厚生労働省の統計疑惑の最中にこんなニュースが飛び込んできました。
携帯電話の料金値下げを議論する総務省の審議会の座長や委員の少なくとも8人が過去に、携帯大手NTTドコモやKDDI側から研究寄付金を受け取っていたことが3日、共同通信の取材で分かった。総額は就任前に受けた分を含め、2010年から18年までに計4330万円に上った。いずれも国立大学教員で、個人宛て寄付を大学を通じて受けていた。
共同通信
https://this.kiji.is/464717938404246625
法律には、ふれていないので罰するべき問題ではないのですが、
「携帯大手NTTドコモやKDDI側から研究寄付金を受け取っていた」人が、審議会のメンバーにいるということは、
「NTTドコモやKDDIの有利な発言」をしたと言われても仕方がありません。
「癒着体質」と言われても仕方がありません。
もっとも政府に直接働きかけることは、米国では「ロビー活動」と称して日常に行われていることなので大きな問題ではないのです。
それは、さておき、端末と通信料金の分離が2018年の夏から論議が活発になり、いよいよ実現間近となる模様です。
いくら通信料金が4割下がってもスマートフォンの値段が「実質半額」から「満額」になる日も近いと思われます。
そこで、今回のIT小僧に時事放談は、
ハイスペックのスマートフォンを安価で購入できるのは、春までかも知れない。キャリア端末と通信料金の分離近し
と題して、ハイスペックなスマートフォンを半額程度で入手するには、急いだほうが良いかも知れない
という話をします。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
総務省の2つの要件
総務省が、キャリア(docomo,au,SoftBank)に強要させようとしている要件が2つああります。
- 通信料金を4割り程度値下げしろ。
- 通信料金と端末代を分けて販売しろ。
総務省が求めているのはこの2つです。
通信料金を4割り程度値下げ
「通信料金を4割り程度下げろ。」は、2018年の夏に菅官房長官の発言が、発端で総務省が動きました。
日本のお役所にしては、素早い動きで、まるで準備でもしてあったかのような迅速さでした。
おそらく前々から準備していてタイミングをみていたと思っています。
通信料金は高すぎるので下げなさい。
というわけで
「携帯電話会社が儲けすぎていたのを鬼に代わって俺たち(政府)が成敗してくれる・・・・ももからうまれた・・・」
とか
「どや! 俺たち(政府)が、携帯電話代下げさせたぞ」
なんてドヤ顔されるかも知れませんが
「docomo,au,SoftBankの通信料金が4割下がりました。」
というインパクトは大きい。
「もしかしたら、消費税増税など忘れてくれるかも知れない」
(そんなことはない)
そんな思惑が見え隠れするような気もする。
もしかしたら4割も通信料金が下がるとサービスも低下するかもしれない。
そうです、そのとおりです。
サービスは、支払った金額に応じて受けられるわけでこれからは、手取り足取りで行わえてきた店舗のサービスは減るかも知れません。
通信料金と端末代を分けて販売
こちらのほうがインパクトが大きく、ハイスペックのスマートフォンが、売れない時代へと変わることでしょう。
今まで、10万円のスマートフォンが、約半額の「実質5万円」という価格で使うことができていました。
実際には、通信料金の中に端末代金を紛れ込ませたり、48回払いにして、24回、つまり半分支払いが完了した時点で残価を0にする代わりに端末を回収し新しい端末を48回払いで契約させるという、クルマの残価設定ローンとも思える手法を駆使することで
「実質半額」
が実現していたわけです。
これを完全分離となると
端末代は、定価で販売
そして通信料金を下げる
ということになり、
実質通信料金の値下げで恩恵を受けるものの端末代金が、全額となるインパクトが大きい
iPhoneに例えれば、Apple StoreからSIMフリー版を購入するのと同じになるのです。
残価設定ローンのように月々の割引がなくなることによって
「感覚的に買いづらい意識」が働くでしょう。
さらに2019年の秋に消費税が10%になることで
10万円のスマートフォンは、消費税が1万円となるわけです。
「消費者心理」としてこれは、敬遠される可能性が大きい。
NTTドコモの2018年度第3四半期の決算説明会
docomoは、2019年4月から、通信料金と端末の価格を完全分離する料金プラン予定していると発表しました。
吉澤和弘社長は「分離プランの方向で考えている」と方針に変更がないことを説明しつつ、新料金プランの詳細については「シンプルで分かりやすくてお得を感じていただける設計に入っている。第1四半期に発表するので、そこまでお待ちいただきたい」と述べるにとどめた。気になる新料金プランの提供時期については「発表と実施の時期が必ずしも一緒とは限らない」と述べ、提供時期は、第1四半期(4月~6月)の後半になる可能性があることを示唆した。
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1902/02/news018.html
ITmediaより抜粋
記者会見の要約はいかのようになります。
- ドコモは2019年度第1四半期に2~4割ほど値下げする新料金プランを提供予定
- 分離プランが主軸になると、現在提供されている端末購入補助の「月々サポート」はなくなる。
- 端末価格が定価
