2025年7月、OpenAI は Oracle と新たに 4.5 ギガワットの Stargate プロジェクト拡張契約を発表しました。
これにより、既存の Abilene(テキサス州)拠点を含め、Stargate データセンター容量は「5 GW超」に達し、AI コンピューティング時代に向けたインフラ構築が加速します。
一方で、当初発表された SoftBank グループとの Stargate 共同ビジョンには軋轢と調整難が報じられています。
目次
1. Stargate プロジェクトの概要
- 2025年1月21日、米ホワイトハウスで OpenAI、Oracle、SoftBank、MGX による合弁「Stargate LLC」が正式発表。
- 当初の構想は、2029年までに米国で最大 10 GW、投資規模は 5,000 億ドルに達する壮大な AI インフラ整備計画。
- オーナー構成は OpenAI と SoftBank がそれぞれ約 40%、Oracle と MGX が残り 。
SoftBank(孫正義氏)が会長として、OpenAI が運営責任、SoftBank が財務責任を担う設計とされていた。
2. Oracle と OpenAI による 4.5 GW 拡張契約
2025年7月22日、OpenAI は Oracle と追加で 4.5 GW の Stargate データセンター構築に向け契約を締結。これにより、Abilene 計画を含めた Stargate 全体容量は 5 GWを超える規模となります。
- OpenAI はこれまでに Oracle と年間 300 億ドル(2028年開始)のクラウド契約も締結済み 。
- Oracle 提供のインフラは 200 万基以上の AI チップ稼働を支える規模で、Nvidia の GB200 プラットフォームが導入されている 。
- 追加の 4.5 GW 建設により、100,000 人以上の建設・運用関連職が創出される見込み。
- 対象予定地として、テキサス、ミシガン、ウィスコンシン、ワイオミングなどが報じられている。
テキサス州アビリーンでデータセンターの建設が進んでおり、建設と運用を合わせて数十万人規模の雇用が創出
3. SoftBank グループとの関係と現状
Stargate プロジェクトは当初、OpenAI と SoftBank による共同ビジョンとして打ち出されましたが、最近の報道では構想の遅れや内部不一致が明らかになっています。
- ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、当初計画された大規模データセンター構築はうまく進捗せず、2025年末までに小規模な施設(米オハイオ州)がようやく着手される可能性があると報告 :contentReference[oaicite:10]{index=10}。
- SoftBank と OpenAI 間で、建設地やパートナーシップ条件を巡る対立があるとされる 。
- 業界関係者からは、「SoftBank は Abilene データセンターに資金参加していない」との証言もあり、実際には Oracle と OpenAI 間の独立契約で進んでいるとの指摘もある。
- ただし、OpenAI 側は「SoftBank との協力は順調に進んでいる」と公表を継続している 。
4. 今後の展望とまとめ
現在のところ、Oracle との 4.5 GW 拡張によって Stargate プロジェクトは着実に進展しており、その一環で OpenAI が掲げた米国内 10 GW インフラ構想に近づいています。
ただし、SoftBank の出資・建設参加については現実との乖離が指摘され、内部調整が続いている模様です。
将来的には、日本やアラブ首長国連邦(UAE)など海外展開も予定されており、UAE 営業拠点では G42、Nvidia、Cisco、SoftBank を含む多社連携での建設が進行中です(2026 年開設予定) :contentReference[oaicite:14]{index=14}。
OpenAI の AI インフラ戦略は、Oracle を中心とした契約構造で前進しており、SoftBank は名目的なパートナーから実質的な資金提供者への役割への変化が注目されます。
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(この記事は複数ニュースと公式発表を元に構成されています)
ひとりごと
なにより規模が凄すぎる。
先の参議院選挙で日本は、AIとDXで経済を発展させるとかなんとか おじいちゃんのような候補が言っていましたが、このニュースをみる限り、絶望的に追いつけないことがよくわかります。
最終的には、投資額で決まるということで優れた人材も世界中から集まってくるのもうなずけます。
結局、最終的にはカネの勝負 ということで この分野でも日本は勝てそうにないなぁ