2018年の夏からはじまった
「携帯電話料金を4割安くしろ」
「分離プラン」
「2年縛り廃止」
「解除金、最大1000円」
総務省の民間企業への介入は、エスカレートするばかり
今回のIT小僧の時事放談は、
【携帯電話料金値下げ】今度は、「スマートフォンの値引き事実上根絶」 総務省の暴走を誰か止めてくれ!
と題して、暴走気味の総務省に物申します。
小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
携帯電話端末の値引き事実上根絶
2019年6月18日 「モバイル市場に関する研究会」が開催されました。
その会議で総務省案として
「携帯電話端末の値引きを2年を目処に事実上根絶」
という案が出てきました。
内容
- 通信契約継続を条件とする割引については一律禁止
- 条件付きでの割引も禁止
「2年契約を選んだ場合だけ端末を値引き」というのもNG - 端末単体で販売禁止
「通信契約とセットならお得」というのもNG - 端末単体で購入は、値引きOK だけど 最大2万円以内
- 型落ちモデルは、下取り価格を上回らない範囲での値引きを許容
- 契約期間の拘束については「2年契約」まで
- 解約金の上限は「1000円」
- 2年契約なしのプランとの料金差は「月あたり170円まで」
- 携帯電話端末の値引きを2年を目処に事実上根絶
- 発売から24カ月を過ぎた製品は「在庫端末」として5割(半額)までの値引きを許容
- 製造が中止されて24カ月が経過した製品は8割までの値引きを許容
- 携帯電話端末の値引きを廃止までの移行期間は、最大で上限2万円
かなり細かく踏み込んだ内容ですが、総務省の民間企業への介入
やりすぎていませんか?
独占禁止法に触れているわけでもないのに、自由競争の日本でこうして役所が、民間企業に介入するのは、不安な気もします。
対象
MNO(docomo,aau,SoftBank)だけではなく
MNOの関連会社のMVNO(UQ mobile、LINE モバイルなど)
市場シェア0.7%(およそ100万契約)を超えるMVNO(格安SIM)
という、格安SIMの会社まで踏み込んできました。
市場シェア0.7%(およそ100万契約)という基準もよくわかりません。
総務省 よくやった バンザイ??
「2年縛りなくなったし、解約も1000円でできる」
「2年縛りなしだと高い料金プランも170円しか違わない」
総務省 よくやった バンザイ!!!!
本当にそうでしょうか?
あなたの持っているiPhone、Xperia、Galaxy次回からは、これまでのように 実質半額の5~6万円ではなく定価(10万円程度)を払わないと新しいスマートフォン買えません。
じゃ、型落ちで
「発売から24カ月を過ぎた製品は「在庫端末」として5割(半額)」
現在のスマートフォンは、半年程度で値下げが開始され、1年程度で半額近くの値段で販売されています。
今回の総務省案では、「24カ月を過ぎた製品」
つまり
「2年前のスマートフォンならば半額にしてやってもいいぜ」
と言うことになります。
2年前ですよ2年前
iPhoneで言えば、10月で2年になるiPhone 8 または、iPhone Xが、半額ということです。
Xperiaで言えば、Xperia XZ1あたりになるでしょうか?
さらに
「製造が中止されて24カ月が経過した製品は8割までの値引きを許容」
スマートフォンは、劇的に進化しています。
2年前のスマートフォンと現在のスマートフォンは、別物と言っていいでしょう。
Androidに関しては、その傾向が強く、加速度的に進化しています。
iPhoneもAppleの意向もあって、顔認証中心になるでしょう。
そんな世界で24ヶ月とか、時代遅れなことを言っているとは、驚くべき時代錯誤
1年以内で在庫処理をしないと大量の在庫を抱えることになります。
5Gに影響
現在、世界中で競争している5Gという新しい通信技術
これは、現在、国内で販売されている、iPhone、Androidでは、使えません。
5Gに対応したスマートフォンが必要です。
当然、値段もそれなりにするでしょう。
総務省の案に従った場合、これまでのように
「5Gに対応したスマートフォン」(おそらく10万円越え)を実質半額程度で購入することは、できなくなります。
変えるのは、お金持ちのYoutuberぐらいでしょう。
誰のためにやっているのか?
