今回のIT小僧の時事放談は
なにをそんなに恐れているのかAppleさん セキュリティチップ「T2」搭載
と題して、新製品、MacBook Airに搭載されているT2というチップについて
小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。
最後まで読んでいただければ幸いです。
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目次
T2と名付けられたチップ
以前、Pixel 3に搭載されたセキュリティチップについてブログにまとめました。
Googleの最新、スマートフォン Pixel 3/3 XLに搭載された「Titan M」というチップ(集積回路)です。
Pixel 3は、この「Titan M」でセキュリティを強化しているわけですが、そのApple版ともいえるのが、
「T2」というチップになります。
なんだ! Googleと同じことをで何もブログにすることじゃないんじゃないの?
ごもっとも、でも、Appleの場合は、ちょっと「ヤリすぎ感があるようです」
これから、この「T2」が何をやっているのかを解説します。
2018年10月30日で発表
2018年10月30日、Appleは、ハードウェアの発表会を行いました。
話題の中心は
「iPad Pro」
「MacBook Air」
「Mac mini」
発表会でにT2チップに関する
「Apple T2 Security Chip Security Overview」を公開し、詳細を説明
Apple T2 セキュリティチップは、Apple が開発した第 2 世代の Mac 用カスタムシリコンです。システム管理コントローラ、画像信号プロセッサ、オーディオコントローラ、SSD コントローラなど、ほかの Mac コンピュータに搭載されているさまざまなコントローラを再設計して統合した T2 チップのおかげで、Mac が新しい能力を発揮します。
アップルジャパンのサポートページより 抜粋
https://support.apple.com/ja-jp/HT208862
「あらゆるMacのノートパソコンのなかで、アップルのT2セキュリティチップを内蔵しているものは、蓋を閉じているときは常にハードウェアとの接続を切断、マイクを確実に無効にします。
ハードウェアだけが隔離された状態になるので、本体を閉じておけば、いかなるソフトウェアもマイクにアクセスすることはできません。
macOSにルートユーザーとしてログインしても、カーネルモードでソフトウェアを動作させても、T2チップ上のソフトウェアを利用しても不可能です」
Apple T2 Security Chip Security Overview 翻訳一部
能力の発揮というよりこの T2の目的は、
「マイクをオフにする」
ということ、他には
「立ち上げ時やTouch ID、暗号化管理などの繊細なタスクをCPUから独立させて行う。」
仕組みは、「Titan M」と同じような役目ですが、その他に何に使われるかは、発表されませんでした。
主に書いてあることは、「マイクをオフにする」なのです。
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【Pixel 3】隠れている守り神 セキュリティチップ Titan M
世の中には、決して表には出てこないけど、影で私達を守ってくれている人達がいます。 例えば、高圧電線のメンテナンスをしている電力会社の人 山里奥深くに立ってい高い鉄塔のメンテナンス 真冬であろうと真夏で ...
やりすぎでは?
Malwarebytes(マルウェアバイツ社)というセキュリティ会社でMacintosh担当のトーマス・リード氏によると
「ノートパソコンが閉じられた状態でもマイクを起動するような、ハッキングツールはお目にかかったことがありません。
国家ぐるみの監視ツールのように聞こえるのぐらい、その種のマルウェアは利用されたことが少なく、一般的にはほとんど見られません。なぜアップルがこのセキュリティを必要だと考えているのか、よくわかりませんね」
とコメント
『WIRED』US版はアップルに対し、
「T2セキュリティチップで保護を追加した理由についてコメントを求めたが、回答なし」
かえって回答がないのが不気味さを増しています。
きちんと答えればいいのにと思うのですが、アップルは、どうも考え方が違うようです。
iCloudは、大丈夫
iPhoneをはじめアップル製品は、iCloudと連携しています。
そのiCloud、中国にiPhoneを販売することの引き換えに
「事実上中国政府が管轄する企業にiCloudの鍵を渡しました。」
CEOは、いろいろと言い訳していますが、中国の人の個人情報を政府に渡したようなものです。
そのわりに、GoogleやFacebookに対して
「個人情報で商売するな」
とお怒りのご様子。
また、先日、
「iCloudで使用されている中国製のサーバー機器にスパイきのうをもったチップがのっているとかいないとか?」
という記事がブルームバーグに掲載された時、全力で否定
ブルームバーグのたいして烈火のごとく怒りを表明していました。
