「モリカケ」とか「ざるぞば」とか知りませんが、本来、警察、検察などが行うことを国会で1年近く追求している政治家さんたち
ワイドショー化した国会は、税金を無駄使いしていることを誰も追求しないマスコミ
誰がいいとか悪いとかではなく、素人が週刊誌や新聞をネタにして国会で大声を出すのは、情けない。
と国会ネタはともかく、もっと大きな無駄遣いを追求したらどうですか? 野党さん
国会議員にネタを追求するわけではないですが、公開されている情報からIT分野での無駄なことが行われていることをブログにしてみました。
今回の「日本のIT屋にひとこと」
では
「マイナンバーって住基ネットの亡霊になってしまうのか?」
と題して
「コスト削減で公務員の削減に繋がるはずだよマイナンバー」
について考えてみよう。
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目次
マイナンバーとその前に住基ネット
マイナンバーのまえに住基ネットってあったのを覚えていますか?
住民基本台帳ネットワークシステム(じゅうみんきほんだいちょうネットワークシステム)、通称住基ネット(じゅうきネット)とは、日本において、地方公共団体と行政機関で個々の日本国民を特定する情報を共有・利用することを目的として構築され稼働したシステム。市区町村の住民基本台帳に記録されている者(=日本国民)に11桁の住民票コードが割り当てられる。準備期間の間に総務省によるe-Japan重点計画の一環と位置付けられて稼働開始した。住民基本台帳カードの交付率は約5%
Wikipedia
2002年(平成14年)に稼働を開始してマイナンバーに引き継ぐ2015年(平成27年)まで運営されていました。
その費用は、以下のとおりです。
初期費用に約400億円
運営維持費(年間)約130億円
なんだ 大したことないなんて思うのは大間違い
この数字は、中央官公庁だけの話
住民すべてに番号をふるわけですから地方自治体の費用は、含まれておりません。
2002年当時全国で約3000強あった各地方自治体は、1000万〜2000万円ほどの初期費用と年間数百万円の維持費がかかっています。
初期費用 400億
運営費 130億 ☓ 13年 = 1690億円
-------------------------------------
ここまで2090億円
地方自治体
-------------------------------------
初期費用
1000万円 ☓ 3000自治体 = 3000億円
運営費
100万円 ☓ 3000自治体 ☓ 13年 = 390億円
-------------------------------------
ここまで 3390億円
合計すると
5480億円
※これは、地方自治体の費用を最小限として計算しているので実際には、この1.5倍以上かかっているはずです。
さらにカード発行の費用は、含まれておりません。
一方 効果は何かと言うと
発行された住基カードは累計920万枚
紛失などを除く有効発行数は710万枚
カードを持っているのは全国民のわずか5.5%
2015年 高市早苗総務大臣は、住基ネットがもたらしていた経済効果を「年間510億円」と答えた。
「年間510億円」
どんな経済効果だったのでしょうか?
公務員の人件費が減ったとでもいうのでしょうか?
国家公務員(約58万4千人)
http://www.jinji.go.jp/hakusho/h27/0-4a.html
数が減ったように思えますが、
・郵政公社の民営化で25万人の削減
・国立大学の法人化で 12万人削減
地方公務員(約273万9千人)
http://www.soumu.go.jp/iken/kazu.html
・数が減ったのは、市町村合併が大きな要因
昨年から数が増加しはじめました?(あえr?人口が減っているはずですが・・・)
どちらも数字上は減少しているようですが、住基ネットの効果ではなく「別の要因」です。
IT革命が、動いていれば、事務作業が減るはずなのでもっと削減できていいはずです。
マイナンバー
中央官庁は、住基ネットが、広まらないうちに次のプロジェクトを開始します。
① 確認作業等に係る業務に多大のコスト. ・住民に提供されるサービスの受給判定のために、他自治. 体、関係機関から収受した情報を確認する手間・作業の. 負担が大きい。 ・外部から提供されたデータと自治体内で保管するデータと. を結びつける作業時に、転記・照合・電算入力ミスが発生. する可能性。 ・手作業による事務、書類審査が多く、手間と時間、費用が. かかる。
② 業務間の連携が希薄で、重複して作業を. 行うなど、無駄な経費が多い。
一部抜粋
簡単に言えば、
コスト削減
⇒人件費削減
⇒公務員人口が減る
⇒予算削減
という見解です。
かかった費用
2015年度の政府予算は主要な項目の合計で1183億円。2014年度当初予算でも約1000億円を計上しており、2年間で2000億円超を投じた大規模予算だ。
年間費用が、300億円
ICカード費用が2000億~3000億円
これは、中央官庁の話であって地方自治体の負担は含まれておりません。
これだけの費用をかけて開発して運用するわけですからその費用分のコストが削減されるはずです。
マイナンバー制度にかかる3000億円分の公務員人件費の削減が可能になるはずです。
削減された形跡はあるんでしょうか?
