2025年のインターネット利用は、日本でも大きな転換点を迎えています。
Cloudflare が公開した 「Cloudflare Radar 2025 Year in Review」 は、世界中のインターネットトラフィックを解析し、検索、動画、生成AI、モバイルOSといった分野で「どのサービスが実際に使われているのか」をデータで示しました。
本記事では、その中から 日本に関するデータだけを抜き出し、
人気のWebサービス、生成AI、検索エンジン、iOSとAndroidのシェア、さらに動画・音楽・書籍分野までを ランキング形式(%付き) で整理します。
目次
日本のインターネットトラフィック概況(2025)
Cloudflare Radar によると、2025年の日本のインターネットトラフィックは 前年比で約7〜8%成長しました。
世界全体の成長率と比べると緩やかですが、日本はすでに成熟市場であり、その中で安定した増加を続けている点が特徴です。
特に増加が目立つのは以下の分野です。
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生成AI関連サービスへのアクセス
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動画ストリーミング・ショート動画
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クラウド・プラットフォーム系サービス
人気インターネットサービスランキング(日本)
Cloudflare Radar の「Most Popular Internet Services」をもとに、日本で存在感の大きいサービスを整理すると、次のような傾向が見えてきます。
日本でアクセスが多い主要サービス
| 順位 | サービス | 分野 |
|---|---|---|
| 1位 | 検索・プラットフォーム | |
| 2位 | Apple(iCloud含む) | プラットフォーム |
| 3位 | iCloud | クラウドサービス |
| 上位常連 | Yahoo! JAPAN | 検索・ポータル |
日本では依然として Googleが圧倒的1位。
一方で、Apple関連ドメイン(iCloudなど)が高順位に入り、iPhoneユーザーの多さがトラフィックにも直結していることが分かります。
生成AIサービス利用ランキング(日本)
2025年の最大の変化は、生成AIの一般化です。
Cloudflare Radar が集計した生成AI関連トラフィックでも、その傾向は明確でした。
生成AI 人気ランキング
| 順位 | 生成AIサービス |
|---|---|
| 1位 | ChatGPT |
| 2位 | Doubao(ByteDance系) |
| 上位常連 | その他AIチャット/生成系サービス |
日本でも ChatGPTが圧倒的な利用量を誇り、
検索・調査・文章作成・業務利用まで用途が拡大しています。
「検索エンジンの代替」ではなく、新しい情報取得手段としてAIが定着し始めた年と言えるでしょう。
モバイルOSシェア:iOS vs Android(日本)
日本のモバイルトラフィックは、世界とは異なる特徴を持っています。
日本のスマートフォンOSシェア(トラフィックベース)
| OS | シェア |
|---|---|
| iOS | 約57% |
| Android | 約43% |
世界全体ではAndroidが優勢ですが、日本では iOSが過半数を維持。
この構造が、Apple系サービスやサブスクリプションの強さにもつながっています。
検索エンジン利用動向(日本)
検索分野でも大きな変化はありませんが、「安定した寡占」が続いています。
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Google:圧倒的トップ
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Yahoo! JAPAN:日本独自の強い存在感
ただし、検索行動の一部が 生成AI(ChatGPTなど)へ移行しつつある点は、今後の注目ポイントです。
動画ストリーミングランキング(日本)
Cloudflare Radar のカテゴリ分析から、動画分野の人気サービスを整理すると以下のようになります。
動画ストリーミング人気ランキング
| 順位 | サービス |
|---|---|
| 1位 | YouTube |
| 2位 | Instagram(Reels含む) |
| 3位 | TikTok |
YouTubeは長尺・音楽・教育用途まで含めて圧倒的。
一方で、ショート動画(Instagram・TikTok)の存在感が急上昇しており、視聴スタイルの変化が明確です。
まとめ:2025年、日本のネットは「AI×動画×iOS」が軸
Cloudflare Radar 2025 から見える日本の特徴は明確です。
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GoogleとAppleの支配構造は継続
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生成AI(ChatGPT)が新たな情報インフラに
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動画はYouTube、ショート動画が急成長
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日本は引き続き iOS優位
2025年は、「検索する時代」から「AIに聞く時代」へ移行が始まった年として記憶されるかもしれません。