- 10万円を超えるようなハイエンド端末は、トータルコストが安くなっても、ユーザー心理から手を出しにくくなるかもしれない。
- 「購入補助が全くないというのはあり得ない」
販売方法が変わる。
- 通信料金を4割り程度値下げしろ。
- 通信料金と端末代を分けて販売しろ。が実現されると何が起こるか考えてみましょう。
携帯電話会社の企業ですから、利益確保のため
- リストラ
- 店舗閉鎖
あるかも知れません。
また、この秋から「楽天」のキャリア進出が、待っています。
「楽天」は、通信料金で差別化をするはずなので格安SIM(MVNO)との値段勝負となり、経営的に厳しい格安SIMの業者の撤退が予想されます。
結局、格安SIMの業者は、一部の大手しか残らないでしょう。
また、コスト削減を睨んで
キャリア各社は、ネットでの契約を推し始めました。
携帯電話を契約するのに
「これから店に行くことは減るでしょう」
宅配とネットサービスが主力で
故障も引取サービスで自宅でやり取りする人が増えると思います。
低価格スマートフォン普及
実質半額がなくなるため、高価なスマートフォンは、敬遠されることが予想されます。
現在でもiPhoneは、高価なため敬遠されるようになってきました。
iPhoneの売上が落ちた原因は、中国の販売状況だけではなさそうです。
長く使えるiPhoneなので、2年毎に新製品にする必要がなくなったことが要因でしょう。
iPhoneの作戦
Appleは、旧機種のサポートを切り始めました。
iPhoneの買い替え促し
iOS 13アップデート(秋に予定)の対象機種が発表されました。
・iPhone XR
・iPhone XS Max
・iPhone XS
・iPhone X
・iPhone 8 Plus
・iPhone 8
・iPhone 7 Plus
・iPhone 7
iOS 13アップデートが提供されない機種(iOS12までは提供):
・iPhone SE
・iPhone 6S Plus
・iPhone 6S
・iPhone 6 Plus
・iPhone 5S
iPhone SEを切りました。
小さなiPhoneが、世の中から抹殺置いてきぼりされることになったのです。
小さなスマートフォンを愛用する人は、Appleから、必要ないと判断されてしまいました。
新しい、小さなiPhoneが出れば別ですけれどね。
iPhoneは、低価格帯ではなく高級路線を続けるでしょう。
しかし10万円のiPhoneはさすがに買い替えに勇気が必要です。
Android
超最先端のカメラが必要な人ばかりではありません。
「そこそこ使えればOK」
「極端に遅くなければよい」
という人は、中価格帯のAndroid端末を選択しています。
ハイスペックよりもお手頃価格と言ったところでしょうか?
2万円~5万円台の機種を中心に売れています。
このぐらいの価格ならば、数年ごとに買い替えも可能です。
最近のAndroidは、安定性、機能に関して、iPhoneと大差なく、AIに関しては、iPhoneより先に進んでいます。
自分の好みに合った端末を選ぶことができるのも大きな特徴です。
自分の使う用途とお財布事情を検討できるのがAndroidのよいところなので
「通信料金と端末代を分けて販売」
ということで今後、Androidのほうが売れてゆくと考えられます。
最後のチャンス?
「通信料金と端末代を分けて販売」されることで高価なスマートフォンを購入しにくくなることは確実で、中低価格のスマートフォンの販売が主流となるでしょう。
一方、高機能のスマートフォンの需要も一定数あると思われますが、「通信料金と端末代を分けて販売」される前に入手する場合、キャリアのキャンペーンを有効利用することを考えましょう。
特にiPhoneは、XRが、売れ行きが悪いため、キャリアの値引きが始まっています。
SoftBankの1.8万円値引きキャンペーンもそのひとつです。
SoftBank 割引キャンペーン
SoftBankは、時々、大幅な値引きキャンペーンを実施しています。
対象機種は、iPhone XRとGoogle Pixel 3の値引きです。
1.8万円の値引きなのでこの2機種を狙っている人は、要チェックです。
iPhone XR
Google Pixel 3
どちらも高額なスマートフォンなのでお得なキャンペーンを使って購入するほうが良いでしょう。
SoftBankは、端末分離についてdocomoほどはっきりと宣言していませんが、やがてXXX割は、消滅するでしょう。
ならば、今のうちに機種変をするというのもありです。
詳しくは、以下のリンク先で確認してみてください。
まとめ
今年中には、キャリアの料金体系が大きく変わります。
同時にスマートフォンが、「実質半額」で使えることもなくなるでしょう。
そうなった場合、現在、使用しているスマートフォンを使い続けるわけですが、バッテリーの劣化の問題もあるので
いつかは、乗り換えが必要です。
割引などがあるうちに機種変するのは、アリだと思いますのでタイミングが大事です。
春は、多くの新機種が登場します。
そのため旧機種の割引が始まるので、チャンスを逃さないようにチェックしましょう。
いままでのように高額なスマートフォンを実質半額程度で使えることができなくなるかも知れません。
キャリアからは、docomo以外は、まだ検討? 様子見?状況なので、
本当に「実質半額」がなくなるかどうかわかりません。
スマートフォンの契約はお店に出向かずにネットで契約することができます。
もう店で並ぶ必要もなく、思ったより簡単にできます。