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IT小僧の時事放談

「3年ぐらいは、我慢してやってみよう」とIT企業で言われたら、スグに退職届を出そう。

2019年11月19日

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「技術は、繰り返して覚えるものだ」
自分がこの業界に入った1984年ごろのIT企業(コンピュータ会社)の先輩や上司はよくこんなことを言っていた。

今回のIT小僧の時事放談は、
「3年ぐらいは、我慢してやってみよう」とIT企業で言われたら、スグに退職届を出そう。
と題して、SIerやITベンダーに入った若い人向けの話をします。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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1984年当時

コンピュータも触ったことのないド素人だったIT小僧は、必死になってプログラムやデータベースの勉強を実践を通して技術の習得をしました。
※1984年当時コンピュータを触ったことのある人などほとんどいない。

やがて、COBOLのプログラムやデータベースは、1年もあれば、オンラインシステムでもなんでも構築できるようになった。

「ここにいる必要があるのだろうか?」

と悩みながら3年の月日が流れ、「新しい技術も何もなく平穏な(仕事はハードでした)サラリーマン生活」をおくっていました。

ある日、「Computer World」という外国の雑誌を呼んだことで
「COBOLと大型汎用機の時代の終焉」を感じ、転職をしました。

3年は無駄ではないと思ったけど、次の仕事が、UNIX、PC、通信ネットワーク、組込チップ開発と当時、最先端を進んでいた企業にお世話になったことで、その会社をやめた後もなんとかメシを食えるエンジニアとして
「まだ現役で仕事しています」

最初の3年間が無駄ではないにしろ、汎用機+COBOLの世界に残らなくて正解だと思っています。

45歳以上は、辞めてください

昨年から、富士通、NECなどIT系のSIer(システムインテグレーター)の会社で45歳、いや40歳以上のリストラが実施されています。
スリムになった富士通は、業績回復とか言っていますが、そこには、多くの犠牲が伴っています。

IT企業だけでは有りません。
銀行も薬品会社も家電業界も

「45歳以上は、辞めてくださいの大号令実施中」
まるで申し合わせたように大企業が、スリム化を実施しています。

一方、中小企業では、人手不足でこちらは、倒産の機器にさらされています。

「2025年の崖」案件

SIerに話を戻しますが、昨年、経済産業省が、「2025年の崖」というレポートを公開
仕事が減り続けていたSIerは、息を吹き返し、案件が集中しています。

「2025年の崖」は、旧いシステムを使い続ける危険性を訴えているわけで、何十年も使い続けたシステムの見直しを進めています。
なかには、30年前のシステムを使っているところもあり、そのシステムの大部分は、COBOLで書かれています。

SIerは、このリプレースの営業をかけています。

もし、このリプレースの案件に組み込まれてしまったらどうしますか?
数年間、同じシステムを面倒見ながら新システムの構築をするのですが、その間

「あなたの技術は、停滞します。」

上流工程しかしなくて、プログラムもデータベースも満足に構築したことがない人達なら
関係ありませんが、現場で働く人は、数年間同じ環境で仕事を続けなければなりません。

