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IT小僧の時事放談

自分たち(米国)は、いいけど 他(中国)が、やるのは許せない。米国がファーウェイを排除したい理由

2020年2月19日

スノーデン・ファイル徹底検証 日本はアメリカの世界監視システムにどう加担してきたか

『ウォール・ストリート・ジャーナル』が2月11日(米国時間)
「米政府高官が、ファーウェイにはモバイル通信のデータを傍受する能力があるのだとして公然と非難」

米国は、昨年から
「HUAWEI(ファーウェイ:華為技術)の5Gインフラを受け入れるな」
と同盟国に通達しています。

しかし、HUAWEI(ファーウェイ:華為技術)排除の通達に答えた国は、日本をはじめごくわずか
欧州は、5GのインフラにHUAWEI(ファーウェイ:華為技術)を排除しないことを言っている。

今回のIT小僧の時事放談
自分たち(米国)は、いいけど 他(中国)が、やるのは許せない。米国がファーウェイを排除したい理由
と題して、ネットワークの諜報活動について考えてみよう。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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HUAWEI(ファーウェイ:華為技術)

まずは、HUAWEI(ファーウェイ:華為技術)からお浚いしてみよう。

ファーウェイは1987年に、携帯電話のインフラストラクチャー整備に必要な通信機器を開発するベンダーとして、中華人民共和国深圳市に設立された、世界有数のICTソリューション・プロバイダー。最近は、SIMフリースマートフォンなど、端末を手がけるまでに急成長を遂げた。

起業当初のファーウェイの顧客は中国電信、中国移動、中国網通、中国聯通などの中国企業が中心であったが、1997年に香港のハチソン・ワンポアと初の海外契約を得たのを皮切りに、世界トップ通信企業50社のうち45社に対して製品やソリューションを提供するまでに成長し、2012年に売上高でエリクソンを超えて、世界最大の通信機器ベンダーとなった(モバイル・ブロードバンド製品、モバイル・ソフトスイッチ、パケットコア製品、光ネットワーク製品では世界シェア1位)。

2019年時点でヨーロッパ・アジア・アフリカ・南米・中東の170カ国のうち530社の通信事業者に設備を提供していた。スマートフォンにおいては、出荷台数・シェアともに世界3位となり、世界の市場占有率でアップルを抜いて世界2位になったこともある。

ユニークな経営体制である事でも知られており、CEO3人が「輪番制」を取っていて、半年でどんどんCEOを変えていく。戦略的にあえて株式市場に上場せず、非上場を貫いている。現在は約170カ国に進出しており、各国に研究所を設けている。

ウィキペディアより

日本では、HUAWEI P10/P20/P30 と圧倒的なカメラ技術を持つスマートフォンが売れていました。

特にHUAWEI P20 liteは、2018年でもっとも売れたAndroid端末で2019年には、3キャリア(docomo,au,SoftBank)からも発売
3万円以下で高性能、高品質、カメラも優秀 中国メーカーの日本進出のリーダー的役割を演じていました。

しかし、スマートフォンは、ファーウェイのほんのごく一部でしかありません。
メインは、通信機器、つまり 携帯電話の基地局などのインフラなのです。

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5Gと米中貿易摩擦

5Gと空騒ぎ状態の日本は、置いておいて 5Gの最先端技術を持っているのは、中国です。
ファーウェイを先頭に世界中の国々に携帯電話のインフラを輸出
これもスマートフォンと同じように 「低価格だけど性能が良い」というわけで アジア、中東、アフリカ、欧州と進出しています。

5G技術で出遅れた米国は、これでは「ヤバイ」と政治的な圧力をかけ始めました。
それが、米中貿易摩擦に組み込まれ、ファーウェイの進出に圧力をかけ始めました。

そのため、日本とオーストラリア、ニュージーランド、カナダ あたりは、ファーウェイ排除に傾き
ファーウェイの機器で計画中だった 5Gを急遽 取りやめることになったのです。
そのため、インフラのコストは、増え、結局は、利用者に跳ね返ることでしょう。

インフラだけではなくスマートフォンにも排除を矯正し、Googleのサービスを使えないようにしたりと圧力をかけています。
昨年から3キャリア(docomo,au,SoftBank)から、ファーウェイの端末が消えているのは、ここが理由です。

