1987年暮れ(だったと思う)
渋谷の書店で見かけた書籍で雷に打たれたような衝撃を受けました。
雑誌の名前は、Macworld もちろん英語の雑誌で表紙に
Macintosh SEが写っていたような遠い記憶が残っています。
ペラペラとめくると
「見たこともない形のコンピューター」
ディスプレイ一体型、マウス、見たことのないアイコン(たぶんフロッピー)
そして、かじったの虹色のリンゴマーク
「こいつは、いったい 何者なんだ」
今回のIT小僧の時事放談では
高級ブランドを目指している Apple Think Different.は、どこに行った。
と題して
Appleは、ティファニーやメルセデスを目指しているのか?
について小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました「。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
1兆ドル(約113兆円)企業
2018年8月 Appleは、時価総額が1兆ドル(約113兆円)を超えました。
「Appleは、今後は四半期の販売台数は公表せず、販売高のみをデータとして出す方針」
簡単に言えば、シェアを失っているけど、iPhoneの値段を上げたので儲かってるよ
というサインです。
秘密主義
もともとAppleは、透明性という企業文化ではなく
スティーブ・ジョブズは、秘密主義を徹底していました。
CLOSEDは、Appleのお得意戦術
最近のiPhoneに関しては、事前に情報がリークされまくりで発表時に
「ただの答え合わせ」
何の驚きもありません。
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利益追従型企業
Appleの戦略は、
「全部自前のサービスを使え」
つまり、音楽(Apple music)、書籍、動画、支払い(Apple Pay)、地図、Safari
と自社のサービス以外はツアkってほしくない主義
Apple製品のブラウザで、広告をするんじゃねぇ
と広告カットに異常な執念を燃やしたり
iPhoneを売るためなら中国人の個人情報を中国政府に渡したり
(iCloudの鍵を中国企業に渡す)
iPhoneSEなどという小型で儲からないiPhoneなどもうつくらねぇ
全部顔認証にしたからiPhone値上げするね!
Mac miniだけど、8万円超えちゃった!
Appleは、利益追従型に転換していて、製品及びサービスをブランド化しています。
つまり、コモディティ化された製品を高額で販売する戦略になったのです。
ティファニーやメルセデスになろうとしている
世の中のブランドと呼ばれるものは、
「高価なほど売れる」
という企業として「おいしい」ところを取得しています。
平たく言えば「金持ち相手」というわけです。
ティファニーやメルセデスなどは、「ブランド」としての商品価値があります。
メルセデスだってあのマークが無ければ「売れません」
あのマークが大事なのです。
Appleもティファニーやメルセデスのようなブランドを目指していると思います。
高価なiPhone、高価なiPad、高価なMacintosh
高価なブランドに付いてこれない人は、相手にしないで商売をする。
ブランドとして実に正しい選択です。
クック氏(CEO)が、顧客のプライバシーについて神経質なほど気を使っているのは、ブランドイメージを守るためと思えば納得です。
おカネを持っている顧客優先です。
こうして非難めいたことを書いていますが、Appleは、かつてその戦略でした。
Macintoshは、軽く50万円を越えていました。
「コンピュータ界のポルシェ」
と言われたこともあります。
これは、原点回帰現象なのです。
驚くべきことではないのです。
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Think Different.
この Think Different. という言葉ご存知ですか?
最近Apple製品を使いだした人は、ご存じないと思いますが、
1997年 Apple(当時は、Apple Computer)が、企業として倒産か買収かと言われた頃
スティーブ・ジョブズが、CEOとして戻ってきました。
Think Different.
1997年にアップルコンピュータ(現アップル)が公開したCM。ナレーションはスティーブ・ジョブズ本人が行いました。
クレージーな人たちがいる。
反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。彼らは規則を嫌う。彼らは現状を肯定しない。彼らの言葉に心を打たれる人がいる。反対する人も、称賛する人もけなす人もいる。しかし、彼らを無視することは誰にもできない。
なぜなら、彼らは物事を変えたからだ。彼らは人間を前進させた。彼らはクレージーと言われるが、私たちは天才だと思う。
自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから。
このCMの10年後、スティーブ・ジョブズは、iPhoneを世に送り出し、本当に世界を変えてしまいました。
Appleマニアの自分は、このCMで涙したものでした。
Think Different.とは、以下のように訳されています。
「発想を変える」
「ものの見方を変える」
「固定概念をなくして新たな発想でコンピュータを使う」
残念ながら今のAppleにこれらの言葉を感じることができない。
MacBook ProのTouch Barは、世界を変えることができなさそうです。
世界を変えるどころか、MicrosoftのSurfaceを模倣している気もします。
夢のような未来
1987年のMacworldで気になったMacintoshを追いかけて創刊されたばかりのMACLIFEを購入
Internetがまだなかった時代、仕事でSONY NEWSを使っていた自分は
コピーするときはどうするんだろう?
フロッピーをゴミ箱に捨てた中身も削除されるのかな?
コマンドプロンプトはないのか?
なんて想像を膨らませていました。
そしてついに1990年冬
Macintosh IIsi
Macintosh Classic
2台を5年ローンで購入、両方合わせて100万円に近い金額でした。
家に届いた2代のマシンは、未来を見せてくれる魔法の箱でした。
あれから、28年 当時から考えると夢のような未来が実現しています。
小さな端末でリアルタイムで世界の映像を見たり、言葉を翻訳したり、言葉でComputerを動かしたり。
Alan Kay の提唱したDynaBookに近い形は実現しているんだ
と実感しています。
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まとめ
Apple Computerは、Appleと名前を変え、世界でもトップクラスの企業となりました。
しかし、1987年に出会ったMacintoshの衝撃は、今のAppleからは感じられません。
「未来のプロダクト」が、この会社からは感じることができないのです。
世界を変えるためのものではなく、そこから利益を絞り取るだけになっているような気がします。
企業としては、正しい方向ですが、なにか寂しく感じるのは自分だけなのでしょうか?
Think Different.
Appleは、マイナーだったからこそ「未来のプロダクト」がデザインできたというのがこのブログの回答になるような気がしてきました。
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追記
30年間 Appleに魅了された自分は、3年ほど前、Apple(ファン)から離れました
今は、iPhoneを使っていないし、正直、今のAppleはあまり好きではない。
でも林檎の木の下に集まる連中は大好きだ。
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