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IT小僧の時事放談

失敗から学ぶロボット Dyretの衝撃

2018年5月28日

西暦2000年
ASIMOが、はじめてTV映像で流れました。
たまたまTVで見ていた私達は、その映像を信じられませんでした。
「すげーーー スムーズに歩いている」
「階段を軽々と登ってゆく」
白く、小学生より少し大きいぐらいで背中にランドセルのようなものを背負った機会は、滑らかそして軽快に歩いていました。
胸に輝く文字は「HONDA」

なんかやってくれるわ この会社

あれから18年

今回の「IT小僧の時事放談」では、
「失敗から学ぶロボット Dyretの衝撃」
と題して
「ターミネーターが確実に近づいている」
について考えてみました。

今回も小難しい話をできるだけ簡単に解説しながらブログにしました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。

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ロボットは、人が介在している。

ロボットが動作するためには、エネルギーと動作を支持するためのソフトウェアが必要です。
簡単に言えば、プログラム
人間が予め仕組んだ通りに動きます。

というのは、昔の話
今は、AIで動作しているので、ある程度は、自分で考えて動作しています。
BostonDynamics社のロボットは、有名です。

すごいですね
邪魔されても、トライするんだ

しかし、ドアを開けて入るという動作は、最初のうちは、人が教えているわけです。

失敗するロボット

オスロ大学の研究者達が、四脚歩行ロボットを発表しました。
「Dyret」と言われるロボットは、BostonDynamics社のものとは、かなり違っています。

まずは、こちらの映像を見てください。

どうですか?
満足に歩けませんね。

BostonDynamics社のほうが凄くないですか?

二足方向でこんなにスムーズに走っています。

「なんだよDyretなんて、全然だめじゃない」

と思うあなた!
「Dyret」は、自分で学習しているのです。

学習するロボット

「Dyret」は、生物ではない機械を自然界の有機体のように進化させる。
つまり、膣前変異が起こるようになっている。
眼の前に起こる変化に対して、失敗しながら、解決策を生み出すことができるようになっています。
ですから、最初は、ヨタヨタとしているわけです。

まったく新しい局面に遭遇したときに自己解決できるということになり
あらかじめ「滑るよ」とか「砂」とか「水があるよ」とか教えていないので、
人間が想定しないところに置かれたとしても「Dyret」は、なんとかしようとするわけです。

適応力、まさに、生物が進化してきた過程をたどることができるかもしれません。

立ち止まったロボット

その後のASIMOは、どうかというと立ち止まったままです。
世界の度肝を抜いた、ASIMOは、歩くことだけを目的として、それが「達成」したら終了です。
そのまま研究を続けていたら、世界をリードできていたかもしれません。

このブログで何度か書いてきましたが、「ハードウェア偏重主義」で「ハードウェアの上で動作するソフトウェア」を軽んじています。
ソニーのカメラのセンサー技術は、世界のトップクラスです。
しかし、そのセンサーをつかって自社のスマートフォンに搭載してもHuaweiに負けています。
AIを使って写真を構成する技術がないのです。

すべてをハードウェアで解決しようとする時代は、とっくに終了しています。
だから、ASIMOは、歩くことはできても、自分で考えて行動することはできません。

すべては、プログラミングどおりに動いているだけです。
2000年に見たASIMOと基本変わりがありません。

まとめ

BostonDynamics社が、「ロボットの動き」を人や動物に近づけようとしているのに対して
オスロ大学の研究者達は、「ロボットの進化」を研究しています。
この研究が進めば、「完全自立型で自己進化するロボット」が生まれる可能性があります。

今は、まだ「ヨタヨタ」していますが、最初に陸に上がった生命もこんな状態だったと思います。
その後、生命は、自己を変革し、陸に対応してゆくことになります。

BostonDynamics社の動画で「ドアを開けて入ろうとしたロボットを人間がモップで邪魔をしている」シーンがありますが、このとき、ロボットが、邪魔をする「もの」を排除する選択を学んだとしたら、この人は、どうなるでしょうか?

いよいよ「ターミネーター」の世界が近づいてきましたね

「Engineering Predictability With Embodied Cognition」
https://www.hf.uio.no/ritmo/english/projects/all/epec/index.html

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