「Google I/O 2019」世界をリードするIT企業の開発者に向けた3日間が終わろうとしています。
日本のIT関連のマスコミは、世界最先端のAIを搭載したスマートフォン
Pixel 3 そのミドルレンジである
Pixel 3a、Pixel 3a XLばかり注目しているようですが、「Google I/O 2019」では、もっと大きなキーワードが用意されていました。
今回のIT小僧の時事放談は、
Googleアシスタントが、秘書から家族になろうとしている。 「Google I/O 2019」
と題して、世界最高レベルのAIを民生化するGoogleの凄さについて語ってみよう。
今回も小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにしました。
最後までお付き合いいただけたら幸いです。
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目次
Pixel 3シリーズのさりげないAI
Pixel 3は、凄いスマートフォンです。
実際に手にして日常生活なんかで使ってみると、気がつくと便利レベルがあちこちに散りばめられている。
検索バー
例えば
ディスプレイの一番下に設置してある「検索エリア」
最初は、移動も削除もできなくて「なんでんなところにある?」と思っていましたが、このバーをクリックすると
「これが、あなたの使いたいアプリですね」
と4つの候補をアイコンで表示してくれます。
最初は、
「いやいや それじゃないよ!」
とツッコミを入れたくなるほどわけわからないものが出てきましたが、1っヶ月ほど使っているうちに
「そうそう それそれ」
と精度が上がってきています。
AIによるセレクトらしいのですが、どうやって次に使うと思われるアプリを候補に選ぶのであろうか?
AIカメラの頂点
カメラについては、申し分ありません。
もうシャッターボタンを押すだけで何も考えない。
特にTopShotと呼ばれる
「写真を取る瞬間を補正する機能」
簡単に言えば、シャーったーボタンを押す前後からベターショットを勝手に選択する機能は、面白い。
Pixel 3で写真を撮った人は、わかると思いますが、写真を撮った後、一瞬だけ(ほんの一瞬)写真に補正かかることを目撃した人がいると思います。
専用のチップ「Pixel Visual Core」で色調整やHDR処理を行っていると思います。
言うならば、Photoshopで色やホワイトバランス、黒つぶれなどをPhotoshop職人が補正してくれるような感じと言っていいでしょうか?
カメラ機能全般で言えることは
「雑な操作でベストな結果を出してくれる」
これは、iPhoneでもHuaweiでも実現できていない機能です。
「それって本当の写真じゃないじゃん」
ごもっともなご意見ですが、スマートフォンの写真ですから
誰でも、簡単に、綺麗に
というスマートフォン写真の王道をAIによって実現しているのです。
さりげなく助けてくれるAI
他にもバッテリー、ディスプレイの明るさなどなど、ユーザーが気にしなくてもよいところで勝手にAIが、助けてくれています。
そう、AIというのを自己主張せずに助けてくれる。
これぞ! アシスタントといえるものではないでしょうか?
さて、少し Pixelの話が長くなりましたが、GoogleのAIは、どれもさり気なくサポートしてくれるものが多いのです。
このAI機能が満載さえたスマートフォンをカメラが単眼だからなどの理由で高すぎるという意見は、大間違いです。
そもそも 複数のレンズを持つスマートフォンで単眼のPixel 3に及ばないスマートフォンも多いのです。
このあたりは、ポートレートモードを使うとよくわかります。
Pixel 3とお買い得価格になったPixel 3aは、SoftBankで予約受付となりました。
SoftBankの発売は、5/17と最速で入手できます。
また、 Google ストアでも販売しています。
進化するアシスタント
Googleアシスタントは、他のAiデバイスに比べて数歩先に進んでいます。
音声認識もSiri、Alexaとは、レベルが違う
次のビデオの21分あたりから35分あたりを見てほしい。
Hey Googleのキーワードは、最初しか言っていない.
