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IT小僧の時事放談

「GAFAMのエンジニア思考」を読んで考えたこと Appleが衰退する兆候とは何か?

2021年10月13日

GAFAMのエンジニア思考

先日、ある本をKindleで購入した。

GAFAMのエンジニア思考
アレックス・カントロウィッツ (著), 小川彩子 (翻訳)

GAFAMとは、Google、amazon、Facebook、Apple、Microsoftのことである。
「GAFAMがどうして成功したのか」を社員や元社員などに100回を超えるインタビューをまとめたのが本書である。
この中でAppleだけが、「衰退する」と表紙に書かれている。

では、なぜ Appleだけが「衰退」と書かれてしまったか

今回のIT小僧の時事放談
「GAFAMのエンジニア思考」を読んで考えたこと Appleが衰退する兆候とは何か?
と題して 読書感想文と同時にAppleだけが、他の巨大テック企業と明らかに文化が違っていることについてブログにまとめました。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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GAFAMのエンジニア思考

GAFAMのエンジニア思考という本を読んでみた
書籍の表紙を見ると

Appleが衰退する兆候とは何か?

あれ? Appleだけ何が違うのだろうか?
その理由はなぜか?
まずは、Google、amazon、Facebook、MicrosoftとApple以外から考えてみよう

Googleは、いつでも誰でも共有される

Googleは、検索サイトであった。
インターネットが、まだ、ごく一部だけの人が使っていた時代、IT小僧は、IIJと契約してインターネットを知ることになった。
検索と言えばYahoo!の時代に登場してきた Googleの登場は衝撃的だった。真っ白なページに Googleの文字と検索入力エリアだけでした。

Googleは、メンバーのアイデアが速やかに社内に広がってゆく。
基本グループでアイデアを共有し、アイデアは、グーグルドライブで社員に共有される。グループ間は、シームレスで連携している。
巨大企業で透明性を保つことで柔軟で新しいアイデアが補完されることでよりよいサービスが生まれてゆく、さらにCEOサンダー・ピチャイ氏との距離も近い。TGIF(Thank God It''s Friday)というセッションが毎月行われていて経営陣からの近況報告、プレゼン、質疑応答などが行われる。このセッションは世界中の従業員が視聴でき参加することもできる。

このような環境下でGoogleのサービスは次々と生まれていった。
サービスの多くは連携され柔軟に利用できるようになっている。

amazon いつでも 創業初日

amazonは、毎日が、創業初日と考える文化があるらしい。
毎日が、創業初日 つまり 新しいものを次々とビジネスを作り上げる文化である。
amazonは、知らない人もいるかも知れませんが、本屋である。
今では、あらゆるものを販売しているが、創業初日は、本屋からスタートしている。

いつでも創業初日の精神により 今では、クラウドは世界一、映画、ドラマ、音楽の配信、MGMスタジオを買収したばかりで007の作品をすべて手に入れてしまった。今後は、このスタジオから新しい作品が生み出されるであろう。

さらにamazonは、次々と何かを生み出している、Alexa(アレクサ)で有名な「AI音声デバイス Echo」は、米国じゅうに広がっている。
IT小僧の家にも2台のAlexa(アレクサ)が、時々 歌を歌っている?
数年前は、Alexa(アレクサ)対応の電子レンジを販売していた。(売れたかどうかは知れないけど)

そして 今年は、画期的なセキュリティデバイスを登場させている。

アマゾン オンライン発表会で登場した 未来チックなデバイスたち 

Amazonデバイス&サービス事業部門の新製品・サービス発表会が、2021年9月28日(米国時間)に開催された。 今回は、新しいデバイスと言うかロボット言うか いろいろなものが登場した。 すべ ...

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次から次へと新しいものが登場してくるamazonは、人々を飽きさせないようにしています。

その他にもamazonの考えるビジネスについては、書籍を読んでください。

Facebookは、フィードバック

インタビュー記事にCEOのマーク・ザッカーバーグのことが書かれていた。

「彼は、フィードバックを求めている」

社内、社外、SNSの人々に絶えずフィードバックを求め、そこから新しいアイデアを創出している。

Facebookは、いまでもSNSの世界でトップを走っている。

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Microsoftの再生

Microsoftは、一時期 WindowsとOfficeにこだわり続けたことで 他のテック企業に置いていかれてしまった。

しかし、CEOがサティア・ナデラ氏に変わってから一気に流れが変わり、ある意味 Windowsと相反するクラウド事業に集中

もう、Windowsに固執することはなく、Officeを高く売りつけているだけの企業ではない。
今では、時価総額世界一となる企業に再成長している。

なぜ Microsoftが復活したかについては、興味深い。

Google、amazon、Facebook、Microsoftの共通するもの

ここまで話してきた Google、amazon、Facebook、Microsoftの共通点は、本の中に書かれていた。

アマゾンやフェイスブック、グーグル、マイクロソフトの頂点で、彼らは自分のアイデアではなく、従業員たちのアイデアを実現するために働いている。そして、そのための仕組みを構築してきた。 これらのCEOたちはみなエンジニア出身で、世界中の主要な企業によくある販売部門や経営部門の出身ではない。彼らの企業運営体制は、そういう背景から導き出されたものだ。これらの企業の変革にあふれた文化の中核には、「エンジニア思考」とでも呼ぶべきものがある。

