3月27日(米国時間)Appleは、教育向けの発表会を開いた。
急遽という開催されたのは、「iPhoneビジネスばかり目を向けたツケ」がまわってきたからである。
iPhoneだけにビジネスを集中してきたAppleが、あわてて教育現場に注力してもすでにそこは、Googleの独壇場だった。
今回の
「IT小僧の時事放談」
では、
「失ったものを取り戻すのは大変です! Apple教育用デバイスの衰退」
と題して
「君は、Appleにときめいているか?」について考えてみました。
今回も小難しい話をできるだけ簡単に解説しながらブログにしました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
米国教育デバイス
現在、米国における学校のコンピュータは、Chromebookと呼ばれるものが半数を占めるようになりました。
Chromebookは、Googleが開発した、Webを中心としたデバイスです。
タブレットになったり、ノートパソコンのように使えたりします。
頑丈、メンテナンスも簡単、セキュリティも心配なし、そして低価格
学校のような大量に購入するところでは、コストが重用なウェイトを占めます。
学校教育では、長年アップル製品が使われてきました。
スティーブ・ジョブズは、Appleの初期から教育に力を入れてきました。
1980年代初頭にパソコン「Apple IIe」を学校に数千台も寄付したことからはじまり、学校には、Apple製品が普通に存在する状況だったのです。
彼がこの世を去った後、Appleは、iPhone/iPadに注力し、教育現場に力を入れていなかったわけです。
その間、Chromebookという安価で丈夫、管理しやすいデバイスが、学校に浸透してゆきました。
スティーブ・ジョブズはすべての学生の手にコンピューターを与えたいと望んでいたが、その理想は「MacBook」ではなく、Chromebookが実現したことになります。
Appleのシェアは2014年の50%から、2017年には、19%まで下りました。
Chromebook
OSは、Google Chrome OS
Chrome上で動作するアプリを使うことができます。
値段も安く、セキュリティも問題なし(ブラウザ中心なので)
Gmail,Google Drive,Document、Spreadsheet、PhotoなどGoogleアプリが使えるので大抵のことはこれで賄えてしまいます。
また、Androidと同じようにGoogleだけではなくAsus、Acer、Samsungからも発売されています。
もちろん、低価格、日本では、高い値付されていますが、3万円程度で購入できます。
最近では、Androidのアプリが使えたり、もちろんペンも使えます。
そして大事なのが、頑丈、耐久性そしてキーボードを力いっぱい叩く子どもたちの扱いに耐えられる設計になっていることです。
また、教師用でGoogle Classroomも導入、宿題の採点、授業の内容の共有などができます。
値段は、149$からです。
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低価格iPad
3月27日(米国時間)に発表された、教育向けiPadは、今までのiPadより低価格で教育現場に販売しようとしています。
低価格と言っても教育機関向けで 299$(一般向けで329$)になっていて
さらに、ペンデバイスの「Apple Pencil」が別売りで教育機関向け 89$(一般向けで99$)
さらにキーボードは、なしである。
149$ vs 299$ だと限られた予算で大量に購入する学校では、iPadを選ぶ理由は、ないでしょう。
安くてきちんと動作すればよいわけですから、値段は非常に大事な問題です。
それとも「お金持ちの学校」を狙ったものでしょうか?
Appleは、めちゃくちゃ儲かっているのですから、原価ベースで販売しても良かったのではないでしょうか?
Windowsも教育用として 189$で提供をしていて 200$以下で展開されています。
iPadはApple Pencilも外付けキーボードもついていない状態で、価格が299$
対して
Chromebookなら、同じ299ドルで2台が購入できるうえ、誰もがすでに使い慣れたアプリ(Google ドキュメント、Gmail、Classroom)がインストールされている。
ソフトウェアで勝負?
今回の発表会では、
教科書で扱う内容を拡張現実(AR)
生徒がARを用いてデジタルのカエルを解剖できる新しいアプリ
を披露して先進性をアピールしています。
しかし、Microsoftでは、メディア企業のピアソンと提携して学校向け複合現実(MR)授業を開発しており、すでにMRヘッドセット「HoloLens」を学生には10パーセント引きで販売している。しかもマイクロソフトは、教師と生徒が利用する機能に限定したノートパソコンも提供している。
と既に先に進んでいるので「いまさら」という感じがします。
最終的には
値段と丈夫なところが大事だと思います。
なんだろうな、このダメさ加減
子供が使うわけですからあのPencilのキャップが無くならないように改造も必須ですね。
そして、iPad+Pencil+Keyboardで300$以下だったら、勝算ありだと思うのですが・・・
儲かっているからこそ このぐらいの勝負をしてほしかったな!
Chromebook iPad対策版 発表
米国時間3/26Googleは、Chrome OSを載せた初めての教育用タブレットを発表
Acer Chromebook Tab 10
これから子どもたちが手にすることになる、と思われるこのタブレットは、サイズが9.7インチの2048×1536で、お値段はAppleのエントリーレベルのiPadと同じ329$
Chromebook は199$の製品もありますが、Acer Chromebook Tab 10は USB Type-C やそこそこのスペック、ワコムEMRペン対応で329$という価格
Androidアプリも動作
すでに導入されている市場に対して高級版を持ち込んだという感じですね。
ARも動作させる予定になっています。
低価格版からiPad対応版まで揃えてしまいました。
しかもAppleの発表の前日に新しいChromebookを出すとは、やりすぎ感もありますね
まとめ
教育市場で圧倒的なシェアを誇っていたAppleは、iPhone/iPad重視でシェアを失いました。
確かに会社は大きくなり儲かりましたが、iPhone/iPad以外を蔑ろにしているとしか思えない戦略になっています。
iPhone自体もすでにAndroidの後追い状態で目新しいものは、なくなってしまいました。
Macintoshも進歩していません。
Cloud事業は、Appleのデバイス専用、AIに関しては、Siriは、周回遅れ状態、自動運転車も中途半端になっています。
ジョブズ信者では、ないですが、今のAppleは、「本当につまらない会社」になってしまいました。
AmazonやMicrosoft、Google、Huaweiの方が楽しいと思える今日このごろです。
「One more thing」
やるなぁ Apple!
もう一度、あの感動を・・・
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