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IT小僧の時事放談

TikTok は米国でどう変わった? 投資家グループ主導の新体制を徹底解説

2026年1月29日

TikTok は、国家安全保障を理由に米国で長年にわたり議論の的となってきましたが、2026年1月ついに 新しい米国主体の合弁会社(TikTok USDS Joint Venture LLC) が正式に設立され、米国での事業存続が確定しました。

Oracle・Silver Lake・MGX などの投資家グループが 80.1% の株式を保有し、バイトダンス(ByteDance)は 19.9% の少数株主として関与します。
この合弁会社は 米国ユーザーデータやコンテンツ運用、アルゴリズムの安全性 を担保するとされていますが、内部では依然として懸念や政治的対立が残っています。

ここでは TikTok の歴史・合弁事業の概要、そして米国と日本それぞれでの位置づけを読み解きます。

TikTok とは

TikTok は中国の ByteDance(バイトダンス)社が提供するショート動画プラットフォームで、世界中で爆発的に利用が拡大し、特に若年層を中心に人気を集めました。

その 強力なレコメンデーション・アルゴリズム によってユーザーの関心に最適化された動画が次々と表示され、エンタメだけでなく情報発信やマーケティングの場としても影響力を持っています。米国では 2 億人以上が利用する巨大プラットフォームとなっています。


米国と TikTok の経緯

TikTok が米国で最初に政治的な注目を集めたのは 2020 年頃で、当時のドナルド・トランプ政権が「国家安全保障上の懸念」を理由にプラットフォームの divest(売却)または禁止を求めたことが発端です。

これを受けて 2024 年には Protecting Americans from Foreign Adversary Controlled Applications Act(PAFACA)という法律が成立し、「外国の敵対的支配下にあるアプリ」を禁止対象としました。TikTok は ByteDance が中国企業であるとしてこの法律の対象とされ、2025 年までに売却しなければ禁止される予定でした。

その後、TikTok と ByteDance はこの法律に挑戦し裁判も行いましたが、連邦最高裁判所が法律の合憲性を支持したため、売却または禁止が避けられない状況となりました。最終的に米国での事業は中国本社から切り離されることが決まり、投資家グループとの合弁会社設立というかたちで収束しました。


投資家グループ主導の新会社とは?

2026 年 1 月 22 日、TikTok 米国事業の過半数を海外投資家に売却し、TikTok USDS Joint Venture LLC という合弁会社が正式に設立されました。

この合弁会社は Oracle、Silver Lake、MGX などの企業が主要株主として参加しており、米国の投資家・企業グループが約 80.1% を保有しています。一方、ByteDance は 19.9% の株式を保持します。合弁会社は米国ユーザーのデータ保護やアルゴリズムの安全性、コンテンツ運用などに責任を負います。

この新体制は 米国ユーザーのプライバシー備えや国家安全保障上の懸念の軽減を目的 としており、Oracle のクラウドインフラを使ってデータ保護やシステム運用を担うことが発表されています。


現在の米国での TikTok はどうなっているのか?

合弁会社設立後、TikTok は米国で事業を継続していますが、コンテンツモデレーションや表現の自由に関する論争 が起きています。

カリフォルニア州知事ガビン・ニューサムは、TikTok がトランプ大統領に批判的な投稿の一部を抑制しているのではないかとして調査を開始しました。この主張に対して TikTok 側は当該不具合はデータセンタの停電が原因と説明し、抑制ではないと述べていますが、政治的な信頼性をめぐる議論は続いています。

また、一部の議会関係者や専門家からは安全保障上の懸念が依然として残るという批判も出ており、「アルゴリズムやデータが完全に安全なのか」という疑問が継続的な論点になっています。


日本では TikTok はどうなのか?

日本では TikTok は有力な SNS プラットフォームの一つとして、若年層を中心に動画投稿・情報発信の場として広く利用されています。

政治的な規制議論は起きていませんが、プラットフォームが集めるデータや投稿の影響、アルゴリズムによる傾向の偏りについて関心が高まっています。

たとえば TikTok の推薦アルゴリズムが政治的傾向を生みやすいという研究もあり、議論の対象になることがあります。

TikTok が米国の安全保障をめぐって合弁体制へ移行したことで、日本国内でも プラットフォームの透明性やデータ保護の重要性が再び注目されており、利用者のプライバシー意識は高まっています。


まとめ:TikTok は“綱渡り”の時代から次のステージへ

TikTok は長年にわたり 国家安全保障のリスクと自由な利用促進という二重の課題 を抱えてきましたが、米国での合弁会社設立というかたちで収束しました。

投資家グループ主導の新体制は、データ保護・アルゴリズムの安全性という国家的懸念に対応する意図で設計されていますが、依然として政治的な論争や表現の自由、アルゴリズムの中立性などの課題は残っています。

世界的に見ると、TikTok の今後は国ごとに規制と自由のバランスを取りながら進化していくでしょう。


📰 主要参考・関連記事

  • Reuters:TikTok seals deal for new US joint venture to avoid American ban

  • CNN:TikTok 米国事業の将来が確定 新合弁会社設立取引完了

  • Reuters:TikTok 非難でカリフォルニア州知事が調査開始

  • Wikipedia:Protecting Americans from Foreign Adversary Controlled Applications Act

  • Wikipedia:TikTok, Inc. v. Garland(Supreme Court 判例)

 

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