イラン イスファハーンでの出来事であった。
美しいモスクに感動した後 モスクの近くに小さなスパイス売りの店があった。
色とりどりのスパイスが砂の山のように積まれていた。
どうみても「ネスカフェの瓶に入った7層に分かれたスパイス」が売られていた。
どうしてもそれが欲しくて店のおじいさんに聞いてみた。
「How Much is this?」
中学英語である。
店のおじいさんは。キョトンとしていて
「◎×▼■◯⇒■◯◎×▼■◯⇒■◯」
ペルシャ語らしいことはわかるが、全くわからない?
困ったのでメモ帳で数字を書いて ?をつけて渡す。
おじいさんは、メモ帳に線を引いて何か数字を書いて渡してきた。
これを何度か繰り返し商談成立
握手をして無事「ネスカフェ瓶入りの7色スパイス」を入手することができた。
15年近く前の なつかしい思い出である。
言葉の壁があったけどよく覚えているエピソードであった。
少し前置きが長くなりましたが、
今回は、
母国語以外の言語でコミュニケーションをはかるために、六本木ヒルズカフェにて1日限定でオープンした「For ONEs Cafe」
についてお話しします。
目次
1日限定カフェ
六本木ヒルズカフェで1日限定で日本語が通じないカフェがオープンする。
という話は、ニッポン放送のラジオCMで聞きました。
オープンした店は「For ONEs Cafe」10月10日一日限りの営業です。
会社勤めの身分なので残念ながら行けませんでしたが、その様子をWIREDで記事にしてありました。
外国人スタッフが、ゲスト(客)=多くが日本人 に対して
日本語ではなく、母国語で話しかける。
メニューは、仏・独・伊・中・韓およびスペイン語とポルトガル語の7言語で記載
英語がないところがポイントですね。
このメニューから飲み物や料理を選択、スタッフを呼びます。
スタッフは、上記の7カ国語の母国語で話す。
彼らの手には、iPad、そして「はなして翻訳 for Biz」というアプリを使ってコミュニケーションをはかる。
誤訳もあるだろうし、意志の疎通がうまくできないこともあっただろう。
でも何か楽しそうである。
この「For ONEs Cafe」は、NTTドコモが、企画したもので
「訪日・在留外国人の多くが直面している言葉の壁に気づいてもらう」ことに主眼を置いているらしい。
この国での彼らの直面する「意思疎通問題」を気づかせることに狙いがあったようだ。
もちろん docomoが開発した翻訳アプリのの宣伝の狙いもあったと思う。
コミュニケーションの“お守り”
「うつして翻訳」と「はなして翻訳」の開発を担当した、NTTドコモスマートライフ推進部の山岸由季さんの話
「みなさんに実用して頂くものですから、翻訳精度などの機能向上については当然必須の使命で、日々取り組んでいます。ただ、わたしたち開発チーム内部では、これらのアプリをまずはコミュニケーションの“お守り”として気軽に使って頂けたらとも考えているんです。
つまり、ツールとしてはまだ完璧ではないけれど、これが手元にあるから、ちょっと勇気を出して話しかけてみようと思ってもらえる、そんな存在。とにかく用件を済ませるために、相手の顔も見ず機械に話しかけていればいい、というような使い方とは違うイメージで作っています」
「例えば駅員さんにうまく質問できず困っている外国の方に、トントンと肩を叩いて“よければこれ、使ってみてください”と声をかけられるようになった。そして、すぐ解決できたときも、時間がかかったときも、ほとんど誰もが笑顔を返してくれます。ですから、これらのツールはただ便利というだけでなく、相互支援のモチベーションになり、そうした想いを抱く方々の背中を押してあげられるものになれば良いなと考えているんです。
引用:WIRED
コミュニケーションの“お守り”で話しかけるちょっとした勇気
オリンピックを控えてこれらのツールは重要な役割になると思います。
翻訳アプリ
WIREDの記事は、
翻訳アプリそのものには「相互理解/相互支援」という機能はない。それらを駆動できるのは、人間一人ひとりの想像力をおいてほかにないだろう。
で締めくくられています。
駅や大きな通りでは、英語、中国語、韓国語が併記されていますが、なにもこれらの外国人だけが利用するわけではないのです。
外国人は、みんな英語が話せるというのは大きな間違えです。
先進国と呼ばれる国に住んでいる日本人だってみんな英語が話せるわけじゃないですよね。
まとめ
スマートフォンと通訳アプリを持ってもう一度、イスファハーンのスパイス屋に行ったらもう少し上手に値切ることができただろうか?
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こういう企画ができるdocomoという会社は、懐が広い会社だなと思います。
奇妙な会話がひらく未来──日本語が通じないカフェ「For ONEs Cafe」:シリーズ「ことばとアイデンティティ」
WIREDより