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IT小僧の時事放談

グリコの失敗でトラブル相次ぐERP導入が遅れる 「ERPは吊るしで使え」と言うことを理解できない経営者

グリコのERP導入で業務が停止する状態が続いている。

グリコ障害、開発担当デロイトに原因か…なぜERP刷新失敗で1カ月も出荷停止

江崎グリコのほぼすべてのチルド食品(冷蔵食品)が、社内のシステム更新作業に伴う障害により約1カ月も出荷停止となるという異例の事態が起きている。約340億円もの費用をかけてSAPのクラウド型ERPソフトウェアを導入して基幹システムを刷新するという作業だが、なぜ業務効率向上を図るシステムで逆に業務が止まるという事態が起きているのか。

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/company/post_380413.html
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なぜこうなるのか?

この答えは、わかっているはずなのに 何も解決できない。

自分は当事者でないので 責任は取れませんが、理由は簡単なのです。

経営者がバカなんです。
失礼 言い方を変えると 「経営者の知識不足と決断不足」ということです。

エンジニアの皆様でしたら こんなことは、当たり前 なんでしょうけど あえて提言します。

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グリコ事例

江崎グリコは売上高3325億円、営業利益186億円、当期利益141億円(2023年12月期)という大手総合食品メーカー。創業は1922年(大正11年)であり100年以上の歴史を持つ老舗企業でもある。「ポッキー」「プリッツ」「GABA」「プッチンプリン」などの菓子類、「パピコ」などの冷菓、「BiFiX」などの乳製品、「カフェオーレ」「アーモンド効果」などの飲料、カレールー「PREMIUM 熟」「LEE」などの加工食品、「POWER PRODUCTION」などのサプリメント、美容食品など幅広い食品を手掛けている。

同社は業務システムについて、独SAPのクラウド型ERP「SAP S/4HANA」を使って構築した新システムへ切り替えるプロジェクトを推進してきた。旧システムからの切替を行っていた今月3日、障害が発生し、一部業務が停止。その後、一部商品の出荷が停止となり再開されたが、「プッチンプリン」「カフェオーレ」「アーモンド効果」をはじめとする大半のチルド食品は再び出荷停止に。さらにキリンビバレッジから販売を受託している果汁飲料「トロピカーナ」や野菜飲料の出荷も停止するなど、影響は他社にも拡大。出荷再開は5月中旬とされているが、具体的な日時は決まっていない。

「SAPを使って、原材料調達から生産・出荷・物流・販売管理・会計までを一気通貫で連携させる、いわゆる統合基幹業務システムを導入するというもの。300億円以上という開発費用から、開発には3~5年くらいの長い期間がかかっていると思われ、単に新システムを構築するというわけではなく、要件定義や設計の段階からあらゆる部門の業務をゼロから抜本的に見直す必要がある、相当大がかりなプロジェクトだったと思われる。

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/company/post_380413.html
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莫大な費用をかけて しかも失敗して 業務まで停止するという最悪な状況

グリコ側は、損害賠償の話もでていますが、ERPの構築というより 新システムの構築を行っていると言ってもいいだろう。

テック業界に疎い日本の法廷でどのような最低がくだされるのかわかりませんが、この事件のため、ERPの導入を辞める企業がふえてくるのは当然のことだろう。

そもそもERPって何のため?

こういうときは、Chat-GPTに聴いてみよう

ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の資源を統合的に管理・運用するためのシステムです。ERPを導入する主な目的は、企業の業務プロセスを効率化し、情報の一元管理を実現することです。以下に、ERPを導入する具体的な目的とメリットを説明します。

1. 業務プロセスの効率化

ERPは、企業の様々な業務プロセスを統合し、効率化します。例えば、財務、人事、製造、物流、販売などの部門が一つのシステムで連携することで、情報の共有やプロセスの自動化が可能になります。これにより、手作業の削減やプロセスの迅速化が実現されます。

2. 情報の一元管理

企業内の異なる部門が同じデータベースを使用することで、情報の一元管理が可能になります。これにより、データの重複や不一致を防ぎ、リアルタイムで正確な情報に基づいた意思決定が行えるようになります。

