突然ですが、必殺仕事人ご存知ですか?
中村主水こと故藤田まこと主演の人気ドラマです。
劇中で仕事人が仕事(殺人)に出かけるときに、必ず依頼者の銭を取ってから出かけます。
それはなぜか わかりますか?
今回のIT小僧の時事放談は、
ケータイショップのサービスが有料になるかも知れないというお話 docomoとSoftbank導入検討か!?
と題して、「ケータイショップにおけるサポートを一部有償化」ということについて考えてみよう。
最後まで読んでいただけると幸いです。
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目次
改正電気通信事業法
2019年10月1日施行された「改正電気通信事業法」によってユーザーは、スマートフォンは、「実質値上げ」されてしまいました
- 携帯電話の端末代金と通信料金の完全分離が義務化
- 通信サービスの継続利用を条件とした端末購入補助は禁止
- 継続利用を条件としない場合も端末購入補助は最大2万円
総務省の思惑は外れ、携帯電話料金は4割下がらず、携帯電話の端末代金が実質定価になるという最悪の状況になってしまいました。
この総務省の施策により
最大半額、実質0円
というような派手なチラシや看板は消えつつあります。
ユーザーにとって月の通信量と携帯電話代金がごちゃまぜだろうが、安くiPhoneなどの高級端末を使えるということについて納得してい他人も多いはず。
総務省の指示通りに契約解除料金を1000円以下にしても
- 簡単に携帯電話会社を変えるでしょうか?
- 2年縛りでスマートフォンが半額になるのだったら、別に構わないという人多いと思います。
総務省は、それらをすべて 禁止してしまいました。
これって ユーザーにとって有益だったのでしょうか?
これからは、iPhoneを2年毎に買い換えるなど 一般サラリーマンには厳しくなってきます。
簡単にスマートフォンを買い換えることが金銭的に難しくなってきたのです。
通勤電車の中をみても 最新のiPhone ほとんど見かけませんよ。
その代わり、iPhone 8はよく見かけます。
つまり、スマートフォンの販売台数の減少は確実に起きるでしょう。
こんなことなら、総務省が変な口出しをしないほうが良かったかも知れません。
でも、困っているのは、ユーザーだけではないのです。
ケータイショップの憂鬱
端末の販売台数減少は、携帯業界共通の問題ですが、もっとも大きな打撃を受けそうなのがケータイショップを運営する販売代理店です。
端末が売れなければ、携帯電話大手から受け取る販売手数料が減るために売上は、確実に下がります。
販売手数料が減るということは、販売店にとって死活問題
今後、ケータイショップが減ることになるでしょう。
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サポート
ケータイショップには、実にいろいろな人がやってくるそうです。
新規契約、端末買換などは、ショップの利益になります。
一方、修理、解約、などは、利益にはなりません。
また
「住所録の移行」
「スマートフォンの使い方を教えて?」
「なんか おかしんだけど」
「FacebookやInstagram、LINE、モバイルSuicaのセットアップ」
「質問」
これらは、すべて サービスとして無料としてやっているところも多いと思います。
そもそも
「FacebookやInstagram、LINE、モバイルSuicaのセットアップ」
などは、個人情報に関わるもので「本人がやるべきもの」なのでショップ店員にやらせることではありません。
端末の販売とその後の故障などには対応しますが、個人がどんなアプリを使ってもショップの責任はないのです。
自分の知り合いで
「Instagramでイイねが押せなくなったけど ショップに行かなければ?ならない」
とInstagramでメッセージを送ってきた人がいました。
「いやいや、Instagramは、あなたがインストールして使っているわけで、ショップの人は関係ないでしょ
Instagramの人に聞いてくれ」
と返事を出しましたが、こんな自社のアプリ以外でクレームやセットアップをお願いに来る人って結構多いんじゃないでしょうか?
待ちつづける人々
都内のケータイショップには、多くの人が溢れています。
一時間待ちとかザラで半日近く待たされている人もいます。
携帯ショップで新規契約をすると、お役所からの通達のため店員さんが多くの確認や説明、そして署名をしなければなりません。
ですから、一人の顧客に対して、最低30分以上かかるのが当たり前となっています。
では、それ以外に待っている人はなんでしょうか?
