Appleって聞くと、iPhoneの最新機種とか、おしゃれなデザインとか、何かと“最先端”なイメージがありますよね?
でも実は、そんなAppleがどっぷり頼ってきたのが中国。製造・組立・部品調達…なんとiPhoneの約9割が中国で作られてるんです。
そして今、その「中国頼み」が思わぬ落とし穴になりつつあるという話。関税、政治的リスク、そしてライバルの台頭──
Apple帝国の根っこが、じわじわ揺れはじめています。
この記事では「なぜAppleはそこまで中国に賭けたのか?」「それがどれほど危ういことなのか?」を、わかりやすく解説していきます📱🌏
目次
アップルの中国依存は錨か爆弾か? 40兆円
アップルは2016年以降、中国へ2,750億ドル(約40兆円超)を投資し、iPhoneを年間2億2,000万台以上販売する体制を築いてきました。
しかしこの成功の裏に、地政学リスクや競合の台頭といった「時限爆弾」が潜んでいます。
CEOティム・クックも関税による巨額コスト増を認め、先行きは不透明。
この記事では、Appleの中国依存がもたらすリスクと、今後の展望を解説します。
1. Appleの中国依存構造と背景
Apple製iPhoneの約9割以上が中国で製造され、部品の大半も現地で調達・組立されている構造です。
Foxconnをはじめとする台湾系製造業者が深セン・鄭州に工場を構え、中国政府も土地・税制・インフラ面で全面的に支援してきました。
2. 中国依存が引き起こす具体的なリスク
- 関税によるコスト爆増: 2025年第1四半期で9億ドル、次期は11億ドルの追加コスト見込み。
- 中国政府の統制リスク: 電力制限や原材料ストップなどの影響が出る可能性あり。
- 競合製品の台頭: Huawei Mate XTなど、中国発の高性能スマホがAppleを上回る性能を提供。
- 脱中国の困難性: 他国(インド・ベトナム)では同品質・コストでの再現が困難。
- 投資家への不安: リスク分散ができていない構造が株価下落の要因にも。
3. Appleの多極化戦略とその限界
Appleはインドやベトナムへの製造拠点移行を進め、インドではiPhone輸出の44%を占めるまでに成長。
しかし、部品供給の約7割は依然として中国依存。
また、ベトナム製やインド製にも関税リスク(最大25%)が残ります。
4. 今後の展開と戦略提言
- インド・ベトナム製造比率の引き上げには最低2〜3年かかる。
- サプライチェーンの柔軟化と複数国分散によるリスク低減が急務。
- AppleはAI・自社製チップに注力するなど「非中国化」戦略を徐々に加速中。
✨ まとめ:戦略的大躍進か、時限爆弾か?
Appleの成功の陰には、中国という巨大な「背骨」がありました。しかし米中の対立や地政学リスクが高まる今、その背骨は“脆さ”にもなりつつあります。
今後、Appleがどれだけ巧妙に多極化と再構築を進められるかが、未来の成長を左右する鍵となるでしょう。
ひとりごと
Appleがやっていることは、かつて日本の家電業界や多くの産業でが通過してきたことと似ているかも知れません。
最終的には、技術を模倣され、ノウハウを吸収、気がつくと より安く、性能の寄り製本でシェアを奪ってゆく。
もっともAppleは、ブランドが確立しているから 問題にはならないと思いますが・・・