3. コスト削減

ERPの導入により、業務プロセスの効率化や情報の一元管理が進むことで、運用コストの削減が期待できます。例えば、在庫管理の精度が向上することで、過剰在庫や欠品のリスクを低減し、コスト削減に繋がります。

4. 業務の透明性向上

ERPシステムは、全ての業務プロセスを一元的に管理するため、業務の透明性が向上します。これにより、業務の進捗状況や問題点をリアルタイムで把握し、迅速な対応が可能となります。

5. 顧客サービスの向上

ERPは、顧客に関する情報を統合管理することで、顧客サービスの向上にも寄与します。例えば、顧客の購買履歴や問い合わせ履歴を一元管理することで、パーソナライズされたサービスを提供し、顧客満足度を高めることができます。

6. 法規制遵守の支援

ERPシステムは、企業が各種法規制を遵守するための機能を提供します。財務報告や税務処理、人事管理などにおいて、法規制に対応した処理を自動化することで、コンプライアンスリスクを低減します。

7. データ分析とレポーティングの強化

ERPは、企業の業務データを統合的に管理するため、データ分析やレポーティングが容易になります。これにより、経営陣はビジネスの現状を正確に把握し、将来の戦略を立てるためのインサイトを得ることができます。

8. グローバル展開の支援

多国籍企業にとって、ERPシステムは各国の異なる業務プロセスや法規制に対応するための支援ツールとなります。グローバルな視点で統一されたシステムを導入することで、各国の拠点間での調整や連携がスムーズに行えます。

まとめ

ERPの導入は、企業の業務効率化、情報の一元管理、コスト削減、業務の透明性向上、顧客サービスの向上、法規制遵守の支援、データ分析とレポーティングの強化、そしてグローバル展開の支援といった多くのメリットをもたらします。これらの目的を達成することで、企業は競争力を高め、持続可能な成長を実現することができます。

 

ブロガーの文章など必要なくなるほどの完璧な回答をしてくれました。

でも一点だけ「業務プロセスの効率化」は、絶対ではありません。

ERPの導入で負担が増えるプロセスが多く発生します。

簡単に言えば 「やり方が変わる」というわけです。

コスト削減にならないとも言えます。

では、なぜそうなるのか?

考えてみよう

やり方が変わる

ERPを導入すると すべて ERPの求めるやり方で進めることになります。

データの入力、出力、業務工程、受発注のやり方、営業のスタイル

ありとあらゆる業務がERPの導入で変わってきます。

ひと言で言えば、

「これまでのノウハウや独自な業務をすべて捨ててください」

「これからは、ERPのやり方に合わせるのです」

と言うことになります。

つまり ERPを吊るしでで使う

これが、トラブルを防ぐコツでしかありません。

ノンカスタマイズ これをよしとするかどうかですが、長期的に言えば 「よし」でしょう。

特にグローバルな企業にとって「独自システムなど あり得ません」

経営者の無知

経営者の多くは、デジタルやデジタルに疎い場合が多いのです。

システムが大事と口先で言っていても 現場のエンジニアに十分なコストをかけているのでしょうか?

一般社員と同じ なんて 言っている企業が大半です。

間違っているのは、彼らは、特殊技術者なのでそれ相応の対応をしなければ まともな人材など集まりません。
他の部署と横並びなんて バカも好いところです。

ここが大きなポイントで ERPは、ほぼそのまま 使うことでトラブルを避けることができます。

そこを理解せず、ERPに手を加え 自社のこれまでやってきたことを敬称する なんて考えていたら
トラブル多発、結果 営業停止状態になり 損害が出てきます。

国内ベンダーの無知

ERPを取り扱う国内ベンダーにも問題がある場合が多いです。

先に述べたように「吊るしでつかうERP」なのに

「ERPの業務プロセスが合わない部分は、アドオンソフトの開発で乗り切りましょう」

等と言って カスタマイズして失敗する例ほとんどです。

カスタマイズして使うならば ERPなどを使わず フルスクラッチで構築した方がトラブルは起きません。

ERPは吊るしでつかう

ERPは、改造なし、ERPに業務を合わせる

たったこれだけのことでトラブルは防げたでしょう。

問題は、社内から「今さら 業務は変えられない」「手間がかかる」「変えたくない」という現場の声を聴いているからです。

経営者も「できれば 変えたくない」という気持ちもあると思いますが、ERPというものを使うならば

覚悟が必要です。

いやだったら、みずほ銀行のように フルスクラッチで構築するしかないでしょう。

でもそれって いつまで持つのでしょうか?

