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IT小僧の時事放談

氷の下の秘密基地を封じ込めろ グリーンランド キャンプ・センチュリー

2018年4月5日


「秘密基地」子供の頃につくったなぁ・・・
という人も多いのではないでしょうか?
子供のつくる秘密基地は、環境にそれほど影響を与えるものではありませんが、今回の話の中に出てくる秘密基地は、大問題です。

米ソ冷戦の中、事実上使えないぐらいの威力を持った水素爆弾や衛星を使った宇宙戦争まで、異常な緊張の中、軍事拡張を競っていました。

今回の
「IT小僧の時事放談」
では、
「氷の下の秘密基地を封じ込めろ」
と題して
「冷戦時代の後始末」
について考えてみました。

今回も小難しいことをなるべく簡単に解説しながらブログにしました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。

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キャンプ・センチュリー

1959年 米軍は、対ソビエトに対してある秘密基地を建設しました。
基地の名前は、「キャンプ・センチュリー」
場所は、北極から約1,300km離れた、グリーンランドの分厚い氷の下
氷にトンネルと掘って、600発の核ミサイルを設置しようとしていました。
さらに、4000Kmもの鉄道をつくり、物資の輸送まで考えていたそうです。

動力は、ディーゼルエンジンと小型原子炉
もうここだけでかなりヤバそうな状況ですね。

表向きは、「学術研究施設」でした。
しかし、氷の地下には、核ミサイル基地!

今では、絶対に考えられない状況ですね。
?いや、表に出ていないだけでなんかやっているかも知れないけど

冷戦時代

50歳を過ぎた年齢の人なら覚えていると思いますが、1945年から1989年の44年にかけて第二次世界大戦後の世界を二分した西側諸国のアメリカを盟主とする資本主義・自由主義陣営と、東側諸国のソ連を盟主とする共産主義・社会主義陣営との対立構造のことを言います。米ソ冷戦や東西冷戦とも呼ばれることもあります。

冷戦というのは、実際にこの2国間が戦争をしたわけではなく、軍備拡張が行われていました。

最大の核弾頭数は、諸説ありますが、数で8万発とも言われています。
現在は、減少傾向にあり 2016年3月時点で、世界には約15,350発の核兵器が存在しています。
人類を何度破滅させることができるのだろうか・・・

ロシア、アメリカ、フランス、中国、イギリス、パキスタン、インド、イスラエル。北朝鮮 他・・・
持っている数で言えば、中国よりフランスのほうが多いんですね!

オバマ元大統領が、核廃絶を訴えてノーベル平和賞をもらっても 何処かの核廃絶運動団体がノーベル平和賞をもらっても現実は、こんなもんです。

余談ですが
ノーベル平和賞をもらった核廃絶運動団体(ICAN)は、日本に来て「核廃絶が・・・と騒いでいましたが」、「騒ぐなら持っている国に言ってくれ」と言いたい。
どうせ「言いやすい国でしか運動していないんだろ」と個人的に思っています。
米国の核の下で守られている日本が「核禁条約批准」など言えるわけがない。

現在の核兵器は、「使うのではなく政治的利用になっている」ため、実際に使われることは、「イカレタ指導者」でないかぎり現実的ではないと思います。

さて、本題にもどして
冷戦時代につくられた「核兵器」「核シェルター」、特に核シェルターは、物置に使われていたり、再利用されていますが、氷の下にある「秘密基地」はかなりやっかいな代物になっているらしいです。

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放棄された基地

グリーンランドの氷の地下に建設された「キャンプ・センチュリー」
小型原子炉まで置かれていて、本格的に運用されるか?
というところで大きな問題が、発生しました。

氷が動いていたのです。

いまでこそ、南極の氷などが移動しているということは、研究でわかっているのですが、当時、1950年台では、「氷が動く」とわかっていなかったのかも知れません。

この秘密基地には、図書館や映画館、診療所、キッチンと食堂、教会などが設置されていました。
各施設に教会ですか? 何を祈っていたのでしょうか?
軍事基地にも娯楽施設や教会をつくるのは、いかにも米国らしいと思います。

1967年に基地が放棄されました。
一応、原子炉とか兵器類は、持ち出しましたが、その他は、そのまま 置きっぱなし。
米軍からすると「氷に閉ざされてしまうからいいだろう」と思ったに違いありません。
とここまでは、よかった?のですが、地球温暖化のため、氷が溶けだし、過去の秘密基地から汚染物質がでてしまう危険性が報告されました。

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秘密基地のお掃除は、誰がするの?

2016年、ブラウン大学で政治学の研究をしているジェフ・D・コルガン教授は「Global Environmental Politics」にキャンプ・センチュリーについて、気候変動がもたらす二次的な環境破壊と新たな政治的対立という2つの問題を提起しました。
「Global Environmental Politics」というのは、「地球的な環境に関する政治」とでも言いましょうか?
環境と政治について書かれている書籍です。
興味のある方は、英文ですが、読んでみてください。

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廃棄物には、化学廃棄物が2万リットル、「未処理の下水に残る生物系廃棄物」が2,400万リットルあるそうです。
「未処理の下水に残る生物系廃棄物」というのは、人間の排泄物かと思われます。

これらが、氷の中に流れ出し、生態系に影響を与える可能性があるという指摘がありました。

基地建設の米国
デンマーク(当時グリーンランドを統治)
グリーンランド(自治政府がありますが、デンマークです)

それぞれ、合意のもとで基地をつくったわけですが、廃棄についてまで合意は、なかったようです。
基地を掃除するのも無料ではないのでそれを巡ってどうするのか決まっていません。
もともと「グリーンランドに核を持ち込むことがグレーゾーン」なわけで米国としては、「静かにしておいて欲しい状態」だったのでしょう。

というわけで今も基地は、そのまま残されています。

まとめ

基地を造った当時は、後年の環境問題など気にもしていなかったわけです。
これは、軍事基地だけではなく、ベトナム戦争の枯葉剤、戦争ではないけど、後先考えない政策で消えてしまった「アラル海問題」など多くの負の遺産が眠っています。

個人的には、「花見に行った客のごみ問題」ではないけど「基地をつくったやつが後片付けをする」のが、当たり前だろう。
と考えています。

知らぬ存ぜぬで「騒がないで静かにしてほしい」と願っているのは、日本の政治だけではなさそうですね。

米軍は、グリーン欄のの氷の下に軍事基地をつくっていた。
https://wired.jp/2018/04/03/americas-secret-ice-base/

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追伸
この国の政治、「モリトモ問題で一年も無駄にしている」ことは、なんとかしてほしい。
与党も野党も揚げ足取りではなく 政治をしましょう
もう飽きたし、くだらない、もっと大事なことあるだろう!

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