日本年金機構のデータ入力ミス事件
2018年3月20日日本年金機構のデータ入力ミスが一斉に報道されました。
入力業務の外部委託先であるSAY企画(東京・豊島)の不手際などから、所得税源泉徴収額の計算を誤り、年金(老齢年金)受給者約14万9000人の支給額に影響があった。
中国にデータ入力を頼んだけど「使い物にならない入力データ」だったので明るみに出た。
ということです。
詳しくは、こちら 愚かな事件が明るみに出てきました。 今度は、日本年金機構です。 年金問題で個人情報を紛失したとかなんとかで大騒ぎになり政局が変わったあの「日本年金機構」です。 日本年金機構が発注した年金関連書類の入力 ...
日本年金機構で申告書の入力ミス多発、入力業務を中国に再委託?
入力ミスが問題になった「扶養親族等申告書」という用紙を観てください。
扶養親族等申告書
OCRに対応していません。
これは、手入力でしか入力ができません。
そこで日本年金機構は、「外部委託先であるSAY企画」に発注するわけです。
- 総額見込み金額1億8254万7000円
- 約528万人分
- 入力1人分当たり14.9円
データ入力の時給が、1200円だとすると1時間に80枚
40秒で1枚入力するということになります。
これは、入力だけなので「入力チェック」の工数を含めると
「国内では無理そうですね」
企業とすれば、より安いところに再委託するのは、当然ですが、契約違反ということでしたね・
ところで
マイナンバーの入力項目がありますね。
ということは、番号がわかれば、名前や住所、よみがな等の入力は、中国でスキャナーで読み込むよりもっと正確にデータ化できたのではないのかな?
日本年金機構では、
「扶養親族等申告書に関しては、氏名や年収とマイナンバーをひもづける運用にはなっていない」
ということだそうです。
なんのためのマイナンバーなんでしょうか?
事務作業を効率化するために導入したマイナンバーでは、なかったのでしょうか?
中央のお役所関連が、この程度なら財政の厳しい地方自治体などシステム化されているのでしょうか?
その一方でこんなことが始めっています。
税務調査の効率化
事務作業が効率化していないわりに税務調査は、しっかりしているようです。
2018年以降、多くの人に関係するのが預貯金口座への付番開始されました。
口座開設や住所変更の際などに金融機関は番号の提供を預金者に求めるが、今の所任意で義務ではありません。
義務化されるかどうかは、今後検討
ということでお金の出入りを税務署が「ガッチリ掴む」そうです。
さすが、ここは、仕事が早い。
競馬で大金を儲けても丸わかり
となると現金で馬券を買うしかないか・・・
という冗談は、さておいて、これが、義務化されれば、すべてのお金の出入りがチェックされるわけです。
政府は、電子マナー促進とか言ってるけど
これが厳格化されると 「現金決済」が増えるのではないでしょうか?
普及率と普及方法
マイナンバーカードの普及率は、10%程度という数字が出ています。
カードを持っていても身分証明書は、免許証で十分だし、カードがなくてもお役所の手続きなど影響もない。
コンビニで住民票の写しや印鑑登録証明書を365日早朝から深夜まで入手できるとかは、あるかも知れないけど
普段の生活でそれほど役所に出向くことはありません。
ポイントをつければよいとか
キャッシュカード機能とか
言われていますが、もっとヤバイことを考えている人がいます。
マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホを使って、利用者証明用の電子証明書と秘密鍵からなる「利用者証明機能」をオンラインでダウンロードしてチケットレスサービスなどを利用するというシナリオを研究
総務省
おいおい 情報ダダ漏れのスマートフォン(iPhoneもですよ)でこれは、ないわ!
GoogleやAppleや、スマートフォンを造ってる国に個人情報を「簡単に渡す」のでしょうか?
まとめ
マイナンバーの導入で事務作業のコスト削減による公務員削減は、まだ実施されていません。
マイナンバーカードも持っていて有益なことがあまりない以上普及はないと思います。
常時携帯義務化、選挙で提示、身分証明書として免許証並みにならないと普及はしません。
しかし、困った時のポイント付与、LINE、スマートフォンとか 使うのは、止めてほしいです。
そして、マイナンバー導入で公務員削減が実施できるほどの事務作業のコスト削減を示すことができなければ、税金の無駄遣いで終わってしまうことでしょう。
エストニアでIDカードが普及しているのは、義務化であり、なければ不便になる、行政のコスト削減でそれを他の予算に振り分けるなどができているからです。
これらが実行できない限り、普及は絶望的でしょう。
この、無駄遣い(になりそうな)問題、モリカケよりインパクトがあると思うんだけどな・・・
もっとも政治家の人のITについては、「よくわからない」で終わってしまうから無理か?
ITに詳しい政治家が出てこないものでしょうか
「日本のIT屋にひとこと」
というより
「日本の政治家にひとこと」」
になってしまいました。
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