そして、その後連続してオンセのみでスマートフォンを操作している。
AIとの会話をHey Googleを何度も挟むことなく実現していることがわかると思います。
この機能を AI foe everyone としてデバイスに組み込むことを目指している。
ツンデレなAI
「ごめんなさい すぐに わかりません」
とツンデレ気味のAmazon Alexaは、それでいて楽しいのですが、iPhoneのSiriは、少し「他人行儀な感じがします」
スマートフォンで先行していたSiriは、正直あまり成長していない。
単なるコマンドを理解するだけのiPhoneのおまけ的意味合いから脱出していない。
マルチプラットフォーム
一方、Googleアシスタントは、2016年に登場、2019年時点で80カ国30言語に対応、10億台超の機器に組み込まれています。
マルチプラットフォーム前提なのでAndroid OSをはじめiOS、Google Homeなどのスマートスピーカー、テレビ、ヘッドホン、Chromebookなどに対応していて、モバイル、自動車、家庭内の3分野への導入が中心となっています。
端末に搭載される推論モデル
Googleの音声認識は、これまで「OK Google」や「ねぇ ぐーぐる」などのキーワードをトリガーとして音声データをGoogleのセンターに送信して解析を行ってきました。
今回、Googleは、100G以上あった推論モデルのデータを、モバイル機器向けに0.5Gまでに圧縮に成功、音声認識や言語理解に必要な推論モデルをスマートフォンなどの端末側に組み込む技術ができたため、これまでは、Cloudで動作していたものが、端末で処理ができるようにまりました。
結果10倍の反応速度を得ることに成功
ネットのスピードがあまり出ない場所や地域でストレスが無くなりそうですね。
秘書から家族に進化
音声データをGoogleのセンターに送信しないことで、プライバシーの侵害がなくなります。
次期、Googleアシスタントは、設定に「Yuo(あなた?)」の項目が新設され、そこに
家族や親友の情報、重要な場所とよく使う移動手段、好きなメディア、好きな食べ物や飲み物などを保存することができるようになります。
そして、これらの情報をアシスタントに与えることで
母、父、兄、姉などの認識ができるようになります。
いままで
「OK Google! 母さんの家周辺の週末の天気は?」
という問いに
「母さんの家が、わかりません」
ではなく
「お母さんの家周辺お天気は、晴れ 気温27℃です。」
と答えられるようになります。
「Googleアシスタントとの会話がとても自然(Natural)」
になり
「プライバシーを共有する家族に近い存在」
と進化する可能性があります。
これまでも、Googleアシスタントは、
「おねぇちゃんにメッセージを送って」
とか
「おくさんに電話して」
なんてできていますが、それをもう一歩プライベートなものに近づけようとしています。
そして音声データをGoogleのセンターに送信しないことで
「欧州の一般データ保護規則(GDPR)にも準拠」することを前提にしています。
ここ大事!
Building a more helpful Google for everyone
「Google I/O 2019」のテーマは。
Building a more helpful Google for everyone
日本語で
「すべての人々のために役立つGoogleを構築する」
とでも訳すべきでしょうか?
音声や聴覚がなくても簡単に電話がかけられる
Live Relay
自宅で行われている会話にキャプションを付けることができる
Live Caption
そしてGoogleアシスタント進化による
「よりパーソナルな関係構築」
優れたAI技術を研究施設や一つの商品だけに囲い込まずに
AIを民生化することができるのは、Googleの凄さだと感じています。
まとめ
Googleアシスタントの次世代版は、
「実験として限られたユーザーに展開」され
2019年後半からのAndroid端末「Pixel」を対象に配布する予定だそうです
うちのPixelやEssential Phoneには、いつやってくるのであろうか?
ワクワクしながら待つことにしましょう。
「Google I/O 2019」については、テーマが多く内容が濃いのでなかなか整理できていません。
通勤電車のなかで次々と発表されるキーノートをYouTubeでみながら記事にしていますが、とても時間が足りない状況です。
「Kotlin(コトリン)が、Androidアプリ作成の推奨言語にすると発表」
なんて Javaからの脱出という意味でかなり大きな意味があるんだけどなぁ
週末、がんばりますので、記事を楽しみにしてください。
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