豪華なソファに座り、新聞をみていたり、のんびりしている人もいます。
忙しいビジネスマンならば、ケータイショップで数時間も時間を使うことはできないと思いますし、そもそも時間の無駄です。
もし待っている人が、
「スマートフォンの使い方を教えて?」
「FacebookやInstagram、LINE、モバイルSuicaのセットアップをお願いしたい」
「質問あるんです」
など契約絡みや機種変更で ない場合、ショップの店員さんは、無料で仕事をしていることになります。
サービスと言えばサービスなんですが、おカネにならないでコスト(時間)がかかるのは、経営的な問題になるはずです。
サービスの有料化へ
そこで docomoやSoftBankは、一部サービスを有料化へと舵を切ろうとしています。
docomoのサポートの一部有料化
他店舗で購入した「持ち込み端末」に関するサポートの有償化を検討しています。
自店舗で購入した端末についてはApple IDやGoogleアカウントの設定、電話帳の移行などを原則無償とするが、
持ち込み端末については、3000円程度の手数料を徴収する方向で調整
というニュースが流れています。
そして
FacebookやInstagram、LINE、モバイルSuicaなど他社アプリ・サービスのサポートもメニュー化し、有償で受け付けていくことを検討
です。
Facebookインストール 有料でございます。
気軽に「LINE インストールして」なんて言えなくなります。
顧客:「LINE 設定して」
店員:「はい、3000円いただきます」
顧客:「うそだろう カネ取るんかい サービスだろ」
店員:「いいえ 3000円となっております」
顧客:「じゃぁ 自分でやるわ」
店員:「はい、頑張ってください(最初から自分でやれよ・怒)」
こんな会話が続くかも知れません。
ケータイショップが街から消えないために
ケータイショップで
「なんでもサービスしろ!」
という傲慢な顧客が増えて、本来の営業が阻害されたとしたら
そのケータイショップは、衰退し、やがて街から撤退するかも知れません。
ショップがなくなって本当に困るのは 契約、買換、故障、代替え機、緊急対応などを
「本当にショップを必要としている人たちです」
それ以外の
「スマートフォンの使い方を教えて?」
「FacebookやInstagram、LINE、モバイルSuicaのセットアップしてくれ」
「アプリの使い方教えて」
「アプリが動作しないんだけど」
という携帯電話会社以外のアプリの相談は、おカネを取るべきです。
特にSNSの設定などは、個人情報が面倒です。
おそらく 誓約書などにサインをしてもらう必要があるでしょう。
そこまで手間をかけてまで無料でサービスする必要はありません。
ショップ店員は、ボランティアではない
喫茶店の水とおしぼりは、無料のサービスですが、お客は、その後に必ず注文します。
ケータイショップの「無料サポートを強要」している顧客は、その後にスマートフォンやケーブルなどの周辺機器を必ずしも買ってくれるわけではないのです。
今のところ、docomoやSoftBankでは、まだ検討しているという状況で正式決定ではありません。
また、他店舗で購入した「持ち込み端末」に関するサポートが対象で「なんでもかんでも有料」と言っているわけではありません。
しかし
「お客なら無料にするのが当たり前」
「お客ならなんでもやってくれる」
なんて人は、少なからずいると思います。
ケータイショップは、慈善事業ではなく ビジネスとして成り立っているわけですから
なんでも無料ということを止めて
「サービスに、きちんとおカネを払う」
という姿勢は大事だと思います。
おカネを払う、おカネをいただく
という関係でより きちんとした対応が成立します。
ショップ店員は、ボランティアではないのです。
キャッシュレスサービス
ニュースでキャッシュレスを推しています。
でも設定の仕方も使い方もわからない人多いと思うんですよ
本当にキャッスレスを推し進めたいのだったら
- アプリのインストールや設定などで専門のサービス事業に資金援助をしたり
- 自治体などが主体でスマートフォン教室など高年齢化に向けてもっと開催するという方法もあります。
- なんだったらケータイショップに補助金でも出して対応してもらったらいかがですか?
キャッシュレスとかポイントとキャッシュバックとか宣伝しても それは、本当に役に立つかどうか?
お役所の責任も重いと思うんだよね。
まとめ
テレビドラマの必殺仕事人は、必ずおカネを取って仕事(殺人)に入ります。
それはなぜか わかりますか?
という質問を冒頭にしました。
正解は、
カネをもらわなかったら 「ただの人殺し」だからです。
仕事人ですから、闇雲に人殺しはしません。
そこにはおカネをもらうビジネスが成り立っているのです。
ちょっと話は脱線しましたが、サービスの有料化は、ありだと思っています。
自分でできないものに対して対価を払うという「あたりまえ」の社会にならないとケータイショップだけではなく多くの仕事は消え去ってしまいます。
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