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IT小僧の時事放談

日本が進めている宇宙データプラットフォーム、「Tellus(テルース)」とは、何か?

2019年2月20日

日本のIT業界は、常に米国を中心とした世界で生み出されたものの上で動くしかなかった。
UNIX,MS-DOSからはじまり Windows,Linux そして多くのプログラム言語も米国でつくられた
プラットフォーム上で動いています。

しかし、この日本でかなりデカイスケールの新たなプラットフォームを構築しようとしている人たちがいます。

今回のIT小僧の時事放談は、
日本が進めている 宇宙データプラットフォーム、「Tellus(テルース)」とは、何か?
と題して、宇宙データプラットフォーム、「Tellus(テルース)」について調べてみました。
小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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宇宙ビジネス

「宇宙ビジネス」と言ってもいったい「なんのことだかわからない?」
莫大な費用をかけてロケットを打ち上げてはたして「費用を回収」できるのでしょうか?

Space-X

米国では、イーロン・マスク率いる Space-X社が民間ロケット事業を進めていて、すでに商業化へと進んでいます。
その他は? というとまだ実験段階で商業ベースに届いていません。
https://www.spacex.com/

ブルーオリジン(Blue Origin)

Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)の創業者ジェフ・ベゾスが設立した宇宙開発企業ブルーオリジン(Blue Origin)は、2019年からチケット販売と言っているけどまだ実験段階
https://www.blueorigin.com/

株式会社ispace

こちらは、日本のベンチャーですが
Google Luna XPRIZEに参加していたHAKUTOの運営や月面輸送のインフラ整備、また月の水資源開発も進めていく計画です。その壮大な計画を進める為に、2017年〜2018年にかけて103.5億円の資金調達に成功し、月探査ミッションの開発がさらに加速中
とあるが、まだ宇宙には出ていない。
https://ispace-inc.com/jpn/

インターステラテクノロジズ株式会社

ご存知ホリエモンも出資している企業で商業用ロケットを目指していますが、2回の試験で失敗
失敗は、米国もロシアも中国でも何度も起こしているので、問題はない。
民間でどこまでできるのか興味あります。
http://www.istellartech.com/

実際に宇宙に行っているのは、Space-Xだけ

宇宙ビジネスといってもビジネスを開始しているのは、「Space-X」だけと言っていいでしょう。
他のビジネスは、まだ試験段階です。

いろいろと言われている、イーロン・マスクですが、この短期間で定期的にロケットを打ち上げることができたのは、驚異的なスピードだと思います。

ブースターロケットが、帰還して同時に着陸するシーンは、何度見ても感動モノです。

SF映画の特殊効果かと思うほどシンクロして着陸します。

宇宙ビジネスと言ってもSpace-X以外は、まだ実験段階ということがおわかりいただけたと思います。

日本の宇宙ビジネス

話を本題に戻して
日本政府は「宇宙産業ビジョン2030」というものを掲げていて
2030年に国内の宇宙産業の規模を現在の 1.2兆円から倍増するという 目標を掲げています。

日本の宇宙ビジネスは、米国、ロシア、中国に続いて優秀なロケット技術を持っています。
H-2AH-2Bイプシロンロケットと3つのロケットを持ち、H3ロケットの開発も進めている。
米国、ロシア、中国、EUのような莫大な費用を使えないけど、きちんと結果を残しているのは凄い。
予算に関して言えば、米国約10分の1EUの1/2しかないのです。

日本の宇宙ビジネスの基本は、衛星ビジネスで、気象衛星、科学実験衛星、天頂衛星(日本版GPS)、偵察衛星と多種にわたっていいます。

内閣府
https://www8.cao.go.jp/space/vision/vision.html

Tellus(テルース)

日本の宇宙ビジネスも有望な技術の一つですが、ここにきて新しい試みを進めようとしています。
経済産業省が中心で進めているTellus(テルース)というプロジェクトである。

Tellus(テルース)は、簡単に言えば、宇宙のデータを開放するという宇宙データプラットフォームのようなものです。

人工衛星の取得しているデータをオープン化してより多くの人に使ってもらおう
というのが目的です。
現在、衛星のデータは、現在、限られた国家や企業が独占しています。

インターネットの普及で世界中にいろいろな産業(サービス)が、生まれたように衛星データの活用がもっと活用できれば「新しい産業」「新しいサービス」が、生まれる可能性が高い。

Tellus(テルース)は、衛星データ分析のための総合的・多面的な活動を支える「プラットフォーム」全体を指す概念でより多くの人に使ってもらおうというと言う計画になっています。

Tellus(テルース)
https://www.tellusxdp.com/

衛星を使ったサービス

衛星のデータが使えるとすれば、いろいろなビジネスが考えられます。

マーケティング

衛星による駐車場の状況把握やクルマの混雑情報などを把握できれば
集客状況の把握ができ、ターゲットを絞った広告やイベントなどができるでしょう。

農林水産業

衛星のデータとAIを活用することで農作物の状況、海水温度。潮流、の取得を利用した漁業、すでに始まっていますが、精度の高い位置情報でトラクターなどの自動運転も可能となります。

日の丸GPS みちびき、脅威の精度で変わる農業

日本のAIは、周回遅れでどうしようもない とか Sierの多重下請け構造の定着でIT産業が停滞しているとか とか お役人が、ITに詳しくないためにプロジェクトが失敗、税金の無駄遣いとか いろいろと言っ ...

災害予測

気象情報とAIを組み合わせた災害予測もできるはず。
また災害時の状況把握も迅速に行うことができると思われます。

金融ビジネス

衛星の情報で他国の石油の取引状況、自動車等の輸出状況、穀物生産高などを知ることから市場の影響等を予測することも可能となるでしょう。

空は何でも知っている 人工衛星とAIを使った投資サービス

こんな記事を見つけました。 衛星写真を解析することで、原油生産量や小売業の客足などをいち早く割り出す――。 米国の投資家はSF映画のような手法を駆使して投資判断をしている。 彼らが頼るのはシリコンバレ ...

これらのように今まで海外の衛星の情報を購入してりようしてきたものが、国産の衛星データのプラットフォーム化によって多くのビジネスの可能性が出てくると思われます。

TRONプロジェクトの悪夢

「衛星データのプラットフォーム化」などという米国の衛星ビジネスを脅かすようなことを黙って見過ごすでしょうか?

1984年、日本から誕生したコンピューターOS TRONプロジェクト(トロンプロジェクト)は、WindowsやMacOSなど及ばないスケール、リアルタイムでコンパクト、そして、マイクロチップから広域ネットワークまで考慮された設計思想を持っていました。

小学校の教育用パソコンへの導入が決まりかけていたのですが、1989年に日米ハイテク摩擦を背景とした米国からの圧力(スーパー301条の対象)があり結果不採用

そして、TRONの中心を担っていた人が、多く乗っていた日航機墜落事故(123便)で大きなダメージを受けてしまい世界市場を握りそこねてしまいました。

(政治的に握りつぶされたと言っても良いかも知れません)

※個人的な見解ですが、このTRONと同じことをHuaweiに対して(5Gの技術)行おうとしているような気がしてなりません。

まとめ

日本のお役所(経済産業省)にしては、珍しく先を見据えた計画だと思います。
実現できるかどうかは、政治的な問題もあると思いますが、実現に向けて頑張ってほしい。

大国に対して圧倒的に少ない予算ですが、「はやぶさ」の成功もあるように日本の宇宙ビジネスは、少しずつ可能性を広げています。

こういうプロジェクトを立ち上げることができる人材が、お役所にもいるのならば未来は明るいかも知れません。

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