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IT小僧の時事放談

衛星画像を使って新型コロナ禍での支援金給付を支援 西アフリカのトーゴ共和国

Dr.岡の感染症ディスカバリーレクチャー 新型コロナウイルス COVID-19特講 2021
日本だけではなく 緊急事態宣言は、世界中のあちこちで実施されています。
多くの地域では、支援金を給付しているのですが、その給付に衛星画像を使っている国があることをご存知ですか?

今回のIT小僧の時事放談は、
衛星画像を使って新型コロナ禍での支援金給付を支援 西アフリカのトーゴ共和国
と題して、「デジタルを有効活用できている国」について考えてみよう。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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トーゴ共和国

西アフリカにトーゴ共和国という国があります。

トーゴ共和国(トーゴきょうわこく、フランス語: République Togolaise)、通称トーゴは、西アフリカに位置する共和制国家。東にベナン、北にブルキナファソ、西にガーナと国境を接し、南は大西洋のギニア湾に面する。首都はロメ。

ウィキペディア

外務省のデータによると
人口:808万人(2019年 世銀)
言語:フランス語(公用語)、エヴェ語、カビエ語他
主要産業:
農牧業 (綿花、カカオ、コーヒー)
鉱業 (リン鉱石)
一人当たりGNI(Gross National Income)国民総所得:
690米ドル(2019年 世銀)
参考までに
※日本の1人当たりGNI(PPP)は世界22位で45,470ドル(約500万円)となっている。

この小さな国も新型コロナウィルスの影響は大きく、昨年(2020年)3月に外出禁止を要請、経済支援のために支援金給付を実施しました。

配布の仕組みを10日で構築

トーゴでは、経済支援の対象者と選定に「小切手」や「郵送」などの手段ではなく「モバイル端末で支援金を給付」を実施しました。

デジタル経済大臣を務めるシーナ・ローソン氏は、

「感染拡大に伴うロックダウンへの影響が大きく、緊急な対応が必要であった」

トーゴは、多くの人が、個人で仕事をしています。つまり、肉体労働者、個人営業の店舗など法的な雇用がないことが多いため課税の記録もない場合も多い。

人口800万人のうち半数が1日1.9ドル(約200円)未満で生活をしているという状況で仕事を失う=死者 という状況もあり 迅速な対応が必要であった。

そのなかで給付金の配布は、困難になると思われがちですが、

配布の仕組みを10日で構築
構築後1日で球菌を配布開始

という驚異的なスピードで対応ができている。

支援システム「Novissi」

配布の仕組みを10日で構築した支援システムのは、Novissi と呼ばれている。
(現地のエウェ語で「連帯」を意味)

Novissiは、東アフリカ地域で現金給付活動を展開する米国の非営利団体「GiveDirectly」の資金援助で成り立っています。

ホームページを見てみるとこのように記載されています。

コロナウイルス危機によって日々の収入が途絶えたインフォーマルセクターの適格なトーゴ市民を支援するために、トーゴ政府は「NOVISSI」現金送金制度を設立しました。NOVISSIは、健康上の緊急事態の期間中、最も脆弱な個人や家族に毎月の財政援助を提供します。

NOVISSI
https://novissi.gouv.tg/en/home-new-en/

フィナンシャルタイムズでも記事になっています。
Mobile cash is the best way to help Africa fight Covid-19
https://www.ft.com/content/adc604f6-7999-11ea-bd25-7fd923850377

仕組み

給付金の配布は、非常に簡単である。

  1. ラジオで流れる番号にショートメッセージを送る
  2. テキストメッセージ(SMS)で簡単な質問事項に答える
  3. 有権者データベースと照合
  4. 過去に申告していること、対象地域在住であることが確認できれば、即座に支援金が振り込まれる

というシンプルなものであった。

しかし、これは、政府に登録されている人だけで、それ以外の人は、漏れてしまっている可能性があった。

そこでシーナ・ローソン氏は、

「もっとも支援を必要としている人に給付金が届いているかについて対応が必要」

ということでトーゴ政府は、

情報格差を研究している ジョシュア・ブルーメンストック氏に連絡

ジョシュア・ブルーメンストック氏は、カリフォルニア大学バークレー校の研究機関Center for Effective Global Action(CEGA)の共同ディレクターで情報格差をビッグデータによって解消する方法を研究している。

衛星画像を使った現金支給

米国の非営利団体「GiveDirectly」は、直接職員が貧困地域を訪れて調査を行い実施しています。

しかし、どこに貧困地域のコミュニティがあるかを調べる方法が困難だった。

そこでCEGAの研究チームは、衛星画像でトーゴの精密な地図を作成
次にクレジットなどの使用情報から収入を推定して貧困度の高い地域を推定、電話調査を実行して状況を把握、GiveDirectlyは、ショートメッセージで受け取れていない、最貧困地域に対して、約30,000人に支援金を届けることができている。

これらの手法は、CEGAだけではなく、過去にロックフェラー財団をはじめ多くの団体が実施しています。

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デジタルを有効活用できていない日本

昨年(2020年)日本でも一律10万円の特別給付金が支給されましたが、その手続の申請、給付のシステムでトラブルが続出

ネットで申し込んだデータを印刷、FAX、手書きなどで対応する自治体が続出

ネットより郵送の方が、早く支給されるという「日本はIT後進国であった」ということが露呈してしまった。

菅総理は、デジタル庁なるものを立ち上げようとしていますが、まだまだ先の話になりそうだし、できるかどうかも疑わしい。

もっとも、くだらない「ハンコの撤廃」などが、「いまさら論議されている」という状況や「新型コロナ対策のお粗末な情報共有」などをみるとデジタル庁どころではない。

社会構造の違い、政治体制の違い、人口の違いなどがあると思いますが、ITインフラは、日本のほうがトーゴより整っているはずである。

それができないのは、日本の官公庁、政治、経済をはじめ、ITを軽視してきたツケが表に出てきたと思います。

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まとめ

インターネットが整備され、高速通信が可能となっている日本

しかし、残念ながらデジタルに投資するカネに対して、エンジニアに対して あまりにも低い賃金で働いている、

これは、IT業界だけではなく未だに中間搾取業者(つまり 中抜)が、一番儲かっているというネジ曲がった状況が改善されない限り改善されることはないし優秀なエンジニアは育たないと思います。

この中間搾取業の権化みたいな人物を政府の顧問などで重用している限り

ITに関して 絶望的な日本は、続いてゆく

と思っている。

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記事参考:wired.jp

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