旧Facebookが、社名を変えてまで取り組んできた メタバース (英: metaverse)
大金を突っ込んできたメタバースアプリ「ホライゾン・ワールズ(英: Horizon Worlds)」がどうやら 雲行きがあやしくなってきたと米国で報道され始めました。
今回のIT小僧の時事放談は
Meta 急落 どうする ザッカーバーグ
と題して メタバースに勝負をかけた マーク・エリオット・ザッカーバーグ(Mark Elliot Zuckerberg)の周辺が危うく名手北というお話です。
日本のマスコミが青変わらず ヨイショ の報道していますが、本当はどうなのか?
IT小僧の視点から切り込みます。
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目次
in幕張メッセ - 第1回 メタバース総合展
10月26日~28日 幕張メッセで初開催!メタバースを実現・活用するあらゆるサービス・技術が出展。メタバース技術の導入をご検討されている企業の皆様へ。幅広い業界からお越しいただけます。
と日本で開催されている「in幕張メッセ - 第1回 メタバース総合展」
あのでかいゴーグルをして 「すごいすごい」とレポーターが騒ぐだけのニュースが流されています。
意味もわからない日本のマスコミは、メタバースを「よいしょ」しています。
しかし、米国では、どうも ヤバそうだと報道が始まりました。
5000億ドルを超える時価総額が吹き飛んだ
なにより 市場がNOのサインを送っている。
株価は60%下落し、5000億ドルを超える時価総額が吹き飛んだ
ブルームバーグのデータによれば、2023年の予想利益も50%前後下方修正されています。
また、ロイターでも
株価は引け後の時間外取引で14%下落し、時価総額が約400億ドル消失した。
第3・四半期の売上高は4%減の277億ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の273億8000万ドルは上回った。
メタは第2・四半期に売上高が0.9%減少し、四半期として初の減収を記録。第3・四半期は5.6%の減収が予想されていた。
フェイスブックの月間アクティブユーザーなど利用者数の伸びは予想とほぼ一致した。
マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は短編動画機能「リールズ」について、フェイスブックとインスタグラムでの再生回数が1400億回を超え、半年前から50%増加したと説明。同サービスの収入は年換算30億ドルに達し、ライバルの動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などに対し利用時間でシェアを拡大しているとの見方を示した。
第4・四半期の売上高見通しは300億─325億ドルとし、市場予想の322億ドルを下回った。
2023年の経費の見通しは960億─1010億ドルとし、22年の見通し(850億─870億ドル)から増加を見込んだ。「オフィス設備の統合」に絡む今年と来年の費用として想定する29億ドルが含まれる。
第3・四半期の経費は221億ドルと、前年同期の186億ドルから増加し、市場予想の約206億ドルも上回った。
23年末の従業員数は今年9月末とほぼ同水準になる見通しとした。
半年で半額 株主達の怒りが目に見えるようです。
投資家は、メタバースが近い将来、大きな収益を生み出すことはない、という判断しているという結果がこの数字に表れています。
また、ザッカーバーグは、9月末にメタはほとんどのポジションで新規採用を凍結と発表、さらに従業員に対し、レイオフ(一時解雇)の可能性もあると警告した。
では、なぜ こんなことになってしまっているのでしょうか?
ホライゾン・ワールズ(英: Horizon Worlds)
Meta社のメタバース「Horizon Worlds(以下ホライゾンワールド)」は、12月9日にアメリカ・カナダの18歳以上を対象に一般公開されたVRソーシャルプラットフォームです。
ホライゾンワールドはMeta社が力を入れて開発を進めてきたアプリで、VRソーシャルアプリとして有名なVRChat・RecRoom・AltspaceVRを組み合わせたようなシステム・世界観だそうです。VR版Robloxとも言われています。
簡単に言えば、VR(あのでかいゴーグルをかけて見る世界)に仮想の世界を作り上げ、その中世界で自らアバターと呼ばれる仮想世界の住人になって 仮想世界を楽しむ
というSNSです。
足がなくてキモいと思った人多いと思います。
これって、かつて日本では、瞬殺されたセカンドライフと同じ道をたどりそうな状況である。
Second Life(セカンドライフ)は、3DCGで構成されたインターネット上に存在する仮想世界(メタバース)である。ユーザーは現実の世界とは異なる生活を送ることができる。運営は、アメリカのサンフランシスコに本社を置くリンデンラボ(Linden Lab) 社が行っている
Horizon Worldsが、注目を浴びたときがありました。
this looks like a 2002 Nintendo GameCube release called like “World Baby” https://t.co/9iyp5d2NnM
— Christopher Hooks (@cd_hooks) August 16, 2022
ザッカーバーグの自撮りです。
メタバースには、すでに100億ドル(約1兆4600億円)を超える資金と何千人という従業員をメタバースに振り向けています。
その結果が、この投稿レベル???
