんな日本のクラウドは、事故を起こすと復旧に時間がかかります。
九州電力の事故は、数ヶ月たっても完全復旧できませんでした。

AWS(Amazon)、Azure(Microsoft)、Googleのクラウドは、ハードウェアが壊れることを前提として設計されています。ハードウェアが壊れても問題なく運用できるようにシステム構築されているのです。

データは、どこかにあって、やばそうになったら またどこかに移動して安定とデータ保護をする。

なんてことが行われています。

一方、日本のクラウドの多くは、高価なサーバを並べて壊れないことを前提に設計されています。
そのため、壊れると大事になり、復旧に時間がかかるのです。

まとめ

日本の技術は世界一、クルマも優秀で品質最高 そうして自動車産業は、トップクラスまで登ってゆきました。

しかし、それ以外の産業は、ことごとく競争に負けてしまい、今の日本は、中国などの海外産業への部品供給元として成り立っています。

自国でものをつくることができなくなりました。
「人件費がぁ」 なんて言っていますが、本当にそうでしょうか?

オリジナルなものができれば、どんなに高価でも買ってくれるのです。

完璧を追求しがちな日本 それは正しいのですが、そろそろ考えを変える時期かと思います。

iPhoneを笑っていた人たちは、どうしているんでしょうか?
彼らに今の状況を聞いてみたいものです。

あとがき

こういう状況になったのは、IT小僧も含めて 一定の年齢の技術屋の責任もあると思います。
海外に出られるチャンスを潰してきたことを自分も含めて失敗かなと思っています。

これからのエンジニアは、積極的に海外に出て現状とノウハウを学ぶ姿勢が重要だと思います。

そのためにも 今、コロア禍で海外に出る準備をしてほしいと思います。

英語は、エンジニアとして最低限必要な技能だと思います。

数年後、私達は、諸外国に職を求めて出稼ぎにゆく可能性だってゼロではないのです。

いまからでも英語の習得は必須だと思ってください。

 

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