そして、実現するために実務ワークをAIにやらせることで、データ入力から、レポート作成、書式への入力、定型文書の構成、そして作成した文書を指定した受信者へ電子メールで送信のような業務を極限までAIによって自動化している。

多くの企業では、部下に報告書を作らせたり、資料を作らせたり、毎日、EXCELに数値を入力しているだろう。そしてその資料は、会議で経営者達がさらっと目を通すだけのものが多いと思います。

Google、amazon、Facebook、Microsoftは、これらの実務ワークは人の手で行うべきものではなく、常に新しいことを考え、創造することを重要と考えている。

CEOの役目は、自らアイデアを出すことよりも従業員のアイデアをビジネスに活かすアシストをしているとも言える。

負担のかかる実務ワークよりアイデアワークで勝負しているわけである。

でもこれは、優れたAIを駆使することで実現できているわけですが、世界の多くの企業は、実務ワークに追われていて状況です。

Appleは?

Appleは、 Google、amazon、Facebook、Microsoftと正反対の組織である。
いわゆる トップダウン形式で、一般社員は、CEO ティム・クック氏 経営陣と話したこともないという。
彼らは、従業員の前に姿を見せることはなく、従業員のアイデアなど採用しない。

すべては、一部の経営陣とデザイナーが方針を決めてゆく
一度、決まったプロジェクトは、従業員の中で再考されることはなく、ただ 決められたことを実現するために仕事をする。
書籍の中では、

ティム・クック率いるアップルを見ていく。アップルはいまだに「ビジョンを持ったトップ」の文化のもとで運営されているため、民主的な創意も、制約のないヒエラルキーも、自由なコラボレーションも、有用な内部運営技術もない。

デザイナーに権力を集中させ、トップダウンで製品を開発するAppleは、エンジニアの意見を受け付けない・フィードバックしないのだ。Siri、ホームポッドの失敗をアップルカーでも再び起こそうとしており、組織的な問題が根強く残っている

天才的なカリスマ スティーブ・ジョブズが残した、iPhone、iPad、Macを機能追加、改良してきたわけで、新しいものは、生まれていない。Apple WatchもiPhoneの派生製品である。

トップから出されるアイデアを磨き上げるのは得意ですが、従業員のアイデアを吸い上げて製品化することはないらしい。
またアイデアを経営陣に届ける手段など一切用意されていない

信じられない話ですが、日本のお役所のような 縦割構造と秘密主義である。
退職した人によると横のつながりもないし、同じグループでも話をしない場合もあるという。

この手法がいつまで通用するかわからない。
iPhoneが売れているうちは、Appleは、成長するでしょうけど 次の一歩は厳しいとも言われている。

こう考えるとスティーブ・ジョブズの残したものが、いかにすごいかということがわかるだろう。

Appleは、現在、異常とも言える個人情報の保護をウリモノにしている。
それは、たしかに重要なことで今のAppleを支える大きなブランドである。

書籍の最後に スティーブウォズニアック氏のインタビューが掲載されている。

「アップルから何が生まれたかって? iPhoneだよ 10年間で対して変わっていない。Appleのおかげでいわれているような生活の変化は、どれもみなサードパーティ製のアプリから生まれている」

「Appleが変革にあふれる製品は、低い層のマネージャーに決定を任せることだ」

と言っている。

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まとめ

Google、amazon、Facebook、Apple、Microsoftが、米国テック企業の巨人となったのか、この本を読むと発想自体が根本的に違っている。
IT小僧がみてきた企業の多くは、Appleのようにトップダウンで従業員は、業務に追われていて、新しい創造などお行う時間と余裕がない。

あなたの会社は、会議でチラ見するような資料を何時間もかけて従業員に作らせていませんか?
会議の資料など、自動生成すればいいだけではないですか?
毎日、EXCELに向かって数字を入れる仕事をしていませんか?
トップダウン、秘密主義、フィードバックを無視する。

このような会社でしたら、この先 生き残っていけませんし、また、自分のスキルなど上がる要素もありません。
貴重な人生の時間を無駄にしているので転職をオススメします。

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自分の努めている会社に疑問を持ったらこの本を読んで見てください。

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