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IT小僧のブラック時事放談

米国 vs 中国 の代理戦争は、スマートフォンから始まる。 台湾積体電路製造(TSMC)の工場誘致

新型コロナウィルスの影響で世界中が大きなダメージを受けている。
中国 武漢からはじまったとされるパンデミックは、数ヶ月で世界を変えてしまった。

特に米国は、深刻な状況になっていて、今年、選挙があるトランプ大統領は、国民の怒りを中国に向けようとしている気もする。

今回のIT小僧のブラック時事放談は、
米国 vs 中国 の代理戦争は、スマートフォンから始まる。 台湾積体電路製造(TSMC)の工場誘致
と題して 台湾積体電路製造(TSMC)になぞの融資を行い、工場をアリゾナ州に建設することになったことから垣間見える 米国 vs 中国 の状況を考えてみよう。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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台湾積体電路製造(TSMC)

台湾にある、台湾積体電路製造(以後 TSMCとする)は、世界最大の半導体受託製造会社です。

Apple、NVIDIA、Qualcommという米国企業のテック企業にとってTSMCの製造するチップは、なくてはならないものである。

もちろん、iPhoneにも搭載されているし、AIにもなくてはならない企業である。

このTSMCの工場をアリゾナ州と米国政府からの詳細不明の「支援」を受けて、アリゾナ州に次世代製造工場を建設することが決まった。

この新工場は、

TSMCはアリゾナ州と米国政府からの詳細不明の「支援」を受け、120億ドルを投じてアリゾナ州に次世代製造工場を建設する計画を5月15日(米国時間)に明らかにした。

この工場は、ただの工場ではない。
5nm(ナノメートル)を使用したチップを生産することになっている。

細かいところはともかく、台湾の世界一とも言える企業を米国がカネを出して工場誘致

米国政府は、このプロジェクトを「大きな勝利」と発表している。

米中貿易問題

2017年 
中国に対し不公正な貿易慣行がないかアメリカ通商法スーパー301条に基づく調査を始める。

2018年
中国税関総署が2017年の対米貿易額を発表
アメリカが通商拡大法232条に基づき鉄鋼、アルミニウム製品に追加関税を行う方針を発表
中国がアメリカから輸入する果物など128品目のアメリカ製品に15%-25%の報復関税措置
アメリカは知的財産の保護を目的に科学技術を学ぶ中国人留学生に対するビザの発給を厳格化
アメリカは中国製、日本製、ドイツ製、ベルギー製、スウェーデン製の一部品目を対象に鉄鋼輸入制限の初の除外を発表

2019年
対中国として、関税に加えて、日本などの同盟国に対してファーウェイの通信機器を使用しないように要請
日本政府は、セキュリティ上の懸念から、中央省庁や自衛隊などが使用する製品・サービスからファーウェイとZTEを事実上排除
日本の携帯電話キャリアはファーウェイおよびZTEの基地局を使用しない方針

所謂、ファーウェイ追い出しが始まりました。
ファーウェイは、この規制のために Googleのサービスを受けられなくなり、GooglePlayは、ファーウェイから排除された。

といっても一時期は、解決方向に向かっていたわかですが・・・

2020年
そして、新型コロナウィルスに対して「中国が、封鎖しないからだ」として、米国(正確にはトランプ大統領)は、中国に対して怒りの矛先を向けた。

そして今、米国 vs 中国の間に経済的緊張が走っている。

米国の目論見

米商務省産業安全保障局は、ファーウェイが米国の技術で製造された半導体を使用することを制限する目的で、外国で製造された直接製品に関する規則を改定した。

つまり
「ファーウェイの設計で、米国外でも米国製の半導体製造装置を使い半導体チップを生産する場合などに、米商務省の許可を必要」
ということである。

これまでファーウェイは、半導体生産をTSMCに委託してきました。
これからは、TSMCに製造委託する場合にも米国に許可を得なければならなくなる。

これを察してファーウェイは、TSMCに対して「7億ドル(約750億円)の緊急の追加注文」を行っています。

TSMCにしてみれば、ファーウェイという大きな顧客を失うことになりかねない。

TSMCの最新工場を米国が出資したのは、その見返りの意味しているとも思われます。

なを TSMCは中国の上海と南京で2つの工場を運営している。

中国の反撃

米国の出方に対して反撃が予想される。

以前、ファーウェイに対しての制裁が行われれば
Apple、Cisco、Qualcommなどの米国企業を
「信頼できない事業体リスト」に追加し規制を行うと主張してきました。
またボーイングなどの航空機に対しても購入の見合わせを促しています。

今後、これらの規制が発動されると「米国企業の損失」は半端ない規模になることは確実になります。

iPhoneが人質

iPhoneは、中国で製造されています。
iPhoneの売上の約20%は、中国です。

中国でiPhoneを販売するためにこれまでAppleは、中国政府の言うがままの対応をしてきました。

香港のデモのときは、当局に都合の悪いアプリを削除、個人情報を売りにしていたのに中国のiCloudの鍵を事実上、当局に引き渡した。

そこまでしてiPhoneを中国で売りたかったAppleですが、中国政府が米国政府の報復として「iPhoneを人質」にして

工場中止、販売中止

という手段に出ないとは、言い切れない。

中国の工場でiPhoneの生産を止められたら、Appleの息の根が止まってしまいます。

中国依存のAppleは、厳しい局面に立たされているでしょう。

中国独自技術の発展

また、ファーウェイは、すでに自国内で技術の完結を目指していて、スマートフォンのチップは、自社で開発しているkirinシリーズになっているし、独自OS「HarmonyOS」を採用しています。

中国国内でGoogleの検索は、使えないし、Twitter、Facebook、Instagramも規制を受けている。
Google モバイル サービス(GMS)は、事実上使えないものであった。

中国国内に関して言えば
「ファーウェイは、独自に展開できる」
しかし、半導体生産は、簡単にはできない事情があった。

現在、競争力のある半導体製造産業を構築を急ピッチで進めている。

今回の規制が実施されれば、中国の技術革新は加速してゆくだろう。

グローバル経済の行方

「グローバル経済」という、掴みどころのないないものが、世界を席巻してきました。

経済に置いて国境はなし、儲かること、コストダウンならば、政治や理念も超えてきた。

しかし、新型コロナウィルスの影響でこれまで推し進めてきたものの多くは、崩壊しはじめている。
米国 vs 中国 という構図だけではなく、世界が引きこもりになってしまった。

資源を持っている国は、商売が落ち込み、資源を持っていない国は、調達が厳しくなるかもしれない。
資源を持たない国の日本は、どうするのでしょうか?
米国依存? 米国の圧に耐えながらも中国と付き合うのでしょうか?

まとめ

今の日本にとって脱中国は難しいだろう。それは、米国も同じはず。

戦争なんてことは、ないと思うけど 今後どのようになってゆくか注目してゆきたい。

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