東京スカイツリー って 何のためにつくられたかわかりますか?
新たな観光資源のため?
真の目的は、東京タワーの高さだと高層ビルが増えたため主にテレビ電波が届きづらくなってくることを想定して計画されました。
「地上デジタル放送用の電波塔」簡単に言えば「テレビの電波塔」です。
今回の日本のIT屋に一言は、
お金をかけてつくったけど時代遅れ 東京スカイツリー その他もろもろ
と題して
巨大なシステムを作ったのに時代遅れになりそうなものについて
小難しい話をできるだけ簡単に解説しながらブログにしました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
巨大プロジェクト
このブログで何度も登場してきた「みずほ銀行 システム統合」
2018年6月11日に移行作業の第一弾が行われました。
関わった多くのエンジニアの皆さん お疲れさまでした。
あと、残り8回の移行処理、特に次回から、口座移行がはじまるのでここからが難しいところになります。
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みずほ銀行システム統合 16年目の春を迎えられるか?
みずほ銀行が誕生したのは、2002年 みずほホールディングス傘下であった 第一勧業銀行 富士銀行 日本興業銀行の分割・合併 みずほ銀行とみずほコーポレート銀行が誕生しました。 2013年 みずほコーポ ...
かかった費用、約4000億円
この金額は、国家プロジェクトレベル
あの マイナンバーシステムより高い
※マイナンバー制度は、初期費用2700億円 維持費年300億円 と言われています。
これだけかけたコストを回収できるのでしょうか?
いくら銀行といえ約4000億円は、簡単に「ポン」と出せるものではないでしょう。
高い代償?
みずほFGは、1万9000人の人員削減 を発表しました。
これは、システム費用の代償なのでしょうか?
※想像の範囲を超えません。
他に要因はあると思いますが、システム移行のタイミングと合わせすぎです。
年間の運用費も気になります。
銀行は、儲からない商売になってしまいました。
銀行員の高給、一等地に構えている店舗、ATMそしてシステム費用、すべてがコスト増としてのしかかってきます。
そこで手っ取り早いのがリストラになるのでしょう。
マイナンバーシステム
こちらは多額の税金を注ぎ込んで構築したわりには、業務のコスト削減になっているとは思えない。
マイナンバー(個人番号)とは; マイナンバー(個人番号)の利用場面; マイナンバー制度は行政の効率化、国民の利便性の向上、公平・公正な社会の実現のための社会基盤です。
問題は、行政の効率化
地方公務員をはじめ、人員の削減等は進んでいるのでしょうか?
以前にもこのブログで取り上げたのですが、経済効果が2兆円とか3兆円と資産していますが、この数字根拠があるのか疑問です。
首相官邸の調査報告によると
調査選定等の事務も効率化. (税務関係事務の効率化).
事務効率化(70人分)
事務効率化(1.6万人日)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dai64/siryou9.pdf
と記載されていますが、事務効率化(1.6万人日)って物凄いコスト削減ですよ。
実現されているとしたら、数万人レベルの公務員削減になるはず。
一向にそんなニュースは流れてきません。
マイナンバーサイト「効果低い」 電子申請可能な自治体は42%
https://www.47news.jp/national/lifestyle-interest/2395928.html
国が運営するマイナンバー制度の個人向けサイト「マイナポータル」を活用し、保育所入所など子育て関係の手続きを電子申請できるようにした市区町村は、全体の42%に当たる726(4月13日時点)にとどまる ...
こんな状況です。
そして年金システムへの接続は、未定
この年金システム、マイナンバーどころか、中国にデータ入力させている時点で終わってます。
なんなんでしょうか?
政治家の特に野党の皆さん
「ここに突っ込むべきです」
「事務効率化」が進んでいたら公務員の削減を実施すべきです。
株式会社だったら 株式総会でかなり 突っ込まれますよ
「マイナンバーで事務の効率化ができたはずだが、人員の削減のスケジュールはどうなっているんだ」
てね!
野党の皆さん
「ぜひ ここを突っついていただきたい」
3つの巨大プロジェクトの共通点
・東京スカイツリーは、「地上デジタル放送用の電波塔」として建造されました。
・マイナンバー制度は、失敗に終わった「住基ネット」のリニューアル版です。
・みずほ銀行のシステムは、他の銀行より10年以上遅れてのシステム統合です。
この3つの共通点、わかりますか?
