「Javaって、いまさら話題になる?」と思った人ほど、最近の空気の変化に驚くはずです。
いまJava界隈で起きているのは、単なるバージョンアップの話ではありません。
Oracle Javaの価格・ライセンスへの不安から“Oracle離れ”が加速する一方で、AI機能の実装や運用基盤としてJavaが再評価されるという、真逆にも見える動きが同時に進んでいます。
本記事では、Javaの最新情報をお届けいたします。
目次
Java界隈に何が起きているのか?
Oracle離れとAI時代の“再評価”が同時に進む理由
ここ最近、Javaをめぐるニュースがにわかに増えています。
「Oracle Javaからの移行が加速している」「OpenJDKベンダーの選定が経営課題になっている」「AI用途でJavaが再評価されている」
一見ばらばらに見えるこれらの話題は、実は同じ流れの中で起きています。
きっかけのひとつが、Azulが発表した「2026 State of Java」調査です。このレポートでは、多くの企業がOracle Javaの価格やライセンスモデルに不安を抱き、実際に移行を進めていることが明らかになりました。
Javaは長年「当たり前に使われる基盤」でしたが、その前提が揺らぎ始めているのです。
Oracle Javaへの不安が“空気”から“行動”へ
Java自体が問題になっているわけではありません。問題になっているのは、Oracleの商用ライセンスモデルです。
近年のライセンス体系は、単なるサーバー単位ではなく、従業員数ベースに近い考え方へと変わりました。これにより、企業によってはコストが予想以上に膨らむ可能性が出てきました。Javaを直接使っていない部署まで影響する場合もあり、「どこでJavaが動いているのか」を正確に把握する必要が出てきたのです。
Azulの調査では、多くの企業がOracle Javaからの移行を検討、あるいはすでに実行していると回答しています。
つまり、これは一部の技術者の不満ではなく、企業レベルの意思決定になっているということです。
OpenJDKという選択肢と“運用品質”の問題
Oracleから離れるといっても、Javaそのものを捨てるわけではありません。多くの企業はOpenJDK系のディストリビューションへ移行しています。Eclipse Temurin、Amazon Corretto、Microsoft Build of OpenJDK、Azul Zuluなど、選択肢は複数あります。
ただし、ここで重要なのは「どれも同じJavaだから問題ない」という単純な話ではないという点です。企業が重視しているのは、セキュリティパッチの提供スピード、長期サポート体制、クラウド環境での安定性、そして監査対応のしやすさです。
つまり、Javaの選定は単なる技術選択ではなく、リスク管理やコスト最適化の一部になっています。これが「Java界隈が騒がしい」理由のひとつです。
AI時代にJavaが再評価される理由
興味深いのは、Oracle問題とは別に、AIの普及によってJavaの価値がむしろ高まっている点です。
AIアプリケーションはPythonで開発されることが多いですが、企業の基幹システムや業務ロジックの多くは依然としてJavaで構築されています。AI機能を既存の業務システムに組み込む場合、その“母体”としてJavaが使われるケースが非常に多いのです。
Azulの調査では、Javaを使ってAI機能を実装している企業が増加していることが示されています。ここでのJavaの役割は、AIそのものを作ることではなく、AIを安全かつ安定的に業務へ統合することです。
AI時代だからこそ、成熟した運用基盤としてのJavaが再評価されている。これは一見逆説的ですが、実務の現場では自然な流れです。
バージョン進化も静かに進んでいる
Javaは半年ごとのリリースサイクルが定着し、LTS(長期サポート)版を軸に移行する企業が増えています。Java 21、Java 25といったLTS版を節目に計画的なアップグレードを行うことで、古いバージョンを放置するリスクを減らす流れが強まっています。
この“定期移行”の文化が、Oracleライセンス問題と重なり、いま大規模な移行検討が一斉に表面化しているのです。
まとめ
いまJava界隈で起きていることは、言い換えるとこうです。
「Oracle Javaの不確実性が、Java運用の現実を“見える化”させた」
その結果、OpenJDK移行、クラウドコスト最適化、AI統合という“避けられないテーマ”が一気に同じタイミングで噴き出しています。Azulの調査数字は、その熱量が一部のオタク界隈ではなく、企業の現場レベルに達していることを示していました。
AIの進化により ソフトウェア産業の縮小が叫ばれています。
市場では、すでに SaaSに対して厳しい評価がされていて MicrosoftやSalesforceなども影響を受けつつあります。
その状況下で Javaは、COBOLと同じように生き残ってゆくことは間違いないと思いますが、注意深く見守るしかないでしょう。