「スマートフォンなどの電子機器においてUSB Type-Cを標準とすべき」
というEUの決定に従い新しい iPhone 15は、ライトニング端子(Lightning端子)からUSB Type-C仕様になると言われています。
これまで頑なにLightning端子を維持してきたiPhoneも仕方なく対応ということになりそうです。
さらにEU(欧州議会と理事会)では、スマートフォンにタイして厳しい規制を追加しています。
今回のIT小僧の時事放談は
サポート期間を表明していないスマートフォンは消滅します
と題して、OSアップデート、セキュリティーアップデートが重要項目になるというお話です。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
EU(欧州議会と理事会)の規制
EUでは、スマートフォン及びネットサービスに対して厳しい規制を実施しようとしています。
冒頭でのUSB Type-Cに関しては、アップル社とバトルを繰り広げてきたようです。
これに関しては過去に何本か記事にしてきましたので興味のある方は読んでみてください。
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速報:「そんなことをするならEUでのiPhone販売は許可しない」 Apple独自USB-C規格問題
さらにセキュリティーアップデートに関しても規制を使用としています。 EU(欧州連合) 欧州連合(おうしゅうれんごう、略称:EU、UE; 英: European Union、仏: Union européenne、独: Europäische Union) 27カ国が加 ... 続きを見る
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Threads (スレッズ) 個人情報集め過ぎ問題のためEUでリリースされない
こうした動きは、EU市民の安全と利益を護るという意味合いの裏には、
「米中に太刀打ちできないスマートフォンやインターネットサービスへの対抗意識が働いている」
と個人的に感じます。
米国、中国に「おまえらのスキにはさせないぞ」というプライドによるものと思います。
5年間のセキュリティアップデート
EUで法案化しようとしている「5年間のセキュリティアップデート」ですが、メーカ-側では、次々と方針を打ち出しています。
iPhoneの場合
アップル社は正式なサポート年数を発表していませんが、6年近いOSアップデートがされています。
これだけでiPhoneを選ぶ価値があります。
Android端末の場合
メーカーによってまちまちで ひどいところは、「OSのアップデートなし」なんてところもあります。
Pixelシリーズ
5年間のセキュリティーアップデートを保証しています。OSのアップデートも3回
- Google Pixel 7やPixel 7 Proは発売から3年間Androidのバージョンアップが保証、また発売から5年間(2027年10月頃)までセキュリティアップデートが保証される
セキュリティーアップデートは、毎月行われています。
※次世代のPixelシリーズは、8年間のセキュリティーアップデートが噂されています。
Galaxy
4世代OSアップデート 5年間のセキュリティ保証を公開しています。
一方、それ以外のメーカーでは、あまり積極的ではなく
OPPO
2023年以降に発売されるフラッグシップモデルに対して、Androidのメジャーアップデートを最大4年間、セキュリティパッチのアップデートを最大5年間保証
こうした、スマートフォンメーカーもある一方、アップデート期間を明確にしていないメーカーもあります。
Xperia
最上位モデルでも Androidのメジャーアップデート、セキュリティアップデートを発表せず
消滅しそうだったXperiaですが、Xperia 1/5シリーズで好調の波に乗りそうでしたが、今年発表したシリーズも明確にしていません。
おそらく 3年ぐらいであろう というレベルです。
XperiaファンのIT小僧も これでは、安心して購入できません。
「セキュリティーアップデートなんてどうでもいい」
という意見もありますが、メーカーとしての信用度として厳しい時代になると思います。
パッケージ等にプラスチックを使わないなど環境問題に取り組んでいると言う割には、
いつまでサポートされるのか?
と発表されていないとか 「売りっぱなしですか?」と感じてしまします。
きちんと この製品は、何年まで安心してサポートしますよ ということを発表すべきです。
※来年の発表モデルは、5年になると言われていますが、噂です。
Fairphone
当ブログでも取りあげたことのある オランダのメーカーである
Fairphone(フェアフォン)
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フェアトレードスマートフォン Fairphoneは、ビジネスとして成立するのか?
フェアトレードコーヒーとかフェアトレード・チョコレートって ちょっとおしゃれなスーパーとかで見かけることがあります。 他の商品より 少し値段が高く販売しています。 実際にコーヒーとか試してみると 不味 ...
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月に発表されるFairphone 5は8年間のソフトウェアアップデートと5回のsearch Android OSアップデートのサポートが保証されています。
Fairphoneは、故障した部分を簡単に取り替えることができ、それぞれパーツとして販売しています。
バッテリーが劣化したら バッテリーを購入して交換すればOK
ここに8年間のソフトウェアアップデートという発表によって より長期間使用することができるようになりました。
620ポンド(約11万5000円)という価格は高めに設定されていますが、
フェアトレードの素材を使う、生産工場についても労働者を不当に扱わず、公正な生活賃金を支払う
と考えれば 仕方が無いかも知れません。
部品を交換することが容易でカメラパーツ一式、ディスプレイ、バッテリーなど10種類の部品はFairphoneから直接購入できるので、自宅で修理して、より長期にわたって愛用できるという利点もあります。
ここをどう判断するかということになります。
残念ながら日本では、正規販売されていないし、Suicaなども搭載されていないのでPixelシリーズとの比較すると見劣りもしますので日本で購入するのは、現実的ではないでしょう。
しかし、こういう思想をもったメーカーがあるというのが、EUらしいなと感じます。
まとめ
EU(欧州議会と理事会)の規制によりスマートフォンは大きな転換期にはいります。
すでにスマートフォンは、完成に近づいていて ここ数年は、カメラ機能のアップデートだけになっています。
残るは、バッテリー性能で劇的に改善されて1週間連続使用とかならない限り スマートフォンは頭打ち
つまり コモディティ化のはじまりです。
ハイスペックスマートフォン、普及版の2パターンにわかれて長期間の使用が当たりまえの時代になることは確実で2年ごとに皆生などと言う愚かな行為はなくなるでしょう。
その時代では、スマートフォンだけの販売では、成り立たないことは明白です。
アップル社のエコシステム(囲い込み)などはメーカーとして正解となるでしょう。
Googleは、ソフトウェアのアップデートでスマートフォンの機能がアップしたり、Googleサービスの利用でアドバンテージがあります。
Galaxyもオリジナル機能で一度使ったら他に変えられないとう魅力があります。
この3社と独自な世界を生み出しているNothing、Nokia、Motorola、中国メーカーぐらいに集約され国内メーカーとくにSONY Xperiaシリーズは、再び厳しい状況に追い込まれそうです。
サポートという あまり利益に直結しない部分がスマートフォン選びという基準になるでしょう。