完成したときには、時代遅れになってしまったということです。
東京スカイツリーの場合
放送自体が、インターネット放送に変わる日も近いでしょう。
地上波を見る人が減っています。こえを建造している間にNetflixとかDAZN(ダゾーン)とか普及しはじめました。
時代は、サブスクリプションで良質なコンテンツをお金を払って観る時代へと変わりはじめています。
テレビも遅かれ早かれネットに移行すると考えています。
コストを考えれば、ネット放送になるし、CMに関してもターゲットを絞って流せるからです。
と言っても 既得権益とか抵抗勢力とかたくさんいる日本なので、そう簡単には、移行できないと思われます。
でもですよ、放送局の売上ダウンを考えると
「そんなこと言っていられない時代がやってきます」
その時、テレビが戦う相手は、欧米のネットサービスになります。
YouTubeやNetflixや、DAZN(ダゾーン)に今のテレビ局が勝てるでしょうか?
マイナンバー制度の場合
行政業務のコスト削減になるはずなのに「公務員の削減」などという声は、どこからも聞こえてきません。
事務効率化(70人分)
事務効率化(1.6万人日)
この数字は、どこに行ってしまったのでしょうか?
問題点は、お役所のITに関する絶望的な知識の無さと変革を極端に嫌う体質だと思っています。
あるいは、仕事が効率化されると困る人たちがいる。
ということでしょうか?
そんなことしている間にマイナンバー制度は、時代遅れになってしまいます。
みずほ銀行の場合
巨大な費用を使って構築したシステム、もし、Javaを使っているとしたら、米国オラクル社に巨額な費用を払い続けなければならなくなりました。
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オラクル社がJavaを有料化 それって既定路線? Javaは、使われなくなるのでしょうか?
Javaという言語(環境)を知っていますか? Java このお茶(本当はCoffeeだと言われてますが)と同じ名前がついているコンピュータ言語(環境も含む)は、スマートフォン(主にAndroid)の開 ...
この先、スマートフォンなどを使った決済システムや新しい金融関連サービスを提供するFinTechベンチャーの台頭、そして低コストでシステムを構築できるブロックチェーン技術などが登場に合わせて
ライバル銀行は、クラウド+パッケージに舵を切ろうとしています。
そんな状況の中で完成に近づいた巨大システムは、コスト面で足枷になるはずです。
システムインテグレータ(Sier)もやばくないか?
日本のIT業界がつくりあげてきた、労働集約型システムも時代遅れとなりつつあります。
旧来の人月単価での請負事業は、終焉へと向かうはずです。
大型案件が減少しているからです。
そして派遣法改正が響いてくるはずです。
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派遣雇用終了の恐れ 派遣法改正3年目の夏 負のスパイラルからの脱出
20年ほど前の夏、巨大プロジェクトに参加していました。 数十?(多重派遣を入れると数百か?)を超える企業から人材が集められ、郊外のビルを借り、プロジェクトのためだけに集められた人材で年単位の仕事をして ...
システムインテグレータ(Sier)、元請け企業も案件数の減少を睨んで下請企業ではなく社内でなんとかしようと考えています。
旧来の人間集約型による人月ビジネスは、確実に消滅します。
こんな記事が出てきました。
「NECは、会長と社長の役員報酬を20%、その他の執行役員で10%を6カ月間返上」
問題は、ここからです。
「人員削減の一環として実施する早期希望退職は10月29日~11月9日に募集し、12月28日が退職日となる。間接部門やハードウエア事業部門で働く45歳以上・勤続5年以上の従業員が対象」
「45歳以上・勤続5年以上の従業員が対象」
彼らは、この先、どうなるんでしょうか?
案件は、あるけど開発会社や人がいない!
と元請けや中間業者が嘆いています。
中抜きをして現場(プログラマー)のギャラを削ったから現場で仕事をする人が逃げ出したわけです。
そのままだと、案件を抱えたまま 倒れてしまうよ
長年かけてつくりあげてきた、労働集約型ビジネス、別名、人月労働も時代遅れになってきました。
ここまで、さんざん技術者を安く使って儲けてきたのだから、元はとれているか・・・
まとめ
東京スカイツリーは、次世代の通信システムでいろいろな利用法があるので有効かと思いますが、他の2つは、巨大(システム)のゆえに身動きが取りづらくなってゆくはずです。
ここに書いたことは、私がニュースを読んでの感想に過ぎません。
しかし、意外と的を得ているような気がします。
パッケージ、クラウド、AIの組み合わせによる業務システムのコストダウンは、確実にやってきます。
確実に「人に合わせた業務システム」から「パッケージに業務を合わせる」時代へと入ってゆきます。
そうなったとき、自分の仕事があるのか?
旧システムの人間とレッテルを貼られないように
いまのうちから考えて準備をしてほうがよいと思っています。
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