スマートフォンは、自力で通信を行い、電子決済、持ち運びもできるというデバイスでパソコンを超える万能端末となっている。
個人情報をポケットで持ち歩いているということを自覚しなければならない。
今回のIT小僧の時事放談は、
中国の新型コロナウィルス対策 ITの使い方を理解している政府
と題して、ITの使用方法を理解している政府についてブログにまとめました。
前置きとして 「これが正解かどうか」は、別な話なので中国ヨイショと言っているのではありません。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
スポンサーリンク
目次
中国の現状
2020年4月16日の新型コロナウィルスの状況です。
中国は、感染者 83,403 死亡者 3,346と発表されています。
ジョンズホプキンス大学が照合した数値によると、米国では、641,000の感染が確認された症例が圧倒的に多くなっていて中国が報告した数の7倍以上になっています。
中国の武漢から拡散したとされる新型コロナウィルス(COVID-19)は、中国で広がり、その後世界中でパンデミック状況になっています。
その中国は、拡散がほぼ止まり、感染数、死亡者も激減している。
武漢も閉鎖から解放されている状況で中国は少しづつ活況を取り戻しつつある。
どうやって、拡散を止めたのか?
もちろん、人民解放軍による都市閉鎖というのも効果があったと思うけど
ITの活用が大きな効果があったとされている。
その手法とは、どのような仕組みだったのか?
情報開示されていないところも多いので想像も多少あるけど考えてみました。
ヘルスコード
多くと言うかほとんどの人がスマートフォンを持っています。
スマートフォンのメッセージアプリのWechatは、数億人が使用しているといわれています。
このWechatにヘルスコードを配置しました。
赤、黄、緑
ヘルスコードは、サインアップのページで
自分の名前、国民識別番号またはパスポート番号、電話番号などの個人情報を入力
次に
旅行履歴、過去14日間に確認済みまたは疑いのあるCOVID19患者と接触したかどうかを報告
さらに 発熱、疲労、咳、鼻づまり、鼻水、喉の痛み、下痢などの症状がある場合は、ボックスをチェックします。
この情報をアップロードし当局によって確認されたあとに
赤、黄、緑のQRコードが割り当てられます。
上海のQRコードの例
あくまでも自分で入力しているわけですが、当局によって確認ということでどうやって確認しているかは、透明性がありません。
中国では、電子決済が主流になっているので
「どこで誰がいつ何を購入」
したという情報は、事実上 当局が持っています。
また、監視カメラがいたるところにあるために市民の行動は、ビックデータとして取り込んでいます。
ビックデータを基準にAIで赤、黄、緑のQRコードを発行しているのではないか?
と 想像することはできます。
仕組み
赤、黄、緑のQRコードは、市民の行動を判定するために使われています。
例えば、
浙江省東部の沿岸都市である杭州は、検疫に入る市民を決定するためにヘルスコードを使用しています。
※杭州は、アリババの本拠地
杭州では、色によって行動規制を実施
赤色コードのユーザーは14日間政府の検疫または自己検疫
黄色コードのユーザーは7日間隔離
緑色コードのユーザーは自由に市内を移動
住民は公共の場所に入るときにQRコードをスキャンする必要があります。
そのことで公共エリアでの人々の移動のトラッカーとしても機能します。
新型コロナウィルスの感染が確認された場合、QRコードのスキャン情報で感染者が、どこに行っていたかを把握できるため、その感染者と接触していたと疑わしい人を特定することができます。
もちろん特定された人は、すぐに検査が行われるという流れになり、感染者の特定と早期発見、隔離ができるという仕組みです。
また、3月1日に当局は、AlipayとWechatの両方からアクセスできる3色のQRコードのバージョンを発表しました。
ユーザーは、名前とID番号を提供するだけでなく、カラーコードを取得するために顔認識が追加されました。
このシステムは政府機関によって開発および運用されていて
インターネット大手、アリババ (BABA)とテンセント (TCEHY)は、協力しているとコメントしています。
温州の温州駅に到着したときに、電話で緑色のQRコードを携帯電話に表示してセキュリティチェック
全国で拡大中
新華社は、2月15日、国務院傘下の電子政府機関がアリペイに、全国に展開するヘルスQRコードの開発を加速するよう指示しています。
アリババのヘルスコードシステムは、2月末までに200以上の都市でヘルスQRコードを導入
テンセントのヘルスコードシステムは3月の時点で300を超える都市にまで拡大
流行防止コード
国家保健委員会の当局者である毛沢南氏
「地方政府がデータ共有を通じてお互いのヘルスコードを認識し、基本的なデータの相互認識と共有を実現」
と発表している。
必須になってきたヘルスQRコード
ヘルスQRコードは、人々の移動の自由を決定しています。
緑色のコードホルダーは州内を移動でき
黄色のコードホルダーは移動できません。
赤色のコードホルダーは隔離されます。
湖北省と武漢を離れるすべての居住者と訪問者は、スマートフォンに緑色のQRコードが必要となっています。
乗客は4月8日、武漢の漢口駅前
個人情報より沈静化が最優先
このヘルスQRコードは、個人から収集した一連のデータ(個人情報、場所、旅行履歴、最近の連絡先、健康状態など)に依存しています。
自由主義社会の国では、このような情報を当局に預けるのは反対の声も多いのは、事実
しかし、単なる病気の問題ではなく、経済、社会状況に大きな影響が出ている状況で
「個人情報とかすでに意味をなさない」
というより
「そんなことよりもパンデミックを抑えることが重要」
という状況です。
AppleとGoogleが、Bluetoothを使った似たようなシステムを共同で構築しようとしていますが、個人情報法が保護されているとしても
あの欧州のGDPRなどを立ち上げた人権主義も反対を唱えていない。
これは、新型コロナウィルスのパンデミックが人々の主義主張を超えた問題に発展しているということになっている証拠だと思う。
緊急事態では、
「個人情報もあったもんじゃない」
「一刻も早く沈静化されるなら個人情報もなんでもかまわない」
という考えに変化してきたわけです。
もっとも、集めた個人情報が、パンデミックが沈静化したあとに適切に処理されるかどうかは、わからない。
「国防支援本部の許可なしに、誰もデータを見ることはできないだろう」
雲南省南部の警察に勤務するビッグデータの専門家であるLiu Yuewen氏
まとめ
中国だけではなく、ITを効果的に利用していた台湾は、感染率が低くなっています。
一方、年配者が権力を誇示している日本の政治は大混乱、ITを活用することも彼らの頭にはこれっぽっちもないでしょう。
テレワークなど理解していない人たちが
「テレワークをすすめなさい」
なんて言っても
「なんの説得力もない」
IT活用の意味もわからない人たちは、専門家の意見を聞いてほしいし邪魔をするなと言いたい。
日本では、官僚と政治家がIT活用など考えもない頭の悪さを晒している
杭州では、政府は3月21日、住民が地下鉄の駅、ショッピングモール、ホテルなどの公共の場所で健康コードを提示する必要がなくなっています。
写真と記事の参考としてCNNを引用しています。
スポンサーリンク
新型コロナウイルスと闘う世界中の医療従事者に、感謝の気持ちを👏🏻絵文字で表してツイートしませんか。以下のハッシュタグで絵文字もご利用いただけます👏🏻👩🏻⚕️🧑🏻⚕️👏🏻
日本語:#家で過ごそう#うちで過ごそう#家にいるだけで世界は救える
英語 :#StayAtHome#StayHome#StayAtHomeSaveLives pic.twitter.com/6QEvkldCwA— Twitter Japan (@TwitterJP) April 8, 2020