さらには、iPhoneのSafariにかなり強固な広告ブロックを搭載したり
「うちの客は、万全なセキュリティに守られているんだぞ!」
とセキュリティに対して異常?(失礼)積極的にアピールしています。
まぁ、セキュリティは大事なのですが、少しやりすぎ感も否めません。
インターネットとAIは、個人情報で成り立っている。
インターネットとAIは、広告と個人情報で成り立っている。
というのが、自分の持論です。
個人情報を渡す代わりに、地図、メール、写真、SNSなどを使っているのです。
アプリやサービスは、企業の無料奉仕ではなく商売なのだ。
それは、インターネットも同じことが言えます。
FacebookなどSNSは、個人情報渡さないと使えません。
LINEだって初期の頃は、電話番号だけではなく電話帳まで提供したから使えるようになったのです。
AIも大量の個人情報があって、はじめて機能します。
iPhoneの中だけで完結しているAppleのAIは、GoogleやAmazonに比べると大きく遅れをとっています。
しかし、Apple Watchでは、健康状態を取得していますけどね
間違えてはいけないのは、個人情報が外部に流失しないこと、そして悪用しないことなのです。
iPhoneもFacebookやInstagramなどSNSを使うかぎり個人情報を渡しているわけです。
そのかわり、便利なネットサービスを使うことができるのです。
怪しいサイトなどのアクセス防止は、Macintoshと言ってもセキュリティソフトフトウェアが必要です。
イーセットスマートセキュリティ(ESET Smart Security)
今のところESETが一番信用おけると思っています。
AppleのCEOが言うように「個人情報で商売するな」とFacebookを攻撃し
自分の顧客を守りたいのでしたら
今すぐにでも
「アップルストアからFacebookを削除」
「写真から個人情報が漏れるかもしれないInstagramも削除」
「欧米のビジネスで使われているLinkedInも削除」
「あらゆるSNSを使えないように規制」
でも、たぶん、やらないでしょう。
そう、顧客がiPhoneから離れてしまうからです。
少し、暴走したので反省します。
Appleは、何を恐れているのでしょうか?
セキュリティは、重要です。
しかし、スマートフォンを手にした瞬間からアナタの情報がどこかの企業のサーバ内に蓄積されることは間違いありません。
それは、アナタを特定しないと現在地も電話も天気予報もメールも事実上使えないのです。
ネットでも買い物もできません。
「セキュリティで大事なのは、悪用されるような人や企業に情報を渡さない」
ということです。
セキュリティチップ「T2」が搭載されているMacBook Airでも
悪徳サイトに接続したり、メールに添付されてきたファイルを開いたり
ということは、防ぐことができないのです。
T2は、あくまでもMacBookを閉めた時に物理的にマイクをオフにする機能が中心なのです。
セキュリティチップ「T2」は、「iMac Pro」、「MacBook Pro」(2018年発売モデル)、そして「MacBook Air」(2018年発売モデル)に搭載されています。
iPhone、iPadには、「物理的にマイクをオフ機能」が搭載されていません。
個人情報が詰まっているスマートフォンのほうが重要ではないのでしょうか?
もっとも物理的にマイクをオフにしたら
Hey Siri
と呼びかけに応じてくれなくなるので対応しないのでしょう。
ならば、なぜ Macintoshだけこの機能を搭載するのか
疑問です。
そんなにセキュリティに神経質になって
「Appleは、何を恐れているのでしょうか?」
こんなことまでやるか?
AppleはT2セキュリティチップにサードパーティー修理を防ぐ機能があることを認めており、ロジックボードやTouch IDセンサーの交換を行った後、診断ツールが起動され、正規サービスプロバイダによって修理が行われたかどうかを確かめるプロセスが実施されるといわれています。
https://iphone-mania.jp/news-234138/amp/
この機能が本当だったら、このチップ代が上乗せされているわけです。
自分は、もうMacintoshは、買わないと思う。
まとめ
最近のAppleは、顔認証も含め、セキュリティでヤリ過ぎが多いような気がします。
そのため、単価が上昇し顧客が離れるかも知れません。
ブランド戦略も度が過ぎると厳しくなります。
スマートフォンは、一生使えるものではなく、数年で買い換えるというものなのです。
昨年のiPhone Xとさほど変わらない、今年のiPhone XS/XS max/XR
そして今年のMacBook、本当に「T2」は必要だったのでしょうか?
ちょっとオーバースペックのような気がします。
中国の工場では、大幅なリストラが行われたようです。
過剰な品質、過剰な機能、過剰なセキュリティ
そして高価な商品
そろそろ、いろいろな意味で気が付き始めた人が増えてきたのかも知れません。
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