30代のエンジニアなら「巨大システムの移行作業」で「ハクがつく」かも知れません。

しかし、もしあなたが、20代で下請けの人月派遣だったらどうでしょう。
老朽化した基幹系システムの保守運用業務に回されたらどうでしょう。

もし人月派遣で1年以上の案件だったら今後のことを考えて転職をオススメします。

なぜなら「そこにいても何の技術の習得にもならない」からです。
決まりきったシステムを機械のように構築する仕事は、貴重な時間を無駄にしてしまうからです。

万が一、そのシステムが炎上してしてしまった場合、もうあなたは逃げられないかも知れません。

エンジニアとしてそれでよいと思うならオススメはしませんが。。。

人月商売

人月商売のIT企業は、人が多くいれば収益が上がるし、人が少なければ収益が下がります。
まことに簡単な計算ですが、そこにあなたの能力は、あまり関係ありません。

ひと月いくら というお金だけの世界なので 無遅刻無欠勤だったら評価されるものです。

「決まりきったシステムを機械のように構築する仕事」は、年寄にまかせて、さっさと新天地に移動しましょう。

おそらく会社の上司から

「3年ぐらい辛抱しろ」とか
「仕事も覚えていないくせに」とか

言われるでしょう。

それは、あなたに言っているのではなく、あなたが派遣されることで会社に支払われるる毎月のおカネの心配をしているのです。

入社するときに「人月商売の企業」と気が付かなかったとしたら、仕事を続けながら転職活動をしましょう。
そしてタイミングを待つのです。

スッパリと辞めてからだと
次の企業面接で「なんで1年も仕事していなかった」と不利になります。
残念ながら日本企業は、

「転職の間に期間があると よろしくない」
という雰囲気があるようです。

「自分のために仕事を辞めて充電期間」なんてことは、通じない場合が多いようです。

人月仕事

こんなに転職を進めると 企業の経営者や人事の人にお叱りを受けるかも知れませんが、可能性のある人を月々数十万で縛り付けるのは止めてほしい。

少なくても派遣ではなく、エンジニアとして育ててほしい。
と願います。

スタートの3年間が後のエンジニアとしてどれだけ影響が大きいか考えてください。

人月仕事で覚えることも多いと思いますが、同じ仕事が続くことはあまり好ましくありません。
若いうちは、いろいろな仕事をしながらスキルを磨くのがよいと思っています。

昭和の時代のコンピュータエンジニアと違い、今は、職人気質では、通用しません。
次々と新しい技術に対応しなくてはいけないのです。

転職するにはエージェントのあるところを使え

IT小僧は、5度転職しています。
転職サイトなどない時代は、、履歴書を書きまくって郵送や電話で応募していました。
20年前ぐらいは、エンジニア自体の数が少なく、ある程度の実績があれば、面接まですぐに行き着くことができたのです。

ところが、7年前に今の仕事に転職したときは、年齢もあり なかなか面接までたどり着けませんでした。

ネットでの申込みが当たり前のような時代だったので 申し込みは簡単ですが、毎日のように
お断りメールが続きます。

それでも転職活動が続けられたのは応募が楽で簡単、検索が簡単というので救われました。
可能性のあるところに片っ端からネットで応募したものです。

そのあたりの体験談は、こちらに、まとめてあります。

49歳の転職活動で経験したこと 45歳以上 転職の現実

富士通が、45歳以上を事実上のリストラ対象とした2018年から2019年にかけて 「45歳 リストラ」 というキーワードが、ネットだけではなくテレビニュースでも注目されはじめました。 景気が悪いことを ...

あまりにも多くのお断りのメールでしたが
エージェントのアドバイスや紹介などもあり、困難な高齢での就職活動をサポートしてくれました。

やはり、転職サービスは、エージェントがあるところをオススメします。


まとめ

おっさん独り言のようなブログになってしましましたが、若い人は、チャンスがあれば、外資系の仕事を経験することをオススメします。

英語力があれば、海外でもかまわないでしょう。
仕事に対する文化の違いと効率化された教育のシステムを体験することは無意味ではありません。
そのかわり仕事は安定しない可能性はありますが、給与はめちゃくちゃ高いです。

そこで得た技術と経歴は、絶対に無駄にはなりません。

大手SIerの人は、その会社でいつまでいられるかわかりません。
ある年齢(もしかしたら40歳リストラ)になったら、放り出されるかも知れません。

終身雇用の時代は終わり、自分の技量で仕事をする時代になってきます。
大手企業だけの経歴で45歳で追い出された場合、多くの人は同じような給与をもらうことは難しいでしょう。

しかし悲観しないでください。
45歳でリストラされてもIT小僧のように60歳手前まで現役のエンジニアも大勢います。

最初の会社で汎用機+COBOLの世界から3年で足を洗って正解だったと思います。
残念なのは、もう少し早く出ていけば、海外で仕事ができたかな?

と思うぐらいです。

あなたの人生は、あなたが決められるのです。

大きな可能性に健闘を祈ります。


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