「マクドナルドの時給を15$に上げろ」
という訴えに
「わかった! そのかわり 君たちの代わりにロボットを導入する」
マクドナルドの元CEO Ed Rensiが発言したことでちょっと騒ぎになっています。
でもロボットに置き換えられないこともあるんです。
今回の「IT小僧の時事放談」は、
「蜂の時給っていくらなんだろう? 受粉ロボット「BrambleBee」」
と題して
「人間にとって蜂たちはかけがいのないということ再認識する」
について考えてみました。
今回も小難しい話をできるだけ簡単に解説しながらブログにしました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
蜂がいない
「ミツバチがいなくなると世界が滅ぶ」
という話、聞いたことがありますか?
都市伝説のような気もしますが、実際、ミツバチが減っているという報告があります。
原因は、環境破壊、農薬、遺伝子組換えの種子が影響しているとかいないとか?言われています。
遺伝子組換え植物のなかには、一代限り、つまり子孫が残せない種があります。
毎年、種を買ってもらうために遺伝子操作を行った農作物の種を開発したわけですが、その植物の花粉が原因という説もありますが、よくわかっていないと言われています。
蜂が、花粉を運んで受粉させることで植物は、実をつけることができます。
蜂の受粉媒介能力なくして人間の繁栄はないのです。
BrambleBee
ウェストヴァージニア大学の温室で、「BrambleBee」というロボットが働いています。
一見、フォークリフトのような形をしていますが、中身は、AIとレーザーを持っています。
レーザー光線は、ブラックベリーの位置関係を図り、マップを作り、順番に木々を揺らします。
(ブラックベリーは、自家受粉なので木々を揺らすことで受粉し、実をつけることができます。)
「BrambleBee」は、蜂の代わりとして働いているのです。
では、実際には、どのように動作しているのでしょうか?
まず、レーザー光線で計測した3Dマップをもとに木々の間を移動、木の前に到達するとロボットアームを伸ばして花を探し、その花が受粉可能かどうか判断します。
受粉可能だと判断したら、柔らかいブラシを使って、花を「優しく叩き」ます。
もちろん、どの花を「優しく叩いた」かを覚えているので毎日、花を叩き続けるような愚かな行為はしません。
こうして「BrambleBee」は、毎日、木々の間を移動しています。
蜂の代わりにはならない。
働きものの「BrambleBee」ですが、蜂の代わりにはなりません。
そもそも、ブラックベリーが自家受粉だから、花を叩くだけで受粉させることができますが、自家受粉でない場合、「BrambleBee」は、お手上げ状態です。
また、「BrambleBee」を受粉だけのために導入するには、コストがかかりすぎます。
最大の問題は、アーモンドのような背の高い木に届きません。
どうやっても蜂の受粉媒介能力には、勝てないのです。
では、なぜ「BrambleBee」をつくったのか?
システムの開発者であるユー・グ氏は、
「つぼみから果実までを認識できるならば、の品質と収穫量を予測できるかも知れない」
と話しています。
また、「花を叩く」ブラシを剪定ばさみにして、木々の世話をすることができる可能性がある。
さらに別の可能性がありそうです。
蜂と共に働く
ミネソタ大学の昆虫学者であるMarla Spivak
蜂たちは、一億年近い年月を経て、花粉を運ぶ機能を会得しました。
そして、20000万種以上の蜂たちが、それぞれの役割を演じることで自然界を保ってきた歴史があります。
それは、ロボットで、蜂の代替えは、不可能である。
蜂の代替えではなく、蜂を守ることを考えよう。
と提案しています。
なるほど、ごもっともです。
どうすれば、蜂を守ることができるのか?
まとめ
「蜂たちの代わり」は、技術の進歩だけでは、できなさそうです。
環境破壊、農薬、遺伝子組換え問題
農業のあり方を根本的に変えることでそれが実現できるかどうかもわかりません。
大事なことは、
「もっと 蜂たちの住みやすい環境」を考えることだと思います。
どうやら
マクドナルドの店員は、ロボットに置き換えできても
蜂の代わりは、できなさそうです。
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参照:WIRED
https://www.wired.com/story/robotic-pollinator/
蜂の話は、こちらでも書いています。合わせて読んでいただければと思います。
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