覗き見の疑い

米国の報道では、司法当局が使用するアクセスポイントをファーウェイがのぞき見できる可能性が指摘されています。
つまりファーウェイの通信機器は、バックドアが仕掛けられていて。

「いつでも通信内容を盗み聞きができるじゃないの? 怪しい」

と言っています。

一方ファーウェイ側は、
「米側の発言は、ファーウェイや通信会社が、サイバーセキュリティのリスク管理に投じている莫大な投資やベストプラクティスを完全に無視している」

「わたしたちは米国政府がサイバーセキュリティの問題を利用してファーウェイをおとしめる努力を惜しまないことに大きな憤りを感じている」

とコメントしていて、米国側の主張を否定しています。

諜報活動

米国は、長い間、通信に関して諜報活動をしてきたことがニュースになっています。

『ワシントン・ポスト』の2月11日の報道で
スイスのCrypto AGという企業は、機密通信や関連機器を手掛けていることが報道されさらに以下のような情報も出てきました。

Crypto AGは、インドやパキスタン、イランなど120以上の国にセキュリティ機器を販売してきた実績があるのですが、1940年代から、米中央情報局(CIA)と西ドイツの諜報機関(のちのドイツ連邦情報局=BND)が共同で所有・管理していました。
旧ソヴィエト連邦(ソ連)や中国はCrypto AGの機器の機器を導入しなかったのは、米国とCrypto AGの関係を危惧していたわけです。

また、2013年の報告によると、米国家安全保障局(NSA)は、、シスコやジュニパーネットワークスなどの法人向けIT機器を物理的に傍受したりバックドアを追加したりしてデータアクセスを強化していたことが明らかになっています。

つまり、ファーウェイが疑われたようなことを米国(西側諸国)もやってきたわけです。
いや正確には、今もやっている可能性もあるでしょう。

そういえば、エシュロンなんてものをありましたね

エシュロン(Echelon)は、アメリカ合衆国を中心に構築された軍事目的の通信傍受(シギント)システム。
同国の国家安全保障局(NSA)主体で運営されていると欧州連合などが指摘し、 エドワード・スノーデンの告発により、PRISMで有線データ通信さえも盗聴されていることが明らかになった一方、アメリカ合衆国連邦政府が認めたことはない。
ウィキペディアより

 

他(中国)がやるのは許せない

米国がこれまで通信傍受をやってきたのは、事実だと思います。
国家を守るためには、必要なものかも知れませんが、

「自分たちがやってきたのに他国がやるのは許せん」

と言っているようなものです。

通信ネットワークは、世界中に張り巡らされているし、インターネットの中を機密情報が飛び交っているはずです。
そもそも 通信インフラを抑える企業は、中を見ることができるはずで、国家の安全を考えれば

「個人情報など 見ても当然」
という考えがあるのでしょう。

「国家の安全を守るため」「テロ防止」という大義名分があるかぎり、

個人情報は、ないと思ったほうが良いでしょう。

個人情報保護などありえない

個人情報を喜んでアップロードしていたFacebookなどのSNSは、個人情報を必要としている人にとっては、

「何の苦労もなく しかも無料で 情報をくれる利用者に感謝したに違いない」

個人がスマートフォンなどの情報ツールを手にしたことで「個人情報保護は、事実上無意味」と考えて良いでしょう。

ですから 「ファーウェイのスマートフォンは怖い」とか「中国製のスマートフォンは怖い」なんてのは、馬鹿げている話です。
通信インフラの根っこを抑えられているのに何を言っているの

とIT小僧は考えています。

まとめ

情報露呈の怖さは、自分たちがやってきたことを他の国がやろうとしていると考えたら恐怖となるでしょう。
心情的には、わかります。

独占企業だったのが、強力なライバルが登場したようなもので排除したがるのは、ごく普通の考えです。

国家ぐるみとなれば、個人では、どうしようもないことですから
「悪徳な人たちに個人情報を渡さないようにするぐらいしかありません」

個人でできることは、限られているので

「怪しいメール、サイト、アプリには、近づかないこと」
「スマートフォンの権限を許可する時に気をつけること」

この2点を頭の隅に置いておいてスマートフォンを使うことにしましょう。

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