米国の月刊誌・Texas Monthlyの副編集長を務めるChristopher Hooks氏は、この投稿を見て
「2002年にニンテンドー ゲームキューブ向けに発売されたゲームみたいです」
英国の老舗PCゲーム専門誌・PC Gamerは、「ザッカーバーグCEOはメタバースに100億ドル(約1兆4000億円)を費やし、結果としてばかげた自撮りを得たのみです」と強く批判
ユーザー数が30万人を突破したという当時の華やかなニュースとは裏腹に閑古鳥状態ともいわれています。
「今後10年でVRデバイスがコンピューターよりも優れたデバイスになる」
と立ち上げ当初の意気込みは、早くも1年で厳しい局面を迎えています。
世界中から笑いものにされたザッカーバーグの自撮り
ザッカーバーグの自撮りが、世界中から笑いものにされたあとの出来事です。
アバターをバカにされると、ザッカーバーグら幹部はアバターの見栄えを優先して改善するよう従業員に指示を飛ばした、と2人の従業員は語った。前出の広報担当者ストーンは、アバター事件に対するザッカーバーグの反応には「問題があった」としながらも、詳細には立ち入らなかった。
この2人の従業員によると、ザッカーバーグのアバターが出演する新バージョンの映像制作は急ピッチで進められたという。
最初の投稿から4日後、ザッカーバーグはアップグレードされたアバターを公開。最初のアバターは「かなりベーシック」なものだったと認めつつも、「ホライゾンのグラフィックスではもっと多くのことが可能だ」と述べた。
メタのグラフィックアーティストの1人はリンクトインの投稿で、同氏のチームでは最終バージョンが承認されるまでの4週間で、ザッカーバーグの顔を40バージョンもデザインしたと主張したが、この投稿はその後、削除されている。
また、社内では。
ザッカーバーグのメタバース熱を冷ややかに見ている従業員は少なくない。ザッカーバーグは今年、メタの「Horizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)」で会議を行うよう各チームに促した。ユーザーが仮想空間の会議室に集まることを可能にしたアプリだ。
ところが、VRヘッドセットを持っていなかったり、セットアップを済ませていなかったりした従業員は多かった。そのため多くの従業員が、そのことを管理職に悟られまいとヘッドセットの購入や登録に奔走することになった、と事情を知るある人物は明かした。
こんな話も出ています。
ホライゾン・ワークルーム内でスタッフミーティングを主催しようとしたが、その場にいたある従業員によると、技術的な問題で会議は中断。結局はZoom(ズーム)を使うことになったという。
社内もなかなか混乱しているようですね
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現実世界の体験を推し進めるGoogleとApple
GoogleとAppleは、このメタバースに関して現時点であまり積極的ではなさそうです。
どちらも、現実世界の体験をデジタルデバイス(スマホ他)で補完するという世界を推し進めているような感じです。
Appleは、健康推進、Googleは、スマホとAI に進み 唯一 Microsoftは、軍事面などの限定された世界で押す進めています。
なにより、VRゴーグルが必須な現時点の状況において 参加者が増えるわけがない
画期的な眼鏡レベルのものが登場してこない限り、たたの遊び 暇つぶし にもならないかも知れません。
Facebook離れ
本業も危うくなってきました。
米国では若者の“Facebook離れ”が深刻に──利用率は32%にまで低下と米調査
「YouTube」、「TikTok」などの動画SNSが圧倒的な人気を得るにつれ 旧来のFacebook,Twitterなどに影響が出ている。
Instagramはまだ好調でメタバースへの投資を支えている。
特にAppleがiPhone(iPad)に仕組んだAppTrackingTransparency(ATT)という「トラッキング情報防止」に広告業界が大きな影響を受けている。
※その一方でAppleは、自分でネット広告を独占しようとしているらしい?
? 日本でも本業が儲かっているのにモバイルに投資して赤字になっている企業がありましたね
現在、Metaも似たような状況かも知れません。
投資家は甘くはない
Altimeter Capitalの創業者、ブラッド・ガースナー氏は米国時間10月24日、ザッカーバーグ氏に宛てた書簡をネット上に公開。Metaがメタバース領域への注力によって「投資家の信頼を失った」とつづった。
ガースナー氏はMetaのメタバース領域での巨額投資について「未知の未来への1000億ドル(約15兆円)以上の投資は、シリコンバレーの基準からしても超巨大で恐ろしい」と指摘。その上で、少なくとも20%の人員削減と年間最低50億ドル(約7447億円)の設備投資の削減、メタバース投資を年間50億ドル以下に制限という、3つの提案を突きつけた。
ガースナー氏の書簡は米国時間10月26日に発表を控えるMetaの2022年第3四半期(7~9月)決算を目前に公開された。
【ニューヨーク共同】米IT大手メタ(旧フェイスブック)が26日発表した2022年7~9月期決算は売上高が前年同期比4%減の277億1400万ドル(約4兆600億円)となり、2四半期連続で減った。純利益も52%減の43億9500万ドルと半減。中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」との競争激化や景気減速で、主力のインターネット広告収入が減った
まとめ
Facebookが、社名を変えてまで取り組んできた メタバース まだ 1年目で判断はできません。
革命的なデバイスが登場してメタバースが盛り上がるかも知れません。
あのiPhoneだって発表から数年後にブレークしたように「いつ メタバースが、革命的な広がり」にならないとは誰も言えないのです。
ただ、その成功までにどれだけ投資が続けられるのだろうか?
もしかしたら、手持ちの駒(ワッツアップ他)を売却する可能性もゼロではない。
IT小僧の個人的な意見では、Pixel 7シリーズのCMのように
仮想現実で体験するより実世界の体験の方が面白そうなんだけどね