日本のAIは、周回遅れでどうしようもない
とか
Sierの多重下請け構造の定着でIT産業が停滞しているとか
とか
お役人が、ITに詳しくないためにプロジェクトが失敗、税金の無駄遣いとか
いろいろと言ってきました。
しかし、このIT,AI,IoTで希望とも言える技術がありました。
日の丸GPS「みちびき」です。
2018年から本格運用されている「日の丸GPS」
今回の「IT小僧の時事放談」
では、
「日の丸GPS みちびき、脅威の精度で変わる農業」
について考えてみました。
今回も小難しい話をできるだけ簡単に解説しながらブログにしました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
みちびき
みちびきは「準天頂衛星システム」、または、
「QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)」
とよばれています。
衛星を使って現在位置を割り出すシステムで現在1~4号の4機が打ち上げられています。
2023年に7機体制になる予定です。
準天頂衛星システムというのは、
日本の上空に長時間留まるという意味で静止軌道ではありません。
1、2、4号機は、日本上空に約8時間程度留まるような軌道を描いて周回しています。
3号機は、静止軌道上に留まっています。
みちびきの特徴
「GPSの精度が桁違いに凄い」
米国 | GPS | 約10m |
ロシア | GLONASS | 約50~70m |
欧州 | Gililio | 約1m |
中国 | BeiDou | 約10m |
インド | NAVIC | 約10m |
日本 | NAVIC | 数cm |
数センチの誤差ですよ
驚異的な精度を持っています。
これだけの精度ならば、自動運転、ドローン配達なども実用が見えてきます。
みちびきに対応している製品も出ています。
なぜ精度が高いのか?
GPSだけでは、数cmまで精度はでないそうです。
みちびきは、GPSの信号とは別の、GPSによる測位の誤差を補正してから地上に電波を送る仕組みになっています。
補正方法は、地上に設置してある「電子基準点」と呼ばれる装置(約1300箇所)で緯度・経度を正確に測り
その情報をみちびきに送信、みちびきで誤差を補正して地上に電波を送る仕組みになっています。
つまり 衛星と地上の即位情報の連携プレイになってはじめて誤差 数cmの精度を達成しています。
この仕組を「センチメータ級測位補強サービス(略称はCLAS:シーラス)」と命名されています。
さらに「サブメータ級測位補強サービス」という別の測位システムも持っていてこちらは、誤差1mで測位できるようになっています。
また、「衛星安否確認サービス」、「災害・危機管理(災危)通報サービス」という緊急メッセージ機能も搭載していて災害時には避難所の位置、開設情報を防災機関に通達できるそうです。
受信設備
2018年8月には主要部分をチップ化して名刺の半分以下のサイズの受信ボードを出す予定で、約10万円になる予定
さらに、2019年末には1チップにした受信機を、数千円レベルで計画中だそうです。
数千円だったらいろいろな機器に搭載できそうですね。
ロボットトラクター
自動運転のひとつとして「トラクターなどの自動運転」を研究しているそうです。
高齢化する農業の解決策としてヤンマー、井関農機などがすでにモニター販売等を計画しています。
北海道大学と企業が研究をしていてすでに稼働実験中です。
さらに、AI,IoT,ロボット技術で土壌、気象、地図、農地の情報を使い生育予測をして自動化するという計画もあるそうです。
アプリ
みちびきの情報を見るアプリが、iPhone、Androidで提供されています。
一度インストールしてどんなものか見るのも面白いかも知れません。
代表的なアプリでNEC Corporationが発表している
GNSS Viewというアプリがあります。
※みちびきのGPSが使えるわけではないので注意してください。
まとめ
そう遠くない未来、農業は、ロボット化されて人間は、監視をするだけ!ということになるかも知れません、
このみちびきの精度なら他にもいろいろな応用ができそうです。
問題は、ソフトウェア開発です。
ギャラを高額にして優秀なエンジニアを集めましょう。
それができなければ、ただの精度の良いGPSで終わってしまいます。
お役所のみなさん
未来のない水素自動車なんてやめて
こういうところにもっとお金をかけるべきです。
参考資料
http://qzss.go.jp/overview/index.html
http://tech.nikkeibp.co.jp/it/atclact/active/17/020600226/020600001/?SS=imgviewactive&FD=1420933308
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