2019年12月9日 シャオミ(小米)が、ハイスペック、高コスパのスマートフォンを引っさげて日本市場に参入してきました。
1億800万画素のカメラと5つのカメラを搭載したスマートフォンは、6万4800円という破格の値段で販売
10万円を超えても不思議ではないスマートフォンですが、YouTubeのレビューやITジャーナリストの好評の割に売れ行きは、微妙?
シャオミ(小米)のおエライサンも「なぜ売れないんだ?」と疑問に思っているかも知れません。
今回のIT小僧の時事放談は、
高機能、高コスパだけでは売れない 日本のスマートフォン事情
と題して、特殊な日本のスマートフォン事情について考えてみよう。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
どこに行ってもケータイショップ
docomo,au,SoftBankのいわゆるキャリアと呼ばれる会社は、駅の近くに大型ショップを構え、地方の小さな街にもdocomo,au,SoftBankの店を展開しています。
※docomo,au,SoftBankが直接契約しているところと委託販売の2種類がありますが、一般の人には区別できない。
また、家電ショップやイオンなどのスーパーでも、スマートフォンの販売エリアを設けていて、今や日本のどこに行っても携帯電話ショップがあると言ってもいいでしょう。
ショップは便利
スマートフォンの新規、機種変をするとき、街のケータイショップに行く人が多いと思います。
ほしいスマートフォンの名前をいうだけで
ショップの定員さんが相談にのってくれて、親切丁寧に教えてくれます。
複雑怪奇な料金プランも組み立ててくれる。
いざ購入となれば、(めんどうなサインがあるけど)契約をして、電話の開通処理、元のスマートフォンからのデータ移行までやってくれるところまでサービスするお店があります。
スマートフォンに「何の知識がなくても使えるようになる」という便利な仕組みができあがっています。
自分のスマートフォンについて知らない人
このような親切丁寧なサービスのために
「自分のスマートフォンに何がインストールされているか?」
とか
「使わないのに 何か入っていた」
とか
「1か月無料と言われてサービスに加入」
などの問題が少しずつ表面化してきました。
スマートフォンに必ず入っているSIMの存在を知らない人もいると思います。
まぁ使えていればいいわけなので 批判はしませんが、
「自分のスマートフォンについて 何もできない人」が増えたのも事実です。
なにかあったら ショップに行けば教えてもらえる。
というわけで休日のスマートフォンショップは大賑わいになっています。
特車な日本市場
欧州とか旅行にでけけると、空港、駅などでSIMカードやスマートフォンが売られているのをみかけたことがあると思います。
海外の多くの国々では、
スマートフォンと通信の契約が別な場合が多く
スマートフォンを好きなものを通販や家電売場などで購入し、通信契約は、SINを売っている店で購入してスマートフォンに差し込んで自分で契約する。
なんてところが多いのです。
SIMの種類もプリペード式、月額契約など多種多様です。
スマートフォンの切り替えもほとんどが自分で行います。
「SIMピン」と呼ばれる「クリップの先を伸ばした針金のようなもの」見たことがあると思います。
あの「SIMピン」は、自分でSIMカードを交換するときに使うもので、特別な技術など必要ありません。
上から、SIMピン(SIMカード取り出し)
左下の金色にみえるのが、SIM
右の黒い枠のようなものが、SIMトレイと言われる、SIMを載せるもの。
「自分でSIMを契約して自分で入れ替えてください」
というのが、ほとんどの国のスマートフォン事情です。
1~10までなんでもやってくれる日本のケータイショップは、世界ではあまり見かけません。
ここまで書いてきたように 日本のスマートフォン事情は、ある意味、特殊です。
キャリアと呼ばれる企業が、すべて面倒をみてくれるというシステムは、便利な半面、
「スマートフォンやSIMについて よく知らない」
という人が多いと思います。
ショップなき販売が苦戦
このようにスマートフォンは、携帯ショップで「手取り足取りで」購入するという人が大部分の日本市場で
海外から参入してきた企業は、苦戦するのが当然です。
Amazonなどでスマートフォンを販売していても、自分でSIMカードを調達してセットしなければなりません。
欧米では当たり前のやり方がこの国では通じません。
慣れていないので自分でスマートフォンの設定ができないのです。
5分もかからないSIMの取替ができなければ、コスパが良くても売れないのです。
日本で格安携帯(格安SIM)が普及しないのもここに原因の一つがあります。
海外のメーカーで面倒な日本の技適という審査を受けても、店頭販売や店頭でのサービスが受かられなければ、敬遠する人が多いため、採算が合わなく撤退するということが多いのです。
シャオミ(小米)
冒頭で述べたシャオミ(小米)は、店舗を持っていません。
格安携帯(格安SIM)の会社か、Amazonなどの通販で購入するしか現状手段がないのです。
スマートフォンのできが良く、お買い得にも関わらず、販売が伸びないと経営陣は思っているかも知れません。
海外メーカーで日本で販売を伸ばすには、docomo,au,SoftBankなどに契約してショップで販売するしかありません。
iPhoneだって、、docomo,au,SoftBankや家電のショップで販売+契約しているから売れたのだと思います。
日本のスマートフォン市場は、「ショップありき」なため
シャオミ(小米)のように通販主体では、今の所、成功は難しいでしょう。
ファーウェイやサムスンは、docomo,au,SoftBankから販売されているし、シャープも同じです。
OppOのスマートフォンが売れ始めたのは、CMに指原莉乃を使ったことが大きいと思います。
あれだけCMを出せば 知名度が上がり、売れることが証明されました。
シャオミ(小米)が、売れるためには、OppOなみの戦略を行い、知名度を上げて、docomo,au,SoftBankなどで取り扱うようにならなければ厳しい状態が続くと思います、
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まとめ
日本のスマートフォン事情は、特殊な状況だと思っています。
自分の手でSIMを触ったこともない人も多いし、機種変更を自分で行った人も少ないと思われます。
「使えればよし」というのは、間違っていませんが「道具ならばもっと便利に使おう」という心がけも必要になるかも知れません。
ある程度の知識があれば、余計なサービスやアプリのインストールに対して断ることもできるし、無駄なオプションにおカネを払う必要もなくなります。
一方、海外メーカーは、日本に参入するハードルが高く、OppOのように認知度を一気に上げるか、サムスンのように自社製品を知ってもらうために東京・原宿につくったような Galaxyブランドの旗艦店「Galaxy Harajuku」で知名度を上げるしかない。
今回、シャオミ(小米)は、新製品発表でコストパフォーマンスのよいスマートフォンと炊飯器を出したわけですが、その後が続かない。
Amazonでは、値引きが始まっている。
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シャオミ(小米)には、日本人ユーザーの多くは、SIMカードを交換したことがないということを認識するところからはじめないと日本市場からの撤退もあり得るでしょう。
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