『通信サービス(回線契約)とセットで販売するスマホの割引は2万円まで』
この2つの施策のために今後スマートフォンは、定価に近い金額を支払わないと買えなくなってしまいます。
目的は、「2年縛りなどの囲い込み禁止」です。
囲い込みが無ければ、他の携帯電話会社に移動しやすいという理屈ですが
それって、消費者のために行っているのでしょうか?
今回のIT小僧のブラック時事放談は、
総務省は、国民にiPhoneを買わせたくないらしい。
と題して、自由競争に介入してきた総務省のやり方について考えて見ようと思います。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
回線契約をしない半額サポート
SoftBankは、2019年9月13日に端末購入プログラム「半額サポート+」を開始します。
半額サポート+ SoftBank
- 4年契約の割賦契約でスマホを購入
- 2年間利用した後、「ソフトバンクで機種変更」した上で「利用中のスマホを返却」すれば、残った支払いの最大2年分が免除になる。
つまり、
「ソフトバンクの回線契約を必須にしなければいいだろう!」
という抜け穴を狙ったものです。
ただし! 以下の条件があった。
- 端末にはソフトバンクのSIMロックがかかっている。
- 購入から100日以上が経過しなければSIMロックを解除できない。
つまり、SoftBankから4年分割でスマートフォンを購入できるけどSoftBankの契約者じゃないとSIMロックがかかっているのでWi-Fi以外使えない。
100日経過したら、SIMロック解除できるのでスマートフォンの対応するSIMを挿せば使える。
ちょっと微妙な仕組みですね
この購入方法に関して
総務省の有識者会合「モバイル市場の競争環境に関する研究会」がクレームを出した。
ずるいぞ! SoftBank というわけである。
アップグレードプログラムEX au
auも対抗策を出してきた
対象のスマホご購入時に「アップグレードプログラムEX」にご加入いただき、かつ機種代金を割賦契約(48回)いただくと、24カ月間ご利用後に新たな機種に変更した際に、それまでご利用いただいたスマホの分割支払金残額相当分(最大24カ月分)のお支払いが不要となります。
ただし、毎月 390円の支払いが追加されます。
現金販売価格/支払総額:72,000円
実質年率:0% 頭金:0円
賦払金:1,500円/月×48回(72,000円)
支払期間:50カ月 支払回数:48回
こちらもSIMロックがあるので注意が必要です。
スマホおかえしプログラム docomo
docomoも対応してきました。
スマホおかえしプログラム(以下「本プログラム」といいます。)は、本プログラムにご加入いただいたdポイントクラブもしくはドコモビジネスプレミアクラブ会員のお客さま(以下「加入者」といいます。)が36回の分割払いで購入された対象機種を当社にご返却いただいた場合に、その翌々月請求分以降の分割支払金(最大12回分)のお支払いを不要とするプログラムです。
総務省の思惑つぶし
新iPhoneを売るために3社とも同じようなプランを出してきました。
総務省が「2年縛りなどの囲い込み禁止」とを言ったから
「回線契約とは、切り離したから 問題ないよね」
というわけである。
半額サポート+については、総務省が文句を言っている。
- 端末による囲い込みとなっている。
- SIMロック解除の100日ルールが残っているので囲い込みと同じ
- 25カ月目以降に新しい指定機種に買い替えた場合に最大半額となる仕組みは、囲い込み
総務省は、そんなに囲い込みされるのに不満なのだろうか?
一見「囲い込み」は、悪いように聞こえるけど
その「囲い込み」を使うことでiPhoneなど10万円以上の高価なスマートフォンを実質半額で使えるようになっていたことは事実
この制度を利用して
iPhoneを2年縛りで実質半額で使用できて、2年後毎に新しいiPhoneに機種変するというひと多いと思います。
実質値上げされるスマートフォン
『通信サービス(回線契約)とセットで販売するスマホの割引は2万円まで』
となり、実質半額などという手段は、なくなります。
10万円のiPhoneは、値引きされても8万円止まり
その他のスマートフォンも値引き額がなくなるか少なくなるため
「消費税も合わせて 実質、値上げです。」
囲い込みを禁止してまで、他社に流動させたい真意はどこにあるのでしょうか?
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消費税増税
「携帯電話料金を4割下げろ」から始まった、総務省の携帯電話会社に対する圧力は、度を越しているような気がします。
その切り札が、楽天モバイル
携帯電話の料金を下げるため当てにしていた「楽天モバイル」は、10月のオープンは不可能となりました。
それどころが、来年まで正式オープンできるか 疑問です。
楽天モバイルがこれまで言っていた
「他社が追随できない料金プラン」
で docomo、ai、SoftBankも値下げするだろうという筋書きは消滅
消費税増税による消費の落ち込みを「携帯電話料金の値下げ」でカバーしたい政府の目論見も失敗です。
そして残ったのは、スマートフォンの値段が、実質 値上げということだけが残りました。
実質値上げのスマートフォン
docomo、au、SoftBankでスマートフォンを購入するということは、囲い込みがあるけど、実質半額で入手できたのです。
日本で高価なiPhoneが、多いのは、iPhoneが、買いやすい値段で提供されていたためです。
それは、およそ半額をdocomo、au、SoftBankが、見せかけにしろ買いやすい値段だったのです。
高校生が、iPhoneをもっているなど、外国からみると「ありえない」というのが日本だったのdす。
しかし、もう そんなことはなくなります。
iPhoneも最大2万円までの値引きしかできなくなります。
スマートフォンは、定価で買うことになるでしょう。
では、通信料金は下がったのでしょうか?
大量に通信する人は、下がると思います。
その他の人にとって、微妙で少なくても4割下がるとは思えません。
※今後、変わる可能性もあります。
厳しい戦い
これまで、iPhoneをはじめ、Xperia、Galaxyなどの高価なスマートフォンは、docomo、au、SoftBankの2年縛りなどの囲い込みで比較的低価格で使用できましたが、今後はおカネがないと高給スマートフォンを使うことができません。
すでに、スマートフォンは、中低価格帯が売れていて、格安SIMと3万円程度のスマートフォンのセットが売れています。
3万円程度でもおサイフケータイや防水防塵で普段使いには不満のないスマートフォンもあります。
今後、iPhoneもXperiaもこれまでのように売れることはないでしょう。
iPhoneは、2年前のiPhone 8が販売の中心なるはず、Xperiaは、中低価格帯の端末を出さないと生き残れないでしょう。
と言っても中低価格帯には、中国、台湾のコストパフォマンスの良いスマートフォンがしのぎを削っています。
すでに3万円以下で3眼カメラが搭載されている状態の中で戦うのは厳しい。
まとめ
総務省が、2018年の夏からはじめた、携帯端末会社に対しての圧力は、
- 通信料金は、あまり下がらず
- スマートフォンが、安く購入できない。
という最悪の状況になりそうです。
総務省は、誰のために 携帯電話会社に対して規制をしてきたのでしょうか?
答えは、10月以降をを待って考えようと思っています。
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