スマホ決済市場の草分けといえたOrigami(おりがみ)が、フリマアプリのメルカリ傘下であるメルペイにタダ同然で身売された。
これでPay戦争の集結が見えてきた。
今後は、 Pay戦争の終結に向かって再編が進むだろう。
今回のIT小僧の時事放談は
仁義なき Pay戦争 最後は、金の力 勝利者は、PayPayとなるのか?
と題して、「なんとかPay」が、毎月登場するような異常事態の集結に向かって進み始めようとしています。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
Origami(おりがみ)退場
スマホ決済市場の草分けといえたOrigami(おりがみ)は、倒産を免れるためにメルカリ傘下であるメルペイにタダ同然で身売されました。
「頼るところがなくなり、最後はメルカリしかなかった」
という業界からの声が聞こえてくる。
Origamiは、最初からメルペイにはたらきかけていたのではない。
資本増強の道を模索して、他業種(自動車会社?)やネット業者と交渉をしていたらしい。
しかし、その資本増強額があまりにも大きいため合意にならなかったと言われている
Origamiの経営状態は、かなりヤバい状況であったらしい
2018年12月期の売上高は2億2200万円に対し、営業損益は25億4400万円の赤字
これだけでも「レッドゾーン」に足を突っ込んでいたわけで、「準備金にまで手を付けている」という話も流れている。
メルペイへの譲渡額も「タダ同然」という情報もかなり真実味のある話です。
メルカリはどうなの?
2020年2月6日 メルカリは、2019年10~12月期の連結決算を発表
売上高:前年同期比39%増の184億円
営業損益:68億円の赤字
(前年同期は11億円の赤字)
2019年7~12月期の累積でも営業損益は139億円の赤字
国内向けフリマ事業は2019年10~12月期に45億円の営業黒字
であったが、
スマートフォン決済「メルペイ」と「米国フリマ事業」が、赤字の原因とされている。
メルカリは、スマホ決済事業について
「Origamiの買収、信金中央金庫(信金中金)との提携」
「NTTドコモとのポイントを中心にした提携」
を発表し、地方の加盟店が増えることをコメントしている。
これからもわかるように「なんとかPay」は、広告と特に還元するコストがかかる。
「何億円還元」などという派手な広告で契約数を集めることから開始されるため、資金力に余裕のない企業は、脱落してゆく。
また加盟店、つまり 利用できるところが少なければ、これもまた、脱落してゆく。
ですから、「なんとかPay」をブームのように立ち上げてきた多くの企業は、消滅するという
「弱肉強食の世界」
郵便局が、はじめても「そんなの誰が使うの? どこで使えるの?」ということで勝負になっていない。
結局、資本力がある以下のPayに集約されてゆくわけです。
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/03611/?P=2
主なスマホ決済サービス
サービス名 | 提供会社 | 開始時期 | 利用者数 |
LINE Pay | LINE Pay | 2014年12月 | 約3700万人 |
Origami Pay | Origami | 2016年5月 | 非公表 |
楽天ペイ | 楽天ペイメント | 2016年10月 | 非公表 |
d払い | NTTドコモ | 2018年4月 | 約2200万人 |
PayPay | PayPay | 2018年10月 | 約2400万人 |
メルペイ | メルペイ | 2019年2月 | 約600万人 |
au PAY | KDDI(au) | 2019年4月 | 2200万人超 |
このなかでソフトバンク・ヤフー連合のPayPayは、LINE Payとの経営統合で6000万以上の規模になることで他社から大きくリードを取りうことになりそうです。
このようなシェアの戦いになると、カネの力が物を言います。
しかし、PayPayは、その豊富な資金力だけではなく、加盟店を増やすために「小さな店舗でも使える」ように加盟店を営業で広げています。
IT小僧の近所の「土日しか開いていない 着物の古着屋さん」でもPayPayが使えるようになってぐらい、小規模なところでもPayPayが使えます。
最後はカネのちから
ソフトバンクの宮内謙社長兼CEO(最高経営責任者)は日経クロステックの取材でPayPayの強化策を問われ
「簡単な話で、金をつぎ込むだけだ。絶対に勝つ。だからソフトバンクグループにも50%分資本参加してもらった」
とコメントしている。
スマホ決済市場で決着するまでは、還元をして 総取りを目指す。
というわけです。
そこまで
の大勢が決するまで、今後もしばらく大規模還元を続ける可能性が高い。
まとめ
予想通り、資金力の勝負で決定すると思っています。
しかし、決着してシェアを獲得しても利益が出るかどうかは、わかりません。
今年は、さらにPayからの撤退が続くでしょう。
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