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日本のIT屋に一言

40代の転職活動から垣間見える日本のIT業界

2017年11月21日


2年ほど前から、40代のIT転職希望者が増えてきました。
人材関連のシステムの仕事をしていたため、気がついたのですが、なるほどとうなずける事象がすこしずつわかってきました。
今回の「日本のIT屋にひとこと」は、
「40代の転職活動から垣間見える日本のIT業界」と題して今のIT業界について考えてみたい。

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人手不足を装っている。

SIerと呼ばれる「人月集約型ビジネス」が崩壊しつつあります。
簡単に言えば、仕事が減った。
あれ? 東京オリンピックも近いし、ITの仕事は増えるはず・・・
と思うのが自然なのですが、東京オリンピックに関するIT業界の仕事は、AI、IoT、映像、音響技術の最先端であって、従来のSIerと呼ばれる口利きや商売とは、違う分野の世界である。

簡単に言えば、SIerは、これら最先端の技術に対応できない。
ということです。

そもそもSIerの基本事業は、案件を取ってきて、下請けにやらせて上前をはねるビジネスです。
銀行、証券、公共事業の新規案件は、リプレース事業が一通り完了して、しかもトラブルが続いています。
仕事が減れば経営者とすれば利益を上げるため削るのは人件費です。

つまり
「仕事が減っているため、人数を減らす」
「危ない仕事は、訴訟の可能性があるため受けない」
そのため、安全な仕事を選び、やばそうな仕事を断るため
「人が足らないので受けられないんですよ」
となるわけです。

これは、経営者としては正しい判断です。

狭間の世代

昔、といっても20年ほど前、SIerは、急激な成長を遂げました。
ITバブルとも言える事業で
「いくらでも企業をだませた?? 失礼 提案できた時代」がありました。

「今は、インターネットの時代ですよ 乗り遅れると機会損失です」
「この大きなビッグウェーブに乗り遅れないようにしましょう」
この言葉にどれだけの企業が大金を注ぎ込んできたことが・・・

ちょうど、コンピュータ化された第一世代のシステムのリプレース時期も重なり、SIerは、大もうけしました。
なにせ、受注して人を集めるだけでお金になったわけです。
当然、人をコントロールする社員も必要となり、大量雇用が発生します。
彼らは、特別にコンピュータに興味があるわけでもなく、商社と同じような感覚で入社したひとも多いはず。

なにせ20代そこそこで何億というビッグビジネスを動かせるわけですから、面白いですよね。
まぁ、元請がこんな感じですから、破綻の連続で訴訟が大量に出ているわけです。

そのころの20代の若者
つまりSIerバブル世代の人が、余ってきたわけです。

人月商売の終焉

基幹系システムと呼ばれるものが、減ってきて、クラウドそして
EPR=企業資源計画(きぎょうしげんけいかく、Enterprise Resource Planning)が出現してきました。
簡単に言えば、クラウドを使ったビジネスに必要なものをすべて備えたパッケージのようなものです。
コストは、パッケージなので安くなります。
システムもクラウドを中心としているので従来の大型電算機(汎用機)も必要なくなり、大幅なコストダウンを実現できるようになっています。
これを使えば、中小企業ばかりでなく大企業もビジネスをまわすことができるようになったため従来の基幹系と呼ばれるシステムは、消える方向に向かいつつあります。

SIerお得意の基幹システム丸ごと作成が減れば、人はあまります。
あれほどたくさんの人を募集していたSIerは、募集を極端に減らしました。
しかし、人が余っている。
次に企業が実践することは、リストラです。

SIerが、次に目指すところ

人月商売から脱却するために「プラットフォーマー」ビジネスを進めています。
IoT(インターネット・オブ・シングズ)や人工知能(AI)などを使ったソリューションを提供し始めました。
もちろん、AWSやAzureに今更たいこうできないわけで、これらの企業と「共同」で事業を進めなければなりません。
しかし、人月コントロールしかできないSIerにとって「マジでできる人が必要」になったわけです。
そこで、社内の若手を再教育することをはじめました。
といっても、主力は、人月仕事なので、社内の人が足らなくなります。
そこで、考えたのが、シニア技術者の再利用です。

50代以上の人材を社内から社外から求めはじめました。
この世代のIT屋(コンピュータ屋)は、職人気質も多く、頑固だが仕事ができる人も多い。
SIerの経営者は、ここに新たな金脈を見つけたわけです。

40代の転職活動

若手(20代~30代前半)は、新事業に向かい
50代以上を現役復帰させて人月作業に向かわせる。

すると、大量雇用した40代社員があまってきます。
この世代は、たいした教育も受けられず、マネージャーや、コンサルタントという名前だけの御用聞きが主な仕事だったので技術などありません。
人月商売が、行き詰まりつつあるSIerは、この先、かなり厳しい時代に入ります。

40歳前後のエンジニアは、人手不足なのに淘汰される時代となることでしょう。
でもまだ40代ならばチャンスがあります。
転職の可能性があるうちに自分の将来を考えましょう。

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自分の価値を知ろう。



まとめ

これを書こうとしたのは、自分にもオファーが増えてきたからです。
今更、金融業界のエンジニアとして最前線に行くつもりもないのですが、こんな老エンジニアに声がかかるほど仕事があるのだろうか?
と興味があって調べてみたらこんな状況がみえてきました。

SIerの技術者の人が不足しているのは間違いないです。
従来型の人月ビジネスが減ってきたとはいえまだまだビジネスの中心である。

若手は、次世代の技術に向かわせる。
足らない部分は、50代以上のエンジニアで補充する。
そして人あまりと言われるのが、SIer ITバブル世代の40代となるわけです。
SIer以外で仕事をしてきた人は、この多重下請け制度で疲弊して、40代の転職希望者が増えてきたのではないでしょうか?

2020年問題! 「IT技術者が何万人足りない」とか言っているマスコミもある意味正しい。
正確には、「安く使えるIT技術者が何万人足りない」というべきであろう。

プログラム一つもかけないITエンジニアが高給をとり、のさばっている業界では、iPhoneもFacebookも生まれるわけがない。
これが、今の日本の現状だと考えています。

その人たちが大量に職を失う日もそう遠くない。

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そのためにも今の会社のままで良いのかどうか?
もう一度考えてみてください。

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常に自分を売り込めるところをチェックすべきです。



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