監視カメラが、繁華街や駅に設置してあります。
犯罪、事故などをチェックするためで、まだ「事前に防ぐ」ところまでできていない。
と思っていたら、自分の認識が甘かったのを知ってしまいました。
今回の「IT小僧の時事放談」は、
「もう映画の世界ではない、現実に存在している監視ツール」
と題して、実際に行われている監視ツールの恐ろしさについて考えてみました。
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目次
スティングレイ
米国、フロリダ州で「凶器を使った強盗で」18差の青年が逮捕
通常ならば裁判で「4年以上の服役」となりそうなところ
「6ヶ月の保護観察処分」と極めて軽い判決がくだされました。
その理由とは
弁護団が警察の捜査に「スティングレイ」という監視ツールを使っていたことを証拠として提出
これが司法取引となり、極めて軽い判決となった
罪は罪、日本では、犯罪を犯したことは、事実なのでこのような判決は、ないと思うのだが、米国の裁判はしばしば司法取引がお行われています。
この「スティングレイ」という監視ツールとは、何か?
法定で明らかになったことは衝撃的なものであった。
犯人が電話、メールで誰かに連絡を取ります。
その時、「スティングレイ」を使うと
本来、携帯電話会社の基地局に繋がるはずが、携帯電話を騙して「スティングレイ」という装置に接続
もちろん、会話内容、メールなどを見たり、居場所までわかるというシステムです。
つまりニセ基地局に電話を繋がせる。
そんな馬鹿な・・・
しかも警察が、犯罪捜査に使用しているとは。。恐るべき米国
参考までに本物の基地局だとしたら、正確な位置までは、割り出せないそうです。
?Googleなら知っているかも知れませんが・・・(余談)
弁護団は、州裁判官を通して、「スティングレイ」とデータを公開するように命じたのですが、警察、FBIは、秘密保持契約を理由に司法取引を行ったと言われています。
一部の裁判所は、スティングレイの使用は合衆国憲法修正第4条(不合理な捜索および押収の禁止)の違反にあたるとの裁定を下しているそうです。
パラレルコンストラクション
「スティングレイ」など監視ツールを使った場合、裁判で不利になる可能性が考えられます。
そこで監視ツールで調べた証拠を通常の手段で証拠を得たように「ストーリーを造る」ことを意味します。
監視ツールじゃなくて通常の捜査で調べたんだよ・・・
とする操作手法まであるそうです。
それをパラレルコンストラクションと言います
こういう、秘密事項をヒューマン・ライツ・ウォッチという組織が調べている事自体、ある意味米国の凄さだと思っています。
ヘミスフィア
『ニューヨーク・タイムズ』は2013年、大規模な通話記録監視プログラム「ヘミスフィア」の存在を明らかにした。
これは、もっと凄い
秘密プログラムでは警察に対して、1987年にまでさかのぼる通話記録を含む巨大なデータベースへのアクセス権が与えられる。そこには何十億という通話記録が日々追加されているという。
そして
報道によるとヘミスフィアは、AT&Tが捜査機関などに有償で提供する監視プログラムであり、年間数百万ドルの売り上げがあるという
この「ヘミスフィア」は、あらゆる犯罪捜査に使われていたといいます。
「ヘミスフィアの能力を活用することによって警察は、個人の人間関係や交友関係を特定し、その人のソーシャルネットワークを作成できるのです」
電子フロンティア財団(EFF)で専属弁護士を務めるアーロン・マッキー氏
もう映画を超える世界です。
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もう現実が先に行っているかも知れません。
個人情報流出どころじゃない
AppleがiPhoneに搭載した顔認証
一応、Appleは、個人データが流出しない
と言っていますが、政府や国家機関からの要求に断りきれるかどうか疑問です。
監視カメラも24時間映像を撮影しているわけだし、犯罪者が写った瞬間に特定することなどできるはずです。
いや? たぶん もうできていると思います。
指紋、顔、スマートフォン、これらの情報を総合すれば
「いつ」
「誰が」
「どこで」
「誰と」
「何をしていたか」
なんて調べることなど簡単にできるのではないでしょうか?
プライバシーポリシー
もっとも、スマートフォンを持っていたら
Googleさんは、なんでも知っているわけだし、スマートスピーカーに仕掛けされたら、家の中の会話なんて簡単簡単
そんなことは、ないよ!
と言っていますが、
Appleのプライバシーポリシーを読んでみてください。
その他
お客様の居住国内外において、法律、法的手続、訴訟および/または公的もしくは政府機関からの要求により、Appleがお客様の個人情報を開示することが必要になる場合があります。また、当社は、国家安全保障、法の執行またはその他の公益の実現のために開示が必要または適切であると判断した場合、お客様に関する情報を開示することがあります。当社は、当社の利用規約の履行または当社の運営もしくはユーザの保護のために、開示が合理的に必要であると判断する場合、お客様に関する情報を開示することがあります。さらに、組織再編、合併、または売却に際し、当社が収集した個人情報の全部または一部を関係者に移転することがあります。
プライバシーポリシー抜粋
https://www.apple.com/legal/privacy/jp/
お客様の居住国内外において、法律、法的手続、訴訟および/または公的もしくは政府機関からの要求
が、あれば、個人情報が開示できると記載されています。
何もAppleだけではありません、Googleも携帯電話会社など個人情報を扱うところは、同じような文書になっています。
まとめ
「個人情報を守れ」といいつつ、情報は、集められています。
国や、機関が求めれば情報開示が可能なわけで、我々は、すべて知られています。
もっともスマートフォンを手にした瞬間から
「いつ」
「誰が」
「どこで」
「誰と」
「何をしていたか」
そして
「何をネットで観たか?」
「何を買ったか?」
「何を検索したか?」
なんて筒抜け状態ですから、
いまさら大騒ぎする必要はありません
そのお陰で便利な生活を受けているわけですから・・・
もしかしたら「現実のほうが、映画より進んでいる」かもしれませんね。
参照
https://wired.jp/2018/02/13/secret-surveillance-programs/
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