これまで、数多くの業務システムを構築してきました。
業務システムというのは、会社の中に入り込んで仕事を進めることが多く企業風土というものがわかってきます。
若手ばかりの会社、年配の人ばかりの会社 など企業や業種などによって様々な特色があります。
その中で、離職率が高い会社があります。
求人をしている割には、定着率が悪い。
なぜ社員が定着しないのだろう?
人事担当者で悩んでいる人が多いと思います。
今回のIT小僧が物申すは、
若手や中堅社員が辞めてゆく理由について考えてみよう 離職率の高い原因は、閉塞感によるモチベーションの低下
と題して、離職率が多い理由について考えてみよう。
小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
離職率
まず離職率について考えてみよう
離職率(りしょくりつ)は、ある時点で仕事に就いていた労働者のうち、一定の期間(たとえば、ひと月 、ないし、1年なり3年)のうちに、どれくらいがその仕事を離れたかを比率として表わす指標
ウィキペディア
日本では、厚生労働省が労働市場の動向を捉える指標として離職率を計算し、公表している。
学歴別就職後3年以内離職率の推移
https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000369541.pdf
厚生労働省が行なう調査は、抽出調査のため、離職率の計算は推計値となっている。
この数値が合っているかどうかは、疑いを持たれる事案もあったため正確かどうか疑問があることを付け加えておこう。
昨年の数値を見ると「おおよそ、30%」と高い水準になっている。
つまり、10人入社して3年で3人が辞めるという計算になります。
また、業種によっても離職率は、幅があり。
電気・ガス、海運、電気機器、医薬品などの業種で離職率が低く
定着率が高い
証券・商品先物業、小売業、サービス業などでは離職率が高い
定着率が低い
ノルマが多い業種は、離職率が多いとも考えられます。
ここまでは、一般論ですが、次の章からが本題です。
離職の5つの理由
離職率が多い企業として主に次の5つがあげられている。
- 労働基準法に違反している。
- 求人票(求人広告)と労働条件通知書の内容が異なる。
- メンター・教育者が不在、もしくは適した人材を選出していない。
- 評価制度が存在しない、もしくは、意味をなしていない。
- 福利厚生などがない、もしくは少ない
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労働基準法に違反している。
いわゆる ブラック企業とも言える存在です。
結構多いと思われます。
この場合、お役所(労働監督局)に訴えても企業の実態はなかなか表には出てこないためにいつまでたってもなくならないでしょう。
IT小僧が経験したところでは、
「部下にタイムカードを定時に押させてから 残業させる」
なんてことが日常茶飯事に行われてきました。
※今は、あまりないと思いますが、中小企業では、まだあると思います。
こういう企業は、経営者が変わらない限り改善されないと断言します。
求人票(求人広告)と労働条件通知書の内容が異なる。
これは、よくある話で「実際に業務ついたら違っていた」なんてことは多い。
求職者にとって求人票(求人広告)が、数少ない情報源なので「騙された」と感じることでしょう。
また、求人の職種ではなく、実際に別の業務付かせることもあります。
求人票(求人広告)以外の情報をネットで探っても
たいていは、悪口でしかも辞めた人が書いているものが多い ので本当にそうなのか疑問です。
ただ、積極的にネットでの会社の評判を検索するのは無意味ではありません。
同じような意見が多い場合、それは、ある意味、本当に起こった可能性が高いのです。
メンター・教育者が不在、もしくは適した人材を選出していない。
10年以上前の中小コンピューター業界では、当たり前とも言える状況で
「仕事が忙しくて 教えてくれない」
「そもそも教える能力がない」
なんてことは日常茶飯事です。
コンピューター業界は特殊としても、
「人に教える能力は、仕事ができる能力とは別である。」
ということを覚えておいて下さい。
ここをわかっていないと、「教え方が下手」と言われて離職してしいます。
評価制度が存在しない、もしくは、意味をなしていない。
評価制度は、難しいことが多く、営業成績など数字に見えるものは、分かりますが、それ以外の評価は、できないでしょう。
オーナー企業の場合、評価制度が曖昧なところが多い傾向があります。
いっそのことAIのシステムを導入して評価したほうが、文句が出ないでしょう。
福利厚生などがない、もしくは少ない
これは、中小企業では、いたしかたないところ、収益に左右されます。
ここまで主に5つ挙げてきましたが、これ以外に大きな離職率が高い理由があります。
次の章では、若い人の離職率が多い企業の1例について考えてみよう。
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閉塞感とモチベーション
これは、IT小僧が実際に体験してきたことです。
ある会社は、離職率が高く、
中途入社 5人に対して、3ヶ月後に4人退社
新入社員10人入社で3年後に3人しか残らない
若い人は大量に入ってくるけど 3年以降急激に退職者が増える
そのために中間管理職がほぼ壊滅、残ったのは、起業当時の社員と年配社員のみで
30歳代、40歳代が、壊滅している。
その原因は、閉塞感です。
この会社では、ネットサービスを展開しています。
新入社員も「新しいサービスをつくりたい」と希望を胸に入社してきます。
中途採用の社員も同じです。
しかし、実態は、「現在のサービスを守ること」で収益があがっているため
「新しいサービス」を作りたがらない。
正確には、新しいサービスを展開したが、
「半年程度で成果がでないとクローズ」
新しいサービスの担当者は、責任を負わされて会社を辞めてゆく。
典型的な「過去の栄光に縋って生きている会社」といって良いでしょう。
こういうサービスでの多くは、広告会社にカネを払って任せっきりなところが多い。
新サービスが成功するかは、サービス内容と世の中のニーズが合致するかどうかにかかっています。
うまく波に乗れれば成功するし、乗れなければ失敗する。
何十億かけようともダメなときはダメなのです。
こういう閉塞感によるモチベーション低下が有望な新入社員や途中入社の人間が去ってゆく原因です。
「この会社では、自分の思った仕事ができない」
と思ったら、会社の色に染まる前に転職したほうが、賢いと思います。
転職エージェントに登録して自分が求められる仕事を見つけましょう。
まとめ
会社って単なる生活だけだったら、
「自分を殺せばいいだけで 仕事が終わったら とっとと帰って 自分のことをやればよい」
そういう生き方もありです。
でも、そういう人だけではなく、古臭い言葉ですが
「やりがい」
を求め流人も多いのです。
新入社員が、すぐやめる、中途入社組が、持たない
「経営層は、なぜ? うちは、多くの社員が辞めるんだろう」
と本気で悩んでいるとしたら
「会社に閉塞感があるかどうか?」
ということを考えてみてください。
もっともこのブログを経営層が読んでいるとは思えないけどね。
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閉塞感を感じたらエージェントに登録して次を目指そう。
あきらめて仕事を続けるのは、大事な時間の無駄です。
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