「モバイル市場に関する研究会」の内容について
疑問を持っている人も多く、「解約金の上限は1000円」や「携帯電話端末の値引きを廃止までの移行期間は、最大で上限2万円」などに関して
「エビデンスに基づいた政策形成が求められる中で、今回の総務省の施策決定のあり方には課題があることを指摘せざるを得ない」
慶應義塾大学 大学院の黒坂達也特任准教授
おカネをもらっているライターさん、評論家さんは、言えないことも多いと思いますが、これって
「実際にスマートフォンを使っている人」のために行われているのでしょうか?
これまでのほうがよかったんじゃないの?
多少、料金は高いかもしれないけど、最新のiPhoneやXperiaを2年毎に使うことができるほうが、いいんじゃないのか?
分離プランと言っても4割安くなるのは、「さまざまな条件」を満たしている人であって、それ以外の人は、これまでと変わらない、そしてスマートフォンの値段が定価になるため、簡単に買い替えできなくなってきました。
結局、昔のままのほうが、ハイスペックなスマートフォン使えてよかった
ということになる気もします。
数年前まで、実質0円なんてものがあったぐらいです。
すごいところなんてスマートフォンを無料で配っていました・
iPhoneも同じで販売合戦で安く手に入れた人も多いでしょう。
総務省が禁止したので
そんな時代は、2度とやって来ません。
10万円超えのiPhoneやXperiaなんて買えません。
今後、低価格のスマートフォンが中心に売れることでしょう。
iPhone帝国と呼ばれた日本市場で急速にシェアを落とすiPhoneと入れ替わり、低価格のAndroidは、売れてゆくでしょう。
そして、5G対応携帯が登場しても高額で誰も手を出せないため、計画縮小となるような気もします。
強引な総務省
「最初からスケジュールありきで進んでいる。」
今回の総務省のやり方は、強引過ぎる。
「解約金の上限は1000円」
「スマートフォンは、上限2万円までの値引」
など根拠が曖昧と言われてても仕方がない。
しかも開始が、2019年10月 消費税増税と楽天の電話事業に合わせたのがミエミエ
消費者についても
「割引が大きいので購入できた高価なスマートフォン」
は、お金持ちでしか購入できなくなりそうです。
スマートフォンは、クルマなどとは違って数年でバッテリーが弱ります。
そのため一生使えるものではありません。
セキュリティも考えて、数年で買い替えが必要になります。
そこが、値引き無しとなるとiPhoneどころかXperia、Galaxyなどのハイスペックスマートフォンは、壊滅状態となるでしょう。
そのハイスペックスマートフォンを大幅な値引きで購入できるというメリットが無くなったキャリアは、厳しくなると思います。
コストを抑えるためにスマートフォンの販売で成り立っていた店舗もかなり消えることが予想されます。
Xperia 1で復活しようとしている、SONYもハイスペックスマートフォンが売れなければ、撤退することでしょう。
そうなってもかまわないと総務省は決断したのですか?
スマホ乗り換え合戦
「解約金の上限は1000円」になれば、キャリアの乗り換えが活発になると考えたのでしょうけど、スマートフォンを割賦で購入している人は、そう簡単に移れないことを総務省は、ご存知なのでしょうか?
キャリアメールを使っている人は、簡単にキャリアを変えることはできないとおもうのですけど
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まとめ
今年になってから、お役者のダメっぷりが、表に出てきました。
「インチキな経済指標を出していた」
ことが、バレたり
「年金だけじゃたらないから 2000万円(3000万円という資料も)必要だから投資してカネ稼げ」
とか
「消費税は絶対上げるからな! そのかわり、企業への税率下げるわ でも 公務員の給与も上げるよ」
なんて、政府というより 役人がその権力を振りかざしているような気もします。
「ジャパンディスプレイ」とか「MRJ」とか、自分たちが関連している計画が、ダメダメなのを反省もしないで、携帯電話業界も引っ掻き回しているような気がします。
一番小狡いと思ったのは、各社の分離プランが出揃ったところでこの上限1000円を出してきたところ
自由経済なのだから、ある程度、自由にやらせたほうがいいんじゃないのか?
そこまでして新規参入の楽天に気を使わなければならないのか?
そんな感想を持ちました。
高価なスマートフォンを購入予定の人は、総務省が決めた10月前に半額程度の値段で購入しておいて方が良いかも知れません。
iPhone、Xperia、Pixel、Galaxyも今なら、まだ安く入手することができますから