「携帯電話料金4割下げる発言」
というのは、誰のために言っているのでしょうか?
消費者のため?
それとも消費税増税の不満を少しでも回避するため?
それとも
お役所のメンツのため?
ここまでムキになってまでやることでしょうか?
今回のIT小僧の時事放談は、
【携帯電話料金4割下げる発言】規制改革推進会議 2018年11月19日で話されたこと
について、小難しい話を分かりやすく解説しながらブログにまとめました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
規制改革推進会議
2018年11月19日 規制改革推進会議が開かれました。
今回の争点は、「端末代金と通信料金の完全分離」
総務省は、消費者に
スマートフォンは、定価で買いなさい。
と言っています。
そのかわり、通信料金を4割下げなさい。
という仕掛けです。
あなたは、どの仕組みでiPhoneを購入しますか?
(金額は、仮想で作成しました)
端末分離モデル
毎月の通信料金は、3000円
iPhone XS 13万円
24回払で5600円
---------------------------------
月々 合計8600円
現在の支払い(おおざっぱ)
端末補填モデル
毎月の通信料金は、8600円
iPhone XR 実質6万円で通信料金に含まれる
---------------------------------
月々 合計8600円
はい 値段は、一緒です。
こうすることで何か意味があるのでしょうか?
24ヶ月たったらiPhone XSが自分のものになる。
そうですか
2年経過したiPhone バッテリーも劣化していることもお忘れなく。
スマートフォンは、消費財なのです。
どんなに大事にしていてもバッテリーの劣化で4年も経過したらほとんど使い物にならないかも知れません。
例えばですよ(金額は、仮想です)
48回残価設定モデル
毎月の通信料金は、6600円
iPhone XR 実質6万円で48回払い
2年後に機種乗り換えで古いiPhone回収で残価支払いなし
ただし新しい機種に乗り換えが条件
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月々 合計6600円
2年毎に新しいiPhoneを使うことができます。
先程書きましたよね、スマートフォンは、消費財なのです。
宝石などとは、違います。
年数を重ねれば 価値が下がるのです。
端末購入補助の扱い
キャリアが主張しているのはこうである。
「端末購入補助のおかげでユーザーは最新端末を安価に入手でき、大手3社も最新技術を広めやすくなるメリットがある。」
総務省はこう言っている。
「端末を頻繁に買い替える人とそうでない人の間で不公平感がある。
大手3社はユーザーの囲い込みを強化するため、端末購入補助を毎月の通信料金から差し引く手法を採用したこともあり、仕組みが複雑で分かりにくさにつながった。
さらに多額の端末購入補助は、資金力に乏しい格安スマホ事業者には追随できず、格安スマホ事業者の成長を阻害する状況を生んでいる。」
総務省の言うようにすると
格安スマホ事業者が、潰れます。
通信料が低価格なのが、格安スマホなのに、そこに千円程度しか値段の変わらないキャリアが入ってきたら、快適な通信のキャリアに移行する人が、増える。
結果、格安スマホは業者は、資金力がないところから廃業となるでしょう。
総務省 vs docomo,au,SoftBank
総務省
大手3社に対し、端末購入補助をなくす代わりに毎月の通信料金を安くする「分離プラン」をしなさい。
docomo
「docomo with」
でやってるよ
au
「auピタットプラン/auフラットプラン」
でやってるよ
SoftBank
「ウルトラギガモンスター+/ミニモンスター」
でやってるよ
総務省
docomoさん 、それって一部の端末だけだよね
※iPhone XRも「docomo with」になるらしいですが。。。
auさん、SoftBankさん
「4年縛り」と批判される端末買い替えプログラム(残債免除プログラム)でも端末購入補助を出しているんじゃないの?
SoftBank
「少なくとも我々が把握している範囲で端末購入補助を全く出してはいけないという規制がある国を認知していない。適度な範囲での補助が認められるべきだ」
おおおお! 頑張れSoftBank
ソフトバンクオンラインショップ
総務省の有識者会議で座長を務める明治大学法学部の新美育文教授
「残債免除と言って、それを別の商材である回線契約に結び付けると、スイッチングコストを高めることにつながる。この問題を議論するうえで、他の領域でやっているから認められるということにはならない」
どうやら 4年縛りは禁止になりそうです。
となると残価設定で2年毎にiPhoneを新品にするという離れ業は、使えなくなりそうです。
結局、総務省は、以下の3つを譲らない
1.端末代金と通信料金の完全分離
2.携帯電話料金を「絶対に4割下げる」
3.端末購入補助を削減
結果
スマートフォンは、定価で販売
スマートフォンの売れゆきが大幅減
キャリアの通信料が下がる。
格安SIM会社を選ぶメリット消失
となるでしょう。
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誰のための会議?
そもそも、スマートフォンの通信料金を抑えたい人は、格安SIMを使えばいいだけで
キャリアで契約している人と求めているものが違います。
3キャリアにしがみついている理由はなにもないのです。
3キャリアで契約する利点は、
・高価なスマートフォンをキャリアが補助することで比較的安価で使うことができる。
・快適な回線スピードでスマートフォンを使うことができる。
という2点です。
総務省が言っている4割下げろと言っても、スマートフォンの補助がなくなれば
トータルで支払う金額は、同じくらいになります。
これって、誰が得をするのでしょうか?
消費税の非難をかわすために
「4割安くしてやったぞ!」
と言われてもね
おっと、ここまでで反論がある人もいると思いますが、よく聞いてください。
キャリアの通信量が4割下がってもスマートフォンが定価で販売となると毎月の支払額は、そんなに変わらない。
そのかわり、2年毎にスマートフォンの乗り換えは、消費税増税になるので売上が減るかも知れません。
特に高価なiPhoneは、買いづらくなる。
ここからは、予想です。
- 4年縛り(残価設定ローン)を使って2年毎に高価なiPhoneの買い替え禁止
- 結果iPhoneが売れなくなる
- 米国(トランプ大統領)からクレーム!
- 自動車の関税上げてやすぞ!と脅される。
- 結果 もとに戻る
と予想(意外とあるかも知れない)
まとめ
消費税を10%にするから 不況になるかも知れない。
ならば、5%のポイント還元 でもオリンピックまで期間限定
5%のポイント還元は、現金はNG、キャッシュレスだけですよ
自動車と住宅は、ちょびっとだけ還元するよ
もう、バ○としか言えない対応
消費税を上げないという選択肢はないのか?
あるいは、10%に消費税を上げても
食料品全部 5%
教育に関するもの全部 5%
とすれば少しは、納得できるのですが、どちらにしろ
2019年の消費税増税
2020年のオリンピック終了
この2つで日本は、大不況時代になると思います。
もう、人手不足で外国人とか言っていられなくなります。
企業のいくつかは、倒れるかも知れないし、仕事自体が減る可能性もあります。
外国人を労働者として入れるということは、欧州でさんざんやってきました。
その後、それらの国でどうなりましたか?
消費税の話は、「IT小僧のブラック時事放談」でやりたいな。