すっぱり諦めて 業界標準のERPで構築したほうが、この先のコストを考えれば どちらが有利かよくわかると思います。

変えられない 経営者

自分が知っている企業で 20年前のシステムを未だに使っているところがあります。

理由は簡単で「業務を変えたくない」というわけです。

そのため システムに素人な人が作成したACCESSで構築したものを そのまま フルスクラッチで再構成して使っています。

こういう会社では、効率とかコスト意識とかありません。

永遠と過去からのマニュアルをそのまま実行するだけで 何も変えないわけです。

ダウンロードしたCSVをExcelでデータ変更して システムに取り込む作業を繰り返しています。

システム部門では、何度か経営者にERPの導入を提案しても

「使えるんだから 変える必要はない」

と脚下されています。

こういう事例 多いと思いますよ。

成功している企業もある

以前 当ブログで取りあげましたけど JALは、思い切ってシステム変更を行いました。

航空産業も基幹系のクラウドの時代「JALCOM」&「JALPAS/I」を「Altea」に完全移行

「沈まぬ太陽」という映画ご存知ですか? 渡辺謙主演で3時間を超える超大作、途中でトイレ休憩がありました。 JALのお話をベースにした見ごたえのある映画です。 物語と同じようにJALは、放漫経営のツケで ...

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社日に多少トラブルがあったぐらいで問題無く移行できています。

IBMのメインフレーム上で50年間稼働していたものを捨て去り
アマデウスITグループ(スペイン)(Amadeus IT Group,S.A.,)のクラウドサービス「Altea」に切り替えました。

経営陣の判断が正しかったわけです。

 

ガリガリ君の赤城乳業が挑む「SaaS型ERP」導入、標準プロセスと折り合いを付ける

わかっているところは、わかってらっしゃる

 基幹系システムを刷新するならば業務改革を断行し、経営目標である2030年代に売上高1000億円の達成に貢献したい――。こうした目的の下、赤城乳業はSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型ERP(統合基幹業務システム)である独SAPの「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を導入中だ。2026年の稼働を目指している。

SaaS型ERPを選択した理由について「負の遺産であるアドオン(追加開発)ソフトを残したくないためだ」と同社の吉橋高行財務本部情報システム部部長は語る。

日経クロステック
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02822/042500001/?i_cid=nbpnxt_reco_atype

 

いっそやられてしまえ

こんな 声がシステム部門で起きているはず。。。

「私の代ではやめてくれ」
☝そこらじゅうの会社でシステム部門に言っているはず
☝今すぐ 中止しろ

「刷新に失敗して事業に大きな損害を与えたらどうするのか」
☝そこらじゅうの会社でシステム部門に言っているはず
☝失敗する原因は、システム部門だけの責任じゃないよ

「基幹システム刷新の必要性を訴えても、社長からはネガティブな反応しか返ってこない」
☝だろうね システムに詳しい社長なんて いたとしたら 奇跡

「グリコのシステムトラブルになったら 誰が責任を取るんだ」
☝もちろん 社長だよね それがあんたの仕事

「ランサムウェアにやられないか?」
☝狙われたら 防げない いっそやられて 古いシステムをゴミ箱に捨ててしまえ

まとめ

これまで書いてきたことなど まともなエンジニアならば すでにご承知な事実

あたりまえのことなんですが、日本企業の多くは、その当たり前に対して拒否反応が強い

古い商習慣、取引、やり方を変えたくない

現在 日本の多くでこの「変えたくない」という病が蔓延しています。

くだらない手続き、古い商習慣、利権のための仕組み、古い法律など

旧態依然としてシステムが、山ほど残っているのが現状です。

老エンジニアの自分が言うのはなんですが、

「古いシステムなどゴミ箱に捨ててしまえ」

わかってくれる人 どれぐらいいるのでしょうか?

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