この記事は、昨年(2020年)iPhone 12の発表時に書いたのですが、まさか一年後も同じことになろうとは、思いもしませんでした。
iPhone13シリーズが発表されました。
チップが高速化、バッテリーが増えて、やっとAndroidに追いついた液晶、カメラ以外は、何も変わらないと言っていい iPhone 13
そして、もう何年もほぼ進化が止まってしまったiPhoneをなぜ日本人は、好むのか考えてみよう。
今回のIT小僧のブラック時事放談は、
変わらないiPhoneが、変わることを嫌う日本で売れている理由
と題して、iPhoneと日本人について「ブラック時事放談」らしくブログにまとめました。
今回は、少し ブラック度が強め なので取り扱いにご注意ください。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
目次
iPhone
iPhoneは、米国と日本、欧州の一部だけで大きなシェアを持っています。
日本: 64.3%
世界: 26.8%
statcounter社調査
それでも数年前は、90%近くあったと言われていますので減ってきたと言われています。
少なくなったとはいえ、市場の6割以上を占める商品などそれほど多くありません。
どうしてこうなったかを3行でまとめると
- iPhoneは世界的にはハイエンド機種のため、お金持ちしか買えない特別な機種
- 日本の場合、数年前までは、スマホのすべては、ハイエンドだったので、iPhoneが特別高価な機種扱いがされていなかった。
- 数年前まで携帯会社による大量の補助金で安くてだれでも買える機種だった。
つまり、数年前までは、一番 入手しやすいスマートフォンだったわけです。
Androidは、2012年頃の日本製の最低なアンドロイド端末が乱発されたため
Androidは、すぐ 固まる
Androidは、暴走する
Androidは、ウィルスに弱い
と言われていますが、3年ほど前あたりからAndroidの安定性と性能が、極めて高い状態にあります。
残念ながらAndroidは、日本メーカーの劣悪な端末のために大きく評判を落してしまいました。
日本メーカーのスマートフォンが、ほぼ壊滅状態なのは、自滅と言ってもいいでしょう。
一方、中国、韓国は、Androidの品質を上げつつ、一気にiPhoneに追いつき、今や追い越している部分もあります。
しかし、イメージとブランドをしっかりと獲得した iPhoneは、成功したスマートフォンとしてこれからも多くに人に愛されることは間違いないでしょう。
iPhone 12と13について
今回、発表されたiPhone 12ですが、
- CPUの性能が凄いぞ
- 画面が割れにくいぞ
- 軽くなったぞ
- 環境に優しいぞ?
- カメラ性能が少しだけ良くなったぞ
技術的には、大きな進歩ですが、ユーザーからみるとこんなものでしょう。
デザインは、基本、何年も同じで相変わらず 醜い切り欠きは変わらない。
少し角を鋭角にしたのは、iPhone 5の先祖返りとも言えるでしょう。
そして コロナ禍なのに指紋認証なし、5G対応と言っているけど、真の5Gではない。
つまり、インチキな5Gでそれほど激速にはなりません。
このiPhone、昨年のものから進化したのでしょうか?
YouTuberの人たちも「いいとこ探しに必死」になってレポートをするでしょう。
今回のiPhoneをヨイショするには大変だと思います。
もう気がついている人もいると思いますが、多くの人にとって
「スマートフォンの性能は、そこそこの性能が、あれば十分だ」
ということである。
これ以上、スピードがあっても何も変わらないのでは、意味がありません。
ところで12と13何か進歩しましたか?
やっとAndroidに追い付きつつあると言ったところでしょうか?
同調圧力
ここからが、本筋です。
日本人は、iPhoneが大好きです。
その最大の理由は、
みんなが持っているからです。
学校では、iPhone以外の子どもたちが仲間外れという、持ち物によって差別されている状況で他のスマートフォンを選ぶことが、厳しくなっている。
そこで、みんなと同じものを持ちたがるという同調圧力が無意識に効いてくる。
市場を制したものが一人勝ちする理由はここにあるのです。
人と違うことをすることに対して未だに無言の圧力がある社会では、新しいものは生まれにくくなり、テクノロジーは停滞する。
スマートフォンは、すでに完成の域に達しているもので数万円のもので日常生活に不便が無くなったことの意味も大きいでしょう。
最近は、iPhoneは、長く使えるから選ぶというひとも多いと思います。
iPhoneが、選ばれ続ける理由として、このみんなと同じという感覚は根強い。
そして、同じものを使い続けるという安心感は、スマートフォンを選ぶ決定的な基準となるのです。
正直、使いやすいとかというのは、後付のようなもので
そこをしっかり捉えているアップル社は、あえて大きな変更をしないのです。
テクノロジーというよりマーケティングの勝利である。
ブランド
アップルのブランド力は、かなり高い。
iPhoneの出始めの頃、セレブにiPhoneを配り、盛んに宣伝をしていました。
憧れの人の使っているものと同じものを持ちたい。
という効果は絶大でアップルの成功は、ブランディングによるものである。
プロダクト(製品)が最悪なんだよ。ちっとも、セクシーじゃない!
オタク製品を販売していたアップル社が、ブランドを獲得したのは、故スティーブ・ジョブズの考えそのもので今だに継承していると思います。
これもまた、ブランド大好きな 社会でiPhoneが積極的に選ばれている理由になるでしょう。
リモートワークもしかたなく始めた
お役所をみてもわかると思いますが、前例を崩すのを極端に嫌います。
新型コロナウィルスの影響で リモートワークもしかたなく始めたということが、最近の通勤電車をみれば、証明されてしまった。
あれほど騒がれてきた Web会議も減っているし、Zoomの使用率も落ちているでしょう。
新しい働き方とか すっかり忘れたかのようにせっせと会社に通っています。
電車も混んでいるし、間違いなく3密となっています。
結局、日本は、何も変わらないことが証明されてしまいました。
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変わらないiPhoneと日本社会
前例を崩したくない社会とiPhone
みんながもっているからと選ばれるiPhone
日本でiPhoneが売れている理由は、この2点だと思う。
もちろん、Appleが好きでiPhoneが好きでたまらない人もいると思いますが、冷静に考えれば、iPhoneでなくてもスマートフォンは、十分だし、何の問題もない。
iPhoneでなければということは、もうどこにもないのです。
これは、自分が、30年もAppleの信者とも言えるくらい散財してきたことの結論です。
iPhoneでなければできないということが、10年前にはたくさんありました。
絶対的な存在のiPhoneだったのですが、今やAndroidの方が技術的、デザインも先に進んでいます。
いくらチップ性能を言っても、そんなにすごい性能のスマートフォンで何をするんでしょうか?
そう、iPhoneは、良い意味でも悪い意味でも 変わらない スマートフォンなのです。
- 進化しないiPhoneと飛び抜けた人を嫌う今の社会
- 横並びで目立たないほうが、安全に暮らせる社会
- 変わらないことが正しいと考えるお役所体質
- 先頭を走るのが苦手で、失敗した人は、2度と浮上できないような雰囲気
これって 今の日本の閉塞感そのもののような気がしてなりません。
世の中を変えるのは、先頭を走っている人
しかし、本当に世の中を変えてゆくのは、常に先頭を走っている人で、その人達がテクノロジーを引っ張ってきたのです。
日本のITが遅れているという論調が多くなってきたのですが、常に先頭を走らずに後を追っていたら、気がついたら、全部先頭を走っていた人の製品を使っている状況になっています。
OSもAIもソフトウェアもすべて海外もの、SNSもほとんどが海外ものとなってしましました。
もちろんiPhoneは凄いのですが
誤解を招くようなブログですが、高性能なiPhoneは、たしかに凄く完成の域に達していると思います。
誰でも使えて、わからなかったら 誰かに聴けば教えてくれる。
iPhoneは、購入して間違いのないスマートフォンなのです。
まとめ
先日ある会議の終了後、ホワイトボードを撮影していた人が
「データの受け渡しでAirDropで送ります。」
と発言 そしてそのすぐ後に
「あっ IT小僧さんは、iPhoneじゃないので送れない」
会議の出席者の何人かから、声なき声が聞こえてきました。
「iPhoneじゃないんだ」 と
若干 ジジイの被害妄想もありますが、その雰囲気が流れた気がしました。
IT小僧は、変わり者なので別に気にもしていませんが、この雰囲気に嫌悪感を抱く人も多いと思います。
発言をした人を攻めるわけではありませんが、
同調圧力ってこんな感じか・・・
と思ったのがこの記事を書くきっかけです。
もっとも、iPhoneは、凄いスマートフォンなのは、事実なので このブログを呼んで貶すのはやめましょう。