PayPay、LINE Pay、楽天Payこのあたりが、QR決済界の「ご三家」と言ったところでしょうか?
他諸々のナントカPayが、日々増えていますが、生き残るのは、おそらくこの3社に集約されてゆくこととIT小僧は考えています。
今回のIT小僧の時事放談は、
「ゆうちょ銀行」から入金できないQR決済が多い理由 手数料が高いという噂は本当か?
と題して、「ゆうちょ銀行」の手数料が高いということについて考えてみよう。
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目次
手数料6倍の金融機関
2019年6月24日 金融庁で「決済高度化官民推進会議」が開催された。
その席でこんな意見が出たという。
「接続コストは低いことが望ましいものの、実際は手数料を6倍にするなど逆のパターンが多いのではないか。このようなケースはキャッシュレス化推進に逆行する動き」
ヤフーの中谷昇執行役員兼政策企画統括本部長
具体的な金融機関名は、出なかったが、会議の出席者は、「ゆうちょ銀行のことだ!」とわかったという。
スマートフォン決済サービスを利用する場合、利用者はクレジットカードや銀行口座を登録、チャージ(入金)してから利用する場合が多い。
このときクレジットカード会社や銀行に手数料を支払っています。
銀行の場合、
「一回あたりのチャージで数十円程度」
と言われています。
一方、ゆうちょ銀行の場合、
「チャージ金額の1%」
という金額になっていると言われています。
※各種情報から調べた結果で正確な手数料ではない。
もしこれが、本当だったならば、チャージ金額が上がるほど手数料が高くなるという方式になります。
この場合「およそ他銀の5~6倍」ということになりそうです。
これを踏まえての冒頭の「実際は手数料を6倍にするなど逆のパターンが多いのではないか」という話になっているようです。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は、貯金残高約180兆円と国内最大の残高を誇る金融機関です。
郵政民営化関連6法により
2006年9月1日
株式会社ゆうちょ 設立
2007年10月1日
株式会社ゆうちょ銀行
郵政事業が民営化されたため、その後いろいろな歪が生じている。
例えば、年賀状
職員、派遣、アルバイトを問わず思いノルマを課せられ、大量にチケット販売店に年賀はがきが持ち込まれた。
お中元、お歳暮などの季節商品
職員、派遣、アルバイトを問わず思いノルマを課せられ、自腹で購入
厳しノルマのために社会問題にまでなったこともあった。
最近では、
2019年6月
高齢者に対する投資信託の不適切販売が発覚
かんぽ生命保険
保険料の二重徴収の疑いが発覚
これらの多くは、「民営化に伴い過剰なノルマのしわよせが、現場に重く課せられている」と言われている。
手数料ビジネス
貯金残高約180兆円という圧倒的な立場を利用してスマートフォン決済事業者からの手数料を釣り上げているのではないか?
という意見が出されている。
「ゆうちょ銀行の市場における立場を鑑みるに、事業者が取引先を変更できる可能性が低く優越的地位が認められる可能性がある」
(野田弁護士)。「十分な協議をせずに市場の価格とかけ離れた著しく高い料金を一方的に設定をした場合、不当に取引の相手方に不利益となるように取引の条件を設定したという要件を満たし、独占禁止法に抵触する可能性がある」
(野田弁護士)
公正取引委員会もは、水面下でスマホ決済事業者へのヒアリングを開始
スマホ決済事業者が銀行預金口座に接続する上でのコストや条件、問題点についてヒアリングしているという話があるかも知れません。
ゆうちょPay
ゆうちょ銀行の手数料が高いため、(ゆうちょ銀行との)取引を行わない「スマートフォン決済事業者」があります。
「100億円あげちゃうキャンペーン」とか 景気のいいことを言っていても最終的には、1円1円のの積み重ね
もちろん金融機関との手数料もコストとして重要なものになっているはず。
2019年5月8日
「ゆうちょPay」が開始されました。
手数料を他の金融機関より高くしているのは、自社ではじめた「ゆうちょPay」が有利に働くようにと考えたのでしょうか?
XXXPayに関しては、当ブログでも何度か取り上げてきましたが、囲い込みのためにPayをはじめたとしたら失敗するでしょう。
PayPayにしてもLINE Payにしても
「会員を増やすことが最優先」
次に
「継続して使ってもらうこと」
その施策として「100億円キャンペーンなどの資金を投入」しているのです。
そして使ってもらうには
「多くのお店で使えること」
これらを理解しないで「郵便貯金だから使ってもらえる」なんて考えていたとしたら
「ゆうちょPay」は、誰も使わないPayとして消え去ってしまうでしょう。
銀行系のPayなので「他の銀行との送金」を導入して「現在の手数料の半額以下で送金」というものでもあれば普及する可能性があるかも知れませんが、「手数料収入が減ること」を考えると
絶対にやらないでしょう
「100億円キャンペーン」も
絶対にやらないでしょう
まとめ
囲い込みの典型的サービスの「7pay」は、最初に大きな失態をしました。
挽回するために「おにぎり」程度では、誰も振り向かないけど、「100億円キャンペーン」とかやるならば、少しは可能性があるでしょう。
もし、思い切った施策ができなければ、誰も使われずに消え去るのみです。
「ゆうちょPay」に関しても「郵便貯金」という看板だけでは、普及しません。
そもそも本気にやる気なんでしょうか?
高額な手数料を「スマートフォン決済事業者」から取れればいいぐらいで考